2014年8月29日金曜日

ロンドン・NY市場の新興国通貨(2014年8月28日)

 新興国通貨はEMEA通貨を中心に対ドルで売り優勢。ウクライナ情勢の緊迫化が嫌気された

 BRLは対ドルで0.2%の上昇。8月のブラジルIGP-Mは前年比+4.89%と市場予想を上回ったが、前月から鈍化。同月同国のCNI消費者信頼感は108.3と前月から低下した。

 COPは対ドルで小幅上昇。コロンビアのサントス大統領は声明で今年の成長率は少なくとも5%に達するとの見方を表明。建設投資が景気をけん引すると指摘した。

 TRYは対ドルで0.3%の下落。8月のトルコ消費者信頼感は73.2と5カ月ぶりの低水準に低下した。

 HUFは対ドルで0.9%の下落。7月のハンガリーPPIは前年比-0.3%と市場予想に反し前月から低下幅が縮小。ハンガリー現地メディアは、同国中銀が市中銀行に適用する外貨建てローンでの為替レートを市場レートよりHUF安水準で適用すると報道。これにより同国市中銀行は外貨建てローンで予想以上の損失を被る可能性が高まった。

 ZARは対ドルで小幅下落。7月の南アフリカPPIは前年比+8.0%と市場予想を小幅上回る伸び。同国インフレ圧力の根強さが示された。

今秋の東京地方は8月とは思えない低気温が続いています。週末も天候には恵まれないとの予報。ただ来週は気温が戻るようですので、夏服をしまうのはもう少し先にするのがよいようです。

ロンドン・NY市場の主要国通貨(2014年8月28日)

 8月28日のロンドン市場はウクライナ情勢の緊迫化を背景に円買いが進む展開。ドル円は103円台後半から取引後半には103円台半ば近辺に下落した。ウクライナのポロシェンコ大統領は、同国東部での親ロシア派武装勢力との戦闘をめぐり、ロシア軍がウクライナ領内に入ったとする緊急声明を発表。NATOは1千人以上のロシア部隊の兵士がウクライナ国内で活動していると指摘した。ただ取引終盤に入ると、ウクライナ情勢をきっかけとした円買いの動きは一服。ドル円は103円台後半に反発した。

 ユーロドルは1.32ドル台前半から1.31ドル台後半に下落。8月のドイツ失業者数は、2千人増と市場予想に反し前月から増加。ウクライナ情勢の緊迫化とともにユーロの下押し材料となった。7月のユーロ圏M3は前年比1.8%増と市場予想を上回る伸びとなったが、ユーロの反応は限定的。8月のユーロ圏景況感は100.6と市場予想を下回り、年初来最低を更新した。

 NY市場はドルの上値が重い展開となった。米新規失業保険申請件数は29.8万件と市場予想を下回る堅調な結果。同時に発表された第2四半期GDP(改定値)は前期比年率4.2%増と速報値から上方修正。設備投資が上方修正された一方で、在庫は下方修正。第3四半期に期待を持たせる内容となった。両指標の好結果を受けてドルは一時買われたが、ドル買いの動きは続かず。その後発表された7月の米中古住宅販売成約指数は前月比3.3%増と市場予想を上回る伸びとなったが市場の反応は限定的。8月のカンザスシティ連銀製造業活動指数は3と市場予想を下回ると、次第にドル売り優勢の展開となり、ドル円は103円台後半でじり安の動きとなった。

 ユーロドルは1.31ドル台後半で方向感に欠ける動き。8月のドイツCPIは前年比+0.8%と市場予想通りの伸び。ユーロの反応は限定的だった。フィンランド中銀のリーカネン総裁はECBがABS市場を刺激する必要があるとの認識を示した。

 カナダドルはカナダ平均週賃金の高い伸びを受けて買いが先行する場面もあったが、取引中盤以降は伸び悩んだ。6月のカナダ平均週賃金は前年比3.3%増と2012年9月以来の高い伸び。カナダ景気の先行き期待を強めた。同時に発表された第2四半期のカナダ経常収支は119億カナダドルの赤字と赤字額が市場予想を小幅上回ったが、前期の赤字は下方修正された。ドルカナダは両指標を受けて1.08台半ば近辺から1.08台前半に下落。カナダドル買いの動きは続かず、取引中盤以降は1.08台半ば近辺での推移となった。

 ウクライナ情勢の緊迫化を受けて市場はリスク回避姿勢を強める展開。ドルは対円を中心に上値が抑えられる動きを続けている。米国が3連休を控えていることもあって市場の慎重な姿勢は続く見通し。本日東京市場でのドル円は引き続き上値の重い動きが続くと思われる。一方、ユーロは本日発表予定のドイツ小売売上高やユーロ圏CPIの結果を見極めたいとの思惑から様子見姿勢が続く見込み。アジア通貨は対ドルで軟調な動きとなりそうだ。

2014年8月28日木曜日

ロンドン・NY市場の新興国通貨(2014年8月27日)

 新興国通貨は一部中南米通貨を除いて対ドルで上昇。主要通貨は材料難のなか、新興国通貨を買い戻す動きが優勢となった。

 BRLは対ドルで0.4%の上昇。7月のブラジルPPI製造業は前年比+3.45%と2012年4月以来となる4%割れ。ブラジルのインフレ圧力の後退を印象付けた。

 MXNは対ドルで小幅上昇。7月のメキシコ貿易収支は9.8億ドルの赤字と赤字額が市場予想を上振れ。輸出が前年比4.5%増と鈍化したことで貿易赤字が膨らんだ。

 CLPは対ドルで0.7%の下落。USD/CLPは2009年4月以来となる590台に上昇した。チリ中銀のトレーダーズサーベイでは9月12日の中銀会合での25bpの利下げを予想。年内には政策金利は3.00%まで引き下げられるとの見通しも示された。

 PENは対ドルで0.4%の下落。S&Pはペルーの外貨建て長期債格付けを「BBB+」とし、見通しを「安定的」とすることで確認。同社は2015~17年のペルー成長率は5~6%で推移するとの見通しを示し、足元で減速している景気は2015年には回復するとの見方を示した。

 HUFは対ドルで0.4%の上昇。7月のハンガリー失業率は7.9%と市場予想に反し前月から低下。2008年11月以来の8%割れを記録した。

 TRYは対ドルで0.5%の上昇。トルコ中銀はレポレートとコリドー金利の下限となる翌日物借入金利をそれぞれ据え置き。しかしコリドー金利の上限となる翌日物貸出金利を75bp引き下げ11.25%とした。市場予想では翌日物貸出金利も据え置かれるとの見方が大勢だった。同中銀は声明で、インフレ見通しが明確に改善するまで金融引き締め策を維持すると表明。食品価格の高止まりがインフレ見通しの改善を遅らせているとの見解を示し、短期金利をより対称的な金利コリドーに維持する決定をしたと明らかにした。

米テキサス州で、小さな地ビール醸造所が99缶パックのエールビールの販売を始めるそうです。3缶ずつが33列に並んでいて、パックの横幅は2.1メートル。重さは37キログラムとのこと。スーパーの店員さんが重くて大変です。価格は99ドルだそうです。1缶1ドルですね。

ロンドン・NY市場の主要国通貨(2014年8月27日)

 8月27日のロンドン市場はドル、ユーロともに膠着感の強い動き。ドル円は104円ちょうど手前、ユーロドルは1.31ドル台後半で、それぞれ揉み合いを続けた。欧州株、日経平均先物、米債利回りはいずれも動意に欠ける展開。この日もユーロ圏主要国で主だった経済指標の発表はなし。材料難から市場は様子見姿勢が強まった。

 NY市場はドルの上値が重くなる展開となった。この日は米国も主だった経済指標の発表がなく、ロンドン市場に続き材料難。一部メディアが関係筋の話として、今週発表のインフレ指標がデフレリスクを示唆する内容でない限り、来週のECB理事会での政策変更はない可能性、と報道すると、ユーロドルは1.31ドル台後半から1.32ドルちょうど近辺に上昇。ドル円も取引前半に104円ちょうど手前から103円台後半に小幅下落。中盤にかけて104円ちょうど近辺に反発したが、取引終盤には再び103円台後半に下落するなど上値の抑えられる動きとなった。

 セントルイス連銀のブラード総裁は一部メディアとのインタビューで、出口戦略へのアプローチについてコンセンサスに近づいていると発言。FOMCは超過準備への付利(IOER)を主要なツールとして活用し、FF金利に引き続き重点を置き、FF金利が取引される下限として翌日物リバースレポ(ON/RRP)を想定。IOERとON/RRPのスプレッドは25bpで、FF金利はそのレンジ内で推移するとの見方を示した。またFOMCが量的緩和を終了して最初に取れる措置として、再投資をやめることが考えられ、市場に利上げがそれほど遠くないことを示唆することになるだろうとも述べた。

 ドルカナダは取引終盤に1.09ちょうど近辺から1.08台半ば近辺に下落。米大手ハンバーガーチェーン企業がカナダのドーナッツチェーン企業を買収すると発表したことが一部で材料視された模様。

 米国株が堅調に推移するなど米景気の先行き期待は継続。ただ米債利回りは長期債中心に伸び悩み。急ピッチで上昇しただけにドル円の上値も抑えられやすい。本日東京市場でのドル円は引き続き104円ちょうど近辺で様子見姿勢が続くと思われる。一方、ユーロは一部で来週のECB理事会での追加緩和決定を指摘する声もあり、上値の重い動きとなる見込み。アジア通貨は対ドルで底堅い動きが期待される。

2014年8月27日水曜日

ロンドン・NY市場の新興国通貨(2014年8月26日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。米債利回りの上昇に歯止めがかかったことから新興国通貨は個別材料に反応する展開となった。

 BRLは対ドルで1.0%の上昇。8月のブラジルFGV建設コストは前月比+0.19%と前月から大きく鈍化。7月の同国ローン残高も同0.2%増と前月から鈍化した。ブラジル世論統計院(IBOPE)は10月の大統領選に関する調査を発表。第一回投票での勝者予想確率は、シルバ氏が29%、ルセフ現大統領が28%、ネベス氏が24%と接戦。ブラジル政権交代期待が高まった。

 TRYは対ドルで0.5%の上昇。エルドアン現首相の後任首相として確実視されているダウトオール氏は、ババカン副首相を留任させるとの見方が強まり、トルコ株、債券はともに上昇。TRYは買い優勢となった。

 RUBは対ドルでほぼ変わらず。ロシア経済発展省は2014年末のインフレ見通しを7.0~7.5%と従来の6.0%から上方修正。2015年見通しも6.0~7.0%と従来の5.0%から上方修正した。同省のベデフ次官は、報復制裁としてロシアが導入した欧米産食品の輸入禁止措置が2014年のインフレ率を約1%、2015年は0.5%押し上げる見通しだと説明。また同省は2014年のロシア成長率見通しを0.5%に据え置いたが、2015年見通しを1.0%と従来の2.0%から下方修正した。

 ZARは対ドルで0.2%の上昇。第2四半期の南アフリカGDPは前年比1.0%増と市場予想を下振れ。同国景気の低迷を改めて示した。

 HUFは対ドルで小幅下落。ハンガリー中銀は市場予想通り政策金利を2.10%で据え置き。2012年8月から始まった利下げ局面を終了した。同中銀は声明で当面の間、緩和的な金融政策が必要との認識を示した。

 PLNは対ドルで0.3%の下落。7月のポーランド小売売上高は前年比2.1%増、同月同国の失業率は11.9%と、ともに市場予想通りの結果。現地予測機関は、タスク首相が率いる与党・市民プラットフォーラムの支持率が26%と第2位に低下する一方、最大野党・法と正義の支持率が32%と第1位に浮上したことを発表した。

東京・日本橋にスーパーヒーロー「満月マン」がいるそうです。満月マンの敵はゴミ。丸くて黄色い満月の頭に紫のコスチュームとマント姿で、「武器」のほうきとちり取り、大勢のボランティアを駆使し、「任務」を果たしているとのこと。とりあえず私は、自宅の掃除をがんばります。

ロンドン・NY市場の主要国通貨(2014年8月26日)

 8月26日のロンドン市場はドル、ユーロともに方向感に乏しく推移。ドル円は103円台後半、ユーロドルは1.32ドルちょうど近辺でのもみ合いとなった。欧州株、日経平均先物はともに小幅マイナス圏で小動き。米債利回りも動意に欠ける展開。この日はユーロ圏主要国で主だった経済指標の発表もなく、市場は様子見姿勢が強かった。

 ポンドも小動き。ポンドドルは1.65ドル台後半で値動きは乏しかった。7月の英住宅ローン承認件数は4万2792件と市場予想に反し前月から減少。ただポンドの反応は限定的だった。

 NY市場はドルが小幅上昇した。7月の米耐久財受注は前月比22.6%増と過去最大の伸びを記録。民間航空機受注が同318%増となり総額を大きく押し上げた。ただ輸送機を除くコア耐久財受注は同0.8%減と市場予想に反しマイナス。コア資本財受注も同0.5%減とマイナスとなるなど民間航空機を除けば弱い内容となった。ドル円はヘッドラインに反応する形で指標発表直後に104円ちょうど近辺に上昇したが、その後再び103円台後半に反落。ただ、その後発表された6月の米FHFA住宅価格指数は前月比+0.4%と市場予想を小幅上振れ。8月の米消費者信頼感は92.4と市場予想を大きく上回り、2007年10月以来の高水準を記録。同月のリッチモンド連銀製造業指数も12と2011年3月以来の高水準となるなど好結果が続くと、ドルは買い優勢の動きに。取引中盤までにドル円は104円台前半に上昇。一方、ユーロドルは1.32ドルちょうど近辺から1.31ドル台後半に下落した。取引後半に入ると、ドル買いの動きは一服。ドル円は104円ちょうど近辺で上値が抑えられる動き。ユーロドルは1.31ドル台後半で下げ止まった。

 ロシアのプーチン大統領とウクライナのポロシェンコ大統領は、ベラルーシの首都ミンスクで会談。プーチン氏がウクライナ東部の緊張緩和に向け、ポロシェンコ政権側が親ロシア派勢力への攻撃を停止するよう求めたのに対し、ポロシェンコ氏は親ロ派側の武装解除をあらためて主張。両者の隔たりは大きいままだったが、ベラルーシのルカシェンコ大統領は両者会談は27日も継続するよう求めたと発言。ウクライナの緊張緩和の必要性で両者は合意したことも明らかにした。

 今週に入り米利上げ期待は強まらず、米債利回りは伸び悩み。ドルの上値の重さが目立ち始めてきた。本日は米国で主だった経済指標の発表予定もなく、本日東京市場でのドル円は104円ちょうど近辺で様子見姿勢が続くと思われる。一方、ユーロはECB追加緩和観測を背景に上値の重い展開となる見込み。アジア通貨も対ドルで動意に欠ける動きが予想される。

2014年8月26日火曜日

ロンドン・NY市場の新興国通貨(2014年8月25日)

 新興国通貨は対ドルで続落。米利上げ期待の高まりやウクライナ情勢の緊張継続が嫌気され、この日も新興国通貨は売り優勢となった。

 BRLは対ドルで0.4%の下落。8月のブラジルFGV消費者信頼感は102.3と2009年4月以来の低水準。ブラジル中銀の週次サーベイでは年末までの成長率見通しが13週連続で下方修正。ムーディーズはブラジル中銀による銀行融資拡大策はブラジル市中銀行の資産劣化と利益減少につながるとの見方を示した。

 MXNは対ドルで小幅下落。6月のメキシコ小売売上高は前年比1.1%増と小幅ではあるが市場予想を下回り、前月から鈍化。第2四半期のメキシコ経常収支は69.82億ドルの赤字と市場予想を上回る赤字。所得収支の赤字額が前年同月を大きく上回った。

 PENも対ドルで小幅下落。第2四半期のペルーGDPは前年比1.7%増とマイナス成長から脱した2010年以降で最も低い伸び。前期比では横ばいだった。農林水産業が前期比1.5%減とマイナスに落ち込んだほか、鉱業、製造業は2期連続の前期比マイナス。ペルー景気が大きく減速していることが示された。

 ILSは対ドルで1.1%の下落。USD/ILSは3.57台と昨年11月下旬以来のILS安水準に達した。7月のイスラエル失業率は6.2%と前月から低下。イスラエル中銀は市場予想に反し政策金利を25bp引き下げ0.25%にすると発表。同中銀は声明で今回の利下げは同国インフレが今後12カ月で目標レンジ(1~3%)に戻ることと景気刺激を狙ったものと指摘。今後の政策金利はインフレ、景気、先進各国の金融政策、ILSレートの動向次第とした。

 TRYは対ドルで0.2%の下落。7月のトルコ外国人観光客数は前年比13.5%増と9カ月ぶりの二桁増。しかしこれは前年同月の落ち込みによる反動の面が強いものだった。8月のトルコ実質信頼感は106.0と3カ月連続の低下。同月同国の設備稼働率は74.7%と2カ月連続の低下となった。

米国のあるコーヒーチェーン店で後続客にコーヒーをごちそうする連鎖が約11時間続いたそうです。個人的には、こういうの好きですが、日本ではちょっと難しいかもしれませんね。

ロンドン・NY市場の主要国通貨(2014年8月25日)

 8月25日のロンドン市場はドルの上値が重い動き。ドル円は104円台前半から103円台後半に小幅下落した。欧州株はプラス圏で堅調に推移したものの、日経平均先物は伸び悩み。市場のリスク選好姿勢が落ち着くなか、米長期債利回りが低下したこともあってドルはじり安の展開となった。

 ユーロドルは1.31ドル台後半から1.32ドルちょうど近辺に小幅反発したものの、上値は抑えられる動き。8月のドイツIFO企業景況感は106.3と市場予想を下回り、4カ月連続の低下。ユーロ圏景気の先行き懸念を強めた。

 NY市場はドルが底堅い動き。7月のシカゴ連銀全米活動指数は0.39と市場予想を上回り、4カ月連続の上昇。ドル円は103円台後半から104円ちょうど近辺に小幅反発した。その後発表された7月の米新築住宅販売件数は41.2万戸と市場予想を下振れ。8月のダラス連銀製造業活動指数は7.1とやはり市場予想を下回ったが、米長期債利回りは下値の堅い動き。米国株はこの日も堅調に推移したこともあって、ドル円は104円ちょうど近辺でのもみ合いが続いた。

 ユーロドルは1.32ドルちょうど近辺で方向感に欠ける動き。ウクライナ政府は戦車10台を含む装甲車車列が25日、ロシアからウクライナ東部に侵入したと発表。ウクライナはロシア戦車2台を破壊し、乗務員を拘束。その他の車両も接収したことを明らかにした。またウクライナのポロシェンコ大統領は議会を解散する大統領令に署名。大統領報道官によると10月26日に議会選挙が実施される見通しとなった。

 先週末のイエレン議長講演で来年早期の米利上げ期待が高まったのは事実だが、米長期債利回りは低位安定。急ピッチでの上昇に対する警戒感もあってドル買いの動きは強まりにくい。さらなるドル買いにはもう一段の材料が必要と思われ、本日東京市場でのドル円は104円ちょうど近辺で様子見姿勢が強まりそうだ。一方、ユーロはECB追加緩和期待を背景に上値の重い展開となる見込み。アジア通貨は米利上げ懸念を背景に本日も対ドルで軟調な動きとなりそうだ。

2014年8月25日月曜日

売り優勢の動きが強まると思われるトルコリラ(TRY)

 トルコ大統領選に当選したエルドアン首相が、与党・公正発展党(AKP)内の権力基盤の強化を図っている。同首相は21日、AKP党首と首相の後継候補としてダウトオール外相を指名。同外相は、エルドアン首相の下で外交担当の首相顧問を務めたあと、2009年に外相に抜擢されるなど、エルドアン首相の側近として知られている人物。ただ、ダウトオール外相は、シリアやエジプトとの関係を悪化させた人物としてトルコ内での評価は低い。トルコ現地メディアは、エルドアン首相が同外相を後継に示したのは、簡単に操れるからだと指摘した。

 AKPの人事では、ギュル現大統領の動向も注目される。同大統領はエルドアン首相が大統領選に勝利した翌日にAKP党首に戻る意向を表明。しかしエルドアン首相側は、後継党首を正式に決める臨時大会を大統領就任式の前日となる27日に開催すると決定。トルコ憲法では大統領が在職中、特定の党に所属することを禁じており、ギュル大統領が党首として復党することは事実上、不可能となった。側近とされるダウトオール外相をAKPの党首とする一方、同首相とともにAKPを創設したギュル大統領を排除することは、エルドアン首相がAKPの世代間闘争を利用しながら、自らの権限強化を図った動きの一つとみるべきだろう。

 エルドアン首相は、現在の憲法を改正し、大統領の権限を強化する狙いがあるとの見方が根強い。しかしAKPの保有議席数は全550議席中341議席と全体の62%。憲法改正に必要な全議席の3分の2には届いておらず、来年6月に予定されている総選挙での議席上積みがエルドアン首相の次の目標となる。同首相のポピュリズム姿勢は今後も当面、続くと予想される。

 トルコ中銀は27日、レポレートなど主要3金利を発表する。Bloomberg調査によると、コリドー金利の下限に該当する翌日物借入金利については、予測回答者15名中11名が7.50%で据え置くと予想する一方、残り4名は25~50bpの引き下げを予想。レポレートについては、予測回答者16名中、9名が8.25%での据え置きを予想。残り7名が25~50bpの引き下げを見込んでいる。

 トルコのインフレ圧力は改善の兆しが見られない。7月のトルコCPIは前年比+9.32%と市場予想(同+8.90%)に反し9%台のまま。同月同国のコアCPIは同+9.75%と市場予想(同+9.38%)を上回り、前月(同+9.65%)から加速した。

 普通に考えれば、トルコ中銀が利下げに動くことはありえないが、トルコ景気が低迷しているのも事実。7月のトルコHSBC製造業PMIは48.5と5カ月連続で低下し、2011年8月の統計開始以来の最低記録を更新した。

 エルドアン首相が、来年6月の総選挙での議席上積みを目的に景気浮揚策を考えるのは自然のこと。だからこそ、これまでもトルコ中銀に利下げ要求を突き付けており、その姿勢に変わりはないだろう。27日の中銀会合ではレポレート、翌日物借入金利ともに利下げがなされると予想した方が合理的だ。

 先週のTRYは米利上げ期待を背景に下落基調で推移。USD/TRYは一時2.19近辺までTRY安が進んだ。先週末のFRBイエレン議長の講演を機に米利上げ期待は当面、続く見込み。今後のTRYは、今年始めと同じように売り優勢の動きが強まると思われる。

ロンドン・NY市場の新興国通貨(2014年8月22日)

 新興国通貨は対ドルで下落。イエレン議長講演を受けて米利上げ懸念が強まり、新興国通貨は売り優勢となった。

 BRLは対ドルで0.4%の下落。7月のブラジル経常収支は60.18億ドルの赤字と市場予想を上回る赤字。ただ同月同国の対内直接投資は58.98億ドルとこちらも市場予想を上回る規模。BRL売りの動きは限定的となった。

 MXNは同0.2%の下落。7月のメキシコ失業率は5.19%と市場予想を大きく上回り、前月と同水準。労働参加率の上昇が失業率を押し上げた。

 CLPは同0.2%の下落。7月のチリPPIは前年比+5.2%と2011年9月以来の高い伸び。チリのインフレ圧力の高まりを示した。

 COPは同0.3%の下落。7月のコロンビア鉱工業信頼感は9.3と2012年2月以来の高水準。同月同国の小売業信頼感は25.0と2カ月連続の上昇となった。

コンビニ各社は、冬に向けておでんの準備を進めているそうです。私も冬に向けて夏服を整理し始めました。

ロンドン・NY市場の主要国通貨(2014年8月22日)

 8月22日のロンドン市場は市場のリスク回避姿勢が強まり、円買い、ユーロ売りの動きが目立った。ドル円は取引中盤までに103円台後半から103円台半ば近辺に下落。ただ後半には103円台後半とロンドン市場序盤の水準に反発した。ロシアの人道支援物資を積んだトラックがウクライナ側の同意を得ずにウクライナ東部に侵入。赤十字国際委員会の担当者も同行しておらず、ウクライナ保安局のナリワイチェンコ長官はロシアによるウクライナに対する直接的な侵略だと述べた。これを受けて欧州株、日経平均株は下落。米債利回りも低下基調で推移するなど、市場のリスク回避姿勢は強まる展開に。ドル円は円買い優勢の動きとなった。

 ユーロドルは1.33ドルちょうど近辺から1.32ドル台後半にじり安。この日はユーロ圏で主だった経済指標の発表がなかったものの、ウクライナ情勢の緊張の強まりが嫌気された。

 NY市場はジャクソンホールでのイエレン議長講演を受けてドル買いの動きが強まった。イエレン議長はジャクソンホールの年次シンポジウムで講演。同議長は利上げ時期について、労働市場の状況が一段と急速に改善すれば、現在想定されているよりも早い時期に実施され、景気が期待を裏切る動向となれば後ずれすることになると発言。ただ、労働市場には依然として多大な弛み(スラック)が存在すると強調。労働市場における循環的、構造的な影響をFRBは見極めていく必要があると述べ、金融政策を策定するための単純なやり方はないと明言した。

 イエレン議長が早期の利上げの可能氏を示したことに市場は反応。取引中盤にかけて、ドル円は103円台後半から104円台前半に上昇する一方、ユーロドルは1.32ドル台後半から1.32ドル台前半に下落した。ただイエレン議長が労働市場の弛みに関し慎重な見方を示したこともあり、米債利回りの上昇は一時的で、後半はイエレン議長講演前の水準に低下。ドル買いの動きもやや後退し、取引後半のドル円は104円ちょうど近辺、ユーロドルは1.32ドル台半ばをやや下回る水準での推移となった。

 ECBドラギ総裁もジャクソンホールで講演。政策スタンスをさらに調整する用意はできていると発言。すでに講じた措置が需要を押し上げると確信すると述べたものの、金融政策の効果が低下するリスクは依然としてあるとの見方を示した。また財政政策については、金融政策と並行して財政政策がもっと大きな役割を担うことが可能になれば、全体的な政策スタンスにとって助かるとの認識を示し、ユーロ圏各国の財政支出に期待感を示した。ドラギ総裁の内容は、直近の理事会後の会見から大きな変化のない内容。同総裁発言直後にユーロは売り買いが交錯したものの、その後のユーロは方向感に欠ける推移となった。

 アトランタ連銀のロックハート総裁は一部メディアとのインタビューで経済指標の改善を理由に、利上げ開始時期を来年初めにするのか、半ばにするのか、それ以降にするのかを議論することは非常に妥当だと発言。FOMC声明の文言の一部修正は議論の対象となっており、今後のFOMCでも議論されるはずだとの認識を示した。

 サンフランシスコのウィリアムズ総裁は一部メディアとのインタビューで、インフレが過剰に上昇するリスクは見られないとしながらも、現時点の経済見通しに基づけばFRBは2015年夏までに利上げをしない可能性が高いと発言した。

 カナダドルは方向感に欠ける動きが続いた。ドルカナダは1.09台半ばを挟んでの上下動が続いた。7月のカナダCPIは前月比-0.2%(前年比+2.1%)と市場予想を下回る弱い伸び。指標発表後にカナダドルは売りが先行したが、同時に発表された6月の同国小売売上高は前月比1.1%増と市場予想を上回る強い伸び。売り先行のカナダドルはすぐに買い戻さ
れた。

 週明けの為替市場はFRBによる来年早期の利上げ期待からドル買い先行の動き。ドル円は104円台前半と前週末水準から上昇。一方、ユーロドルは1.32ドルちょうど近辺に下落しての開始となった。

 ジャクソンホールでのイエレン議長講演は、労働市場に関し慎重な姿勢を示したものの、利上げ前倒しの可能性を自ら示したことで、市場の早期利上げ期待を高める結果となった。為替市場は米利上げ期待を背景としたドル買い優勢の展開が続きそうだが、米国株は利上げ懸念で上値が重い動き。また米債市場では長期債中心に買いの動きは根強い。本日東京市場でのドル円は104円台前半でのもみ合いが予想される。一方、ユーロはECB追加緩和期待に財政出動の思惑も加わり、引き続き下押し圧力がかかりやすい展開となる見込み。アジア通貨は米利上げ懸念を背景に対ドルで軟調な動きとなりそうだ。