2014年10月3日金曜日

ロンドン・NY市場の新興国通貨(2014年10月2日)

 新興国通貨は一部中南米通貨を除き対ドルで上昇。前日に大きく低下した米債利回りの反発が限定的だったこともあって、この日の新興国通貨は買い戻し優勢の展開となった。

 BRLは対ドルで0.3%の下落。USD/BRLは2.49台後半まで上昇した。9月のブラジルFIPE消費者物価は前月比+0.21%と市場予想を上振れ。8月のブラジル鉱工業生産は前年比-5.4%と市場予想とほぼ同じ結果。ブラジル景気の低迷を改めて示した。

 COPは対ドルで0.7%の上昇。8月のコロンビア輸出は前年比3.0%減と再び前年割れ。原油価格の低下が輸出額全体を押し下げた。コロンビアのカルデナス財務相は富裕者層を対象とした新税の創設は問題が大きい一方で効果は限定的と発言。新税導入は困難との見方を示した。

 TRYは対ドルで0.8%の上昇。トルコ中銀は中銀会合議事録(9月25日分)を公表。トルコの民需は第3四半期に緩やかに改善しているが、年後半は輸出が成長率を押し上げる効果が弱くなると指摘。インフレの改善見通しが強まるまで金融引締めは続けられるべきとの見解も示された。

 ZARは対ドルで0.7%の上昇。第3四半期の南アフリカBER消費者信頼感は-1と前期から低下。南アフリカ中銀のマーカス総裁はコアインフレが目標レンジの上限にまで上昇する可能性を懸念しており、低成長の主因は国内要因にあるとの認識を示した。また賃金上昇に対する懸念はインフレに対する懸念よりも大きいとの見方も示した。

台風18号は今後も、発達しながら北上し、来週初めには、本州にかなり接近し、上陸するおそれもあるそうです。とりあえず来週のことは来週考えることにします。

ロンドン・NY市場の主要国通貨(2014年10月2日)

 10月2日のロンドン市場はドルが方向感に欠ける動き。ドル円は取引前半こそ108円台後半で推移したが、中盤には108円台前半に下落。後半にかけては108円台後半に値を戻したが終盤には伸び悩む動きとなった。欧州株、日経平均先物はともに取引中盤まで小幅マイナス圏で推移。東京市場後半に上昇基調となった米債利回りはロンドン市場に入ると低下に転じ、ドル円を下押ししたが、後半に入ると欧州株や日経平均先物は前日終値水準に回復。米債利回りも下げ止まり、ドルを買い戻す動きもみられた。

 ユーロドルは1.26ドル台前半でのもみ合い。8月のユーロ圏PPIは前年比-1.4%と市場予想を上回る落ち込み。前月分も下方修正されユーロ圏のデフレ圧力の強さが改めて示された。その後、フランスのオランド大統領は現在のユーロはより現実的な水準になったと発言。ただPPIやオランド大統領の発言に対する市場の反応は限定的で、ECB理事会の結果発表を控え、ユーロは様子見姿勢の強い展開となった。

 ポンドは下落基調で推移。ポンドドルは1.62ドルちょうど近辺から1.61ドル台前半に下落した。9月の英建設業PMIは64.2と市場予想に反し前月から上昇。ただBOEのブロードベント副総裁は英国経済は利上げの準備ができていないと発言。同中銀フォーブス委員は英国のインフレ圧力の高まりを確認する十分な兆候は見られないと指摘。BOEによる利上げ期待が後退しポンドは売り優勢の動きが続いた。

 NY市場はドルが軟調な推移。一方、ユーロはECB理事会やECBドラギ総裁の会見を受けて買い優勢となった。

 ECBは市場予想通り政策金利を0.05%で据え置き。その後、ECBドラギ総裁は会見でECBによる国債買い入れについて必要ならさらなる非伝統的手段を講じる用意があることで理事会は一致していると述べたが実施は見送り。ユーロ圏景気については、成長の勢いが弱っていると指摘した。ECBによるABS買い入れは年内に開始し、最低2年間は続けると発言。ECBが投資不適格とみなしてきたギリシャやキプロスで発行されたABSも買い入れ対象に含めることを明らかにした。ただABSの買い入れ規模については明言せず。同総裁はECBのバランスシートを現在の2兆ユーロ超から2012年初頭の水準(2.7~3.0兆ユーロ)に拡大させると説明したが、景気刺激措置によるバランスシートの拡大幅は1兆ユーロに届かない可能性もあると発言した。

 ユーロドルは、ドラギ総裁の会見中にユーロ買いの動きが強まり1.26ドル台前半から1.26ドル台後半に上昇したが、会見終了時には1.26ドル台前半に反落。しかし、その後発表された8月の米製造業受注が前月比-10.1%と市場予想を上回る落ち込みとなるとユーロドルは上昇基調での推移となり、取引終盤には1.27ドルちょうど近辺まで上昇。しかし一部メディアがECB理事会でオーストリア中銀のノボトニー総裁がABS購入策に反対したと報ずると、ユーロドルは1.26ドル台後半に下落した。

 ドル円は取引中盤まで下落基調が続き108円台後半から108円ちょうど近辺に下落。後半には108円台前半に反発したが上値は抑えられる動きとなった。この日発表された米新規失業保険申請件数は28.7万件と市場予想を下回る好結果となったが、ドル円は動意薄。前日終値水準付近で始まった米国株が下げ幅を広げる動きとなり、米債利回りも低下基調で推移したことでドル円は下落基調の動きが強まった。後半に入り米国株が前日終値水準に反発し、米債利回りも上昇基調に転ずると、ドル円も上昇に転じたが、引けにかけてドル買いの動きは抑えられた。

 9月に高まったドル高期待は10月に入った途端に大きく後退。110円ちょうど近辺まで上がったドル円はわずか2日で108円ちょうど近辺までと2円も下落した。ただ追加緩和期待が高い日欧に対し、英米では利上げ期待が高いという図式に変わりはなし。足元の動きは9月に過度に高まったドル高期待の反動の面が強く、ドル売りの動きが長期化するとは考えにくい。本日東京市場でのドル円は下値を固める動きが予想される。一方、ユーロはユーロ圏のデフレ圧力の強さを背景にECBによる追加緩和期待が続いていることから上値の重い動きとなる見込み。アジア通貨は米国株が下げ止まったものの対ドルで慎重な値動きが予想される。

2014年10月2日木曜日

ロンドン・NY市場の新興国通貨(2014年10月1日)

 新興国通貨は対ドルで方向感に欠ける動き。BRLの下げが目立った。

 SGDは対ドルで0.2%の上昇。9月のシンガポール購買部景気指数は50.9と市場予想を上回り、50台を回復。今月のMAS会合での金融政策据え置き観測をサポートする結果となった。

 BRLは対ドルで1.5%の下落。USD/BRLは一時2.45近辺まで上昇した。今月5日のブラジル大統領選のDatafolhaによる世論調査によると、現職ルセフ大統領の支持率は49%であるのに対し、野党・社会党のシルバ氏は41%と前回調査に比べルセフ大統領の支持率が上昇。他世論調査でもルセフ大統領優位の結果が示されており、ブラジル政権交代期待は後退した。9月のブラジルHSBC製造業PMIは49.3と再び50割れ。8月のブラジルCNI設備稼働率は80.5%と前月から低下。9月の同国の貿易収支は9.39億ドルの赤字と赤字額が市場予想を上回る結果。ブラジル景気の先行き懸念も強まった。

 MXNは対ドルで0.2%の下落。8月のメキシコ海外労働者送金は前年比5.8%増と市場予想を下振れ。一方、9月のメキシコHSBC製造業PMIは52.6、同月同国のIMEF製造業指数は52.7とともに市場予想を小幅ながら上回った。

 COPは対ドルで小幅下落。第2四半期のコロンビア経常収支は42.28億ドルの赤字と赤字額が市場予想を上回る結果。前期の赤字額は下方修正されたものの、コロンビアの対外収支が悪化傾向を続けていることが示された。

 PENも対ドルで小幅下落。9月のペルーCPIは前年比+2.74%とほぼ市場予想通りの伸び。同時に発表された同月同国のWPIは同+0.60%と3カ月連続の鈍化。ペルーのインフレ圧力の後退期待が高まった。

 TRYは対ドルで0.3%の下落。9月のトルコHSBC製造業PMIは50.4と前月とほぼ変わらず。同国景気の回復ペースの遅さが意識された。

 RUBは対ドルで0.2%の下落。9月のロシアHSBC製造業PMIは50.4と市場予想を小幅上回ったが前月から低下。9月29日までの同国CPIは前週比+0.2%と前週と変わらず。ロシアのインフレ圧力の高まりに一服感も出てきた。

 HUFは対ドルで0.2%の上昇。9月のハンガリーHSBC製造業PMIは52.6と前月から大きく上昇。ハンガリー景気の拡大継続が確認された。

 CZKは対ドルで小幅下落。9月のチェコHSBC製造業PMIは55.6と市場予想や前月を上回る好結果。チェコ景気もハンガリーと同様に拡大継続が確認された。

 PLNは対ドルで変わらず。9月のポーランドHSBC製造業PMIは49.5と市場予想や前月を上回り、3か月ぶりの高水準。ポーランド景気の持ち直し期待が高まった。

 ZARは対ドルで0.3%の上昇。9月の南アフリカ・カギソ製造業PMIは50.7と市場予想を小幅上回る結果。同月同国のNaamsa自動車販売は前年比11.5%増と市場予想に反し大幅増。ZARは両指標を受けて買い戻し基調となった。

米カリフォルニア大学は、性自認が身体的性別と一致しないトランスジェンダーの学生に対応するため、10のキャンパスで男女の区別がないトイレを採用するそうです。米国の大学では初の試みとのこと。今後もいろいろなところでこのような試みが広がるのでしょうね。

ロンドン・NY市場の主要国通貨(2014年10月1日)

 10月1日のロンドン市場はユーロが上値の重い動き。ユーロドルは取引序盤に1.26ドル台前半から1.26ドル割れ。取引中盤には1.26ドル台前半に反発したが、後半にかけては1.25ドル台後半に下落した。9月の イタリア製造業PMIは50.7と市場予想に反し50台に回復したが、同月のドイツ製造業PMI(確報値)は49.9と昨年6月以来の50割れ。同月のユーロ圏製造業PMI(確報値)も50.3と速報値から小幅下方修正されたことでユーロの下押し圧力が強まった。

 ドル円は109円台後半でのもみ合い。米債利回りはじり安の動きとなったが、ドイツ株、日経平均先物は前日終値水準で方向感に欠ける動き。市場のドル高期待を背景にドル円は底堅い動きを続けた。

 ポンドもユーロと同様に上値の重い動き。9月の英製造業PMIは51.6と市場予想に反し前月から低下。指標発表後にポンドドルは1.62ドルちょうど近辺から1.61ドル台後半に下落。中盤にかけて1.62ドルちょうど近辺に反発したが、後半には再び1.61ドル台後半に下落した。

 NY市場は円を買い戻す動きが続いた。9月の米ADP雇用統計では民間雇用者数が21.3万人増と市場予想を上回る伸び。しかし指標発表後、米債利回りは低下基調が強まる動きに。ドル円はADP発表直後に110円ちょうど近辺に上昇した後に109円台半ば近辺に下落した。その後発表された9月の米ISM製造業景況指数は56.6と市場予想を大きく下回り、3カ月ぶりの低水準。同指標を受けてドル円は109円台前半に下落。中盤にかけて一時109円台後半に反発する場面もあったが、後半には再び下落基調での推移。引けにかけて発表された9月の米自動車販売が年率1643万台と市場予想を下回ると、ドル円は109円を割り込んだ。

 ユーロドルは1.25ドル台後半から1.26ドル台前半に小幅上昇。ただ米債利回りが大きく低下した割にはユーロを買い戻す動きは限定的だった。

 米ADP雇用統計は市場予想を小幅上回るまずまずの結果となったが、明日発表の米雇用統計で大きな期待が持ちにくくなったのも事実。米国内で初めてエボラ出血熱の感染者が見つかったこともあり、市場のリスク選好姿勢も後退。高値警戒感が強まっていたドル円に対する調整圧力が高まったのも自然と思われる。ただ米景気の堅調地合いは続いており、来年の米利上げ観測が大きく後退したとは考えにくい状況。本日東京市場でのドル円は下値を固める動きが予想される。一方、ユーロは本日の理事会でのABS買い入れ基準の緩和といった追加緩和観測から上値が抑えられる動きとなる見込み。アジア通貨は市場のリスク選好姿勢の後退で対ドルで慎重な値動きとなりそうだ。

2014年10月1日水曜日

日銀の追加緩和の可能性を示した日銀短観

さきほど発表された日銀短観について簡単に考えを述べたいと思います。

業況判断DIは大企業製造業で市場予想に反し小幅改善しましたが、非製造業は予想以上に悪化。先行きも足元とほぼ変わらずの見通しで、2Qに大きく落ち込んだ日本の成長率が3Qに大きく反発する、という見方を否定する結果となりました。

日銀の黒田総裁が追加緩和の是非を検討するうえで重視していると指摘している雇用人員判断DIは規模を問わず低下(不足感は緩和)しています。

現時点では日銀は追加緩和に動かないとの見方がほとんどでしょうが、短観だけをみれば、次回会合(10月6、7日)にも(市場のサプライズを期待して)追加緩和に動く可能性も出てきたと思われます。

ロンドン・NY市場の新興国通貨(2014年9月30日)

 新興国通貨は対ドルで方向感に欠ける動き。ユーロと連れ安となる格好で東欧通貨が対ドルで下落する一方、中南米通貨は買い戻し優勢の動きとなった。

 MYRは対ドルで変わらず。8月のマレーシアM3は前年比4.8%増と2カ月連続で鈍化し、2002年2月以来の低い伸び。同国中銀による追加利上げ観測を後退させた。

 BRLは対ドルで小幅上昇。8月のブラジル基礎的財政収支は145億レアルの赤字と市場予想を大きく裏切り2008年12月以来の大幅な赤字を記録。ブラジル財務省は2014年の財政目標を維持する意向を示した。

 CLPは対ドルで0.7%の上昇。8月のチリ製造業指数は前年比-4.9%と市場予想を上回る落ち込み。同月同国の小売売上高は同1.7%増と市場予想を上回ったが伸びは弱いままだった。チリ中銀は会合議事録(9月11日開催分)を公表。追加利下げの余地は限定的で、インフレ期待の高まりに十分警戒すべきとの指摘があったことが明らかとなった。

 COPは対ドルで小幅上昇。8月のコロンビア失業率(全国)は8.9%と3カ月ぶりの低水準に改善した。

 TRYも対ドルで小幅上昇。8月のトルコ貿易収支は80.4億ドルの赤字と市場予想を大きく上回る赤字。輸出が前年比2.9%増と伸び悩む一方、輸入は同7.0%増と7カ月ぶりの前年越えとなったことで貿易収支の改善が止まった。

 ZARは対ドルで小幅下落。8月の南アフリカM3は前年比6.41%増と市場予想に反し前月から鈍化。同月同国の貿易収支は163億ランドの赤字と赤字額が市場予想を上回り7カ月ぶりの高水準。同月同国の財政収支は73.3億ランドの赤字と赤字額が市場予想を上振れ。南アフリカのファンダメンタルズの悪化が示された。

 PLNは対ドルで0.5%の下落。9月のポーランドインフレ予想は前年比+0.2%と市場予想に反し前月から変わらず。ただ第2四半期の同国経常収支は5.53億ユーロの赤字と黒字予想に反し4四半期連続の赤字。前期の赤字額も上方修正されるなどポーランドの対外収支の悪化を印象付けた。

 RUBは対ドルで0.4%の下落。USD/RUBは一時39.8台と過去最高値を更新した。一部メディアはロシアが資本流出に歯止めをかけることを目的に一時的に資本統制を導入することを検討していると報道。ただ同中銀は国境を越えた資本の流れに制限を設ける考えはないとの声明を出した。

米マイクロソフトはOSの次期バージョンを「ウィンドウズ10」と名づけたと発表しました。前回発表したのは「ウィンドウズ8」ですから、「ウィンドウズ9」はおそらく出てこないのでしょう。3月9日生まれの私としては残念です。

ロンドン・NY市場の主要国通貨(2014年9月30日)

 9月30日のロンドン市場はユーロが下落。ユーロドルは1.26ドル台後半から1.25ドル台後半へと2012年8月以来の安値水準に下落した。9月のドイツ失業者数は前月から1.2万人増と市場予想に反し2カ月連続の増加。同月同国の失業率は6.7%と市場予想通り7カ月連続で変わらずだったものの、ドイツ景気の先行き懸念を強めた。その後発表された9月のユーロ圏CPIは前年比+0.3%と市場予想通りの伸び。ただコア指数は同+0.7%と市場予想に反し前月から鈍化。ユーロ圏のデフレ圧力の強さが改めて意識され、ユーロを大きく下押しした。

 一方、ドル円は109円台前半から109円台後半に上昇基調で推移。欧州株が底堅く推移するなか、米債利回りは上昇基調で推移。ドル買いの動きをサポートした。

 ポンドも下落。ポンドドルは1.62ドル台後半から1.61ドル台前半に下落した。第2四半期の英経常収支はGDP比5.2%の赤字と1955年の統計開始以来最大の赤字(GDP比)を記録。日本時間の朝方発表された英ネーションワイド住宅価格の伸びが市場予想を下回ったこともあって、ポンドも売り優勢の動きが強まった。

 NY市場はドルが伸び悩んだ。7月の米S&Pケースシラー住宅価格は前年比+6.75%と市場予想を下回る伸び。その後発表された9月のシカゴ購買部協会景気指数は60.5、9月の米消費者信頼感は86.0といずれも市場予想を下回る結果となった。一連の米経済指標が弱かったことからロンドン市場で上昇していた米債利回りはNY市場に入ると低下。ドル円も取引前半に109円台後半から109円台半ばに下落した。ただ米経済指標の発表が終わった取引中盤には米債利回りも下げ止まり。ドル円は109円台後半に反発し、その後は同水準でのもみ合いが続いた。

 一方、ユーロドルは1.25ドル台後半から1.26ドル台前半に反発。一部英メディアは、今週のECB理事会でメンバーの一部が安全なギリシャやキプロスのABS購入を可能にするために、担保要件の緩和を提案するとの観測記事を報道。ただドイツ連銀のバイトマン総裁は同提案に抵抗するとの見方も報じた。スペインのカタルーニャ自治州政府は11月9日に実施予定の独立投票の準備手続きを停止したと発表。スペイン憲法裁判所は最長5ヵ月以内に判断を下すまでの間、住民投票の差し止めを決めていた。

 カナダドルは下落。ドルカナダは1.11台後半から一時1.12台前半に上昇。取引後半には1.12ちょうど近辺に小幅下落したが、カナダドルの上値は重いままだった。7月のカナダGDPは前年比2.5%増と市場予想を下回る弱い伸びに終わった。

 9月の米消費者信頼感が3カ月ぶりに90を割り込み、今後6カ月の期待指数は83.7と今年5月以来の低水準。今週末発表予定の米雇用統計に対する期待をやや後退させた感もあるが、ドルは底堅いままである。本日朝発表の日銀短観が材料視される可能性はあるものの、本日東京市場でもドル円は底堅い動きを維持すると予想される。一方、ユーロは明日の理事会でのABS買い入れ基準の緩和といった追加緩和観測が強く、引き続き上値の重い動きとなる見込み。アジア通貨は対ドルで方向感に欠ける動きが予想される。

2014年9月30日火曜日

ロンドン・NY市場の新興国通貨(2014年9月29日)

 新興国通貨は東欧通貨の一部を除き対ドルで下落。香港で発生した大規模デモが嫌気される中、米2年債利回りがNY市場取引後半には反発したことで、新興国通貨はこの日も軟調な動きとなった。

 BRLは対ドルで1.3%の下落。USD/BRLは一時2.47台と2008年12月以来のBRL安水準に上昇した。9月IGP-Mは前年比+3.54%と市場予想を下回り、2012年3月以来の低水準に鈍化。ブラジル中銀の週次サーベイでは今年末までの成長率見通しが18週連続の下方修正。一方、USD/BRL見通しは2.35と2週連続でBRL安方向に修正された。ブラジル中銀は今年の成長率見通しを従来の1.6%から0.7%に下方修正。CPI見通しは参考シナリオとして今年は6.3%、来年は5.8%と示した。同中銀はインフレ圧力は緩和傾向にあるとしながらも、現在のインフレは依然として高いと指摘。BRL安と世界経済の成長加速はブラジル経済を支援するとの見解を示した。

 TRYは対ドルで0.7%の下落。トルコ10年債利回りは今年4月以来となる10%台に上昇した。9月のトルコ消費者信頼感は74.0と前月から上昇し、4カ月ぶりの高水準。8月の同国外国人観光客は前年比7.1%増と前月より鈍化したが、増勢基調は維持した。トルコのゼイベクチ経済相は現在のTRY水準は政府としてやや不快な水準であると発言。ただ為替市場に介入することはなく、TRYの値動きは懸念するものではないとも述べた。

 ZARは対ドルで0.4%の下落。第2四半期の非農業部門雇用者数は前年比2.7%増と市場予想を大きく上回り、7年ぶりの高い伸びを記録。ただZARは他新興国通貨と同様に売り優勢の動きとなった。

日本銀行は米FRBが主催する美術品展示会に日銀が保有する江戸時代や幕末の錦絵を展示すると発表しました。黒田総裁が作ったツボとか絵とかも出品してほしかったところです。

ロンドン・NY市場の主要国通貨(2014年9月29日)

 9月29日のロンドン市場はドルの上値が重くなる展開。ドル円は109円台後半から109円台前半に下落した。ドイツ株、日経平均先物はいずれもじり安の動き。小動きを続けてきた米債利回りも取引終盤にかけて低下基調での推移となりドル円を下押しした。

 ユーロドルは1.26ドル台後半から1.27ドルちょうど近辺に上昇。9月のユーロ圏景況感は99.9と前月より低下したが、市場予想通りの結果。市場の反応は限定的でユーロドルは比較的底堅い動きとなった。

 ポンドドルは取引序盤に1.62ドル台前半から1.62ドル台後半に上昇したが、その後は下落基調で推移。引けにかけては1.62ドル台前半とロンドン市場開始時の水準に下落した。8月の英住宅ローン承認件数は6.42万件と前月や市場予想を下回る水準。英住宅市場の過熱感の後退が示され、ポンドは軟調な推移となった。

 NY市場はドルの下値が堅い動きとなった。8月の米個人支出は前月比0.5%増と市場予想を上回り、前月分も小幅ながら上方修正。同時に発表されたPCEコアデフレータも前年比+1.5%と市場予想を上回ったが、米債利回りの低下基調は継続。ドル円は109円台半ば近辺で伸び悩んだ後、109円台前半とこの日の安値を記録した。その後発表された8月の米中古住宅販売成約は前年比4.1%減と市場予想を大きく下回ったが、市場の反応は限定的。9月のダラス連銀製造業活動指数が10.8と市場予想を上回り、米2年債利回りが反発すると、ドル円は109円台半ば手前で下値を固める動きに。取引終盤には109円台半ば近辺に小幅上昇した。

 取引前半のユーロドルは1.27ドルちょうど近辺での推移。9月のドイツCPIは前年比+0.8%と市場予想通り前月と変わらず。取引中盤に入るとユーロドルは1.26ドル台後半に下落したが、その後、再び1.27ドルちょうど近辺に反発。しかし取引終盤にドルを買い戻す動きが強まると、ユーロドルは1.27ドル手前に小幅下落。総じてみればユーロドルは方向感に欠ける動きとなった。

 米2年債利回りが底堅く推移したように、来年の米利上げ期待は継続。住宅市場に若干の不安感はあるものの、米景気の先行き期待も続いている。本日朝に日本の経済指標が発表され、円が買い戻される可能性はあるものの、本日東京市場でもドル円は下値の堅い動きを続けると予想される。一方、ユーロはECB追加緩和観測を背景に上値の重い動きが続く見込み。アジア通貨は欧米株の下落もあって対ドルで軟調な推移が見込まれる。

2014年9月29日月曜日

利下げ幅は市場の期待ほど大きくないと考えられるポーランド

 ポーランド景気は緩やかながら減速傾向を続けている。8月のポーランドHSBC製造業PMIは49.0と6カ月連続で低下し、昨年5月以来の低水準に落ち込んだ。10月1日発表予定の9月の同指標は48.6と低下が続く見込みである。また同国小売売上高は8月に前年比1.7%増と前年割れを回避。ただ伸びは2カ月連続で2%前後と弱含みでの推移となっている。

 景気の弱さを受けてポーランドではディスインフレ傾向が強まっている。8月の同国CPIは前年比-0.3%と2カ月連続の前年割れ。同月同国のコアCPIは同+0.5%と前年割れは免れているが、伸びは2006年10月以来の低水準に落ち込んでいる。

 景気が減速し、ディスインフレ傾向が強まっていることから、ポーランド中銀による追加利下げ観測も強まりつつある。9月25日時点集計のBloomberg調査によると、今年第4四半期の政策金利見通しは、予測回答者22社中、1社だけが2.50%での据え置きを予想。残りは利下げ予想で、1社が25bp、15社が50bp、3社が75bp、2社は100bpの利下げ幅を示している。

 こうした予想の根拠の一つはポーランド中銀が早期の利下げを示唆しているからだろう。9月3日の同中銀会合議事録でも、メンバーの過半が近い将来の利下げが正当化されると考えていることが示された。ECBが積極的な緩和姿勢を示したことも、ポーランド中銀会合メンバーの利下げ意欲を高めた可能性もある。

 筆者もポーランド中銀が第4四半期にも利下げに踏み切る可能性が高いとみているが、利下げ幅は50bpでとどめるだろうと考えている。たとえ大幅であっても利下げがポーランド景気を回復に導くとは言い難い一方で、利下げによるデメリットも意識されやすいからだ。

 ポーランド景気の先行き不透明感を強めている大きな要因の一つはウクライナ危機である。筆者も含め、市場関係者の多くは、ウクライナ危機が早期に解決に向かうことは難しいと考えているだろうし、同危機を背景にポーランドの消費者・企業マインドが委縮した状態が続く可能性もある。ただ、ウクライナ危機による景気下押し効果を利下げで補うことは難しい。ポーランド中銀は2011年11月から昨年7月までに200bpの利下げを実施したが、同国非金融法人向け貸出が利下げによって大きく拡大したわけではない。追加利下げによる景気浮揚効果は限定的との見方も成り立つ。

 ポーランドの輸出比率(名目GDPに対する輸出総額の割合)は3割前後と、ハンガリーやチェコの半分程度しかないことも注意が必要だ。追加利下げに伴いPLNが下落したとしても、輸出を通じたポーランド景気の拡大効果は大きく期待しにくい。一方でPLNの下落は、家計が保有する外貨建て債務の返済負担を高めてしまう。賃金が伸び悩んでいるだけに、ポーランド中銀としては家計の返済負担増を看過するわけにもいかない。

 EUR/PLNはECBが予想外の利下げに踏み切った9月4日以降も比較的安定的な動きを続けている。ただ、市場はポーランド中銀による大幅な利下げを織り込んでいる可能性もあり、利下げ幅が限定的との見方が強まれば、PLNを買い戻す動きも強まりやすいと思われる。EUR/PLNの上値の節目は、昨年6月の高値(4.370)から今年6月の安値(4.090)からの38.2%戻し水準である4.196と、2011年12月の高値(4.599)から2012年7月の安値(4.029)の38.2%戻し水準である4.247と思われる。

ロンドン・NY市場の新興国通貨(2014年9月26日)

 新興国通貨はBRLなど一部を除き対ドルで下落。米債利回りの上昇や中東情勢の先行き不透明感が引き続き新興国通貨を下押しした。

 BRLは対ドルで0.3%の上昇。8月のブラジルPPI製造業は前年比+2.50%と6カ月連続で鈍化し、2012年3月以来の低い伸び。10月のブラジル大統領選に出馬予定の野党・社会党シルバ氏の経済政策顧問であるランズ氏はブラジル中銀による為替介入を縮小させるべきと発言。ルセフ現大統領のBRL安姿勢を暗に批判した。

 MXNは対ドルで0.5%の下落。8月のメキシコ貿易収支は112.3億ドルの赤字と赤字額が市場予想を起きく上回った。輸出が鈍化する一方、輸入が加速したことで貿易収支が大きく悪化した。

 COPは対ドルで小幅上昇。コロンビア中銀は市場予想通り政策金利を4.50%で据え置き。総額10億ドルのドル買い介入プログラムを第4四半期も継続するとも発表した。同中銀のウリベ総裁は同国経済は潜在成長率並みの成長に近づいていると発言。これまでの利上げによる貸出抑制効果は弱いとも指摘した。

 HUFは対ドルで0.7%の下落。8月のハンガリー失業率は7.6%と市場予想を下回り、6年ぶりの低水準に低下。ハンガリー景気の改善傾向が示された。

 RUBは対ドルで1.8%の下落。USD/RUBは過去最高となる39.1台に上昇した。ロシア司法当局は、富豪ウラジーミル・イェフトゥシェンコフ氏の持ち株会社AFKシステマの石油部門の経営権を取り上げる法的措置を実施。ロシア政府が経済運営での支配権を高めるとの懸念が強まった。

自動車を運転中に眼鏡型の情報端末を装着してテキストメッセージを送信するのは、スマホを操作しながら自動車を運転するのと同じくらい安全ではないとする科学的な調査結果が発表されたそうです。予想通りの結果ですね。

ロンドン・NY市場の主要国通貨(2014年9月26日)

 9月26日のロンドン市場はドルが底堅い動き。ドル円は取引序盤に109円台前半から108円台後半に下落したが、その後持ち直し、終盤には再び109円台前半での推移となった。米債利回りは小動き。ただ日経平均先物は小幅ながらプラス圏で推移。ドイツ株も取引後半にはプラス圏に浮上し、ドル円をサポートした。

 ユーロドルは取引序盤に1.27ドル台前半から1.27ドル台半ば近辺に小幅上昇。しかし取引終盤には1.27ドル台前半へとじり安の動きとなった。ECBクーレ専務理事は欧州全域での信用創造は弱いと指摘。ユーロ圏の実質金利は低下するとの見方を示した。ベルギー中銀のクーン総裁は、低インフレが継続するリスクがあると発言。ユーロ圏の金利の動きは米国と乖離(デカップリング)するとの見方を示した。

 NY市場はドルが取引前半に上昇。中盤以降も下値の堅い動きを示した。第3四半期GDP(確定値)は前期比年率4.6%増と2次速報値から上方修正され、市場予想通りの伸び。その後、米大手債券会社の著名運用者が同業他社に移籍すると報じられると、同社が大規模に米国債の換金売りをせざるを得ないとの思惑から米債利回りは上昇。9月のミシガン大消費者信頼感(確報値)は84.6と市場予想に反し速報値から変わらずだったが、ドル買いの動きが強まり、ドル円は取引後半には109円台半ば近辺まで上昇した。ただ取引終盤には米債利回りが伸び悩んだことで、ドル円は109円台前半に下落した。

 ユーロドルは1.27ドル台前半から1.26ドル台後半と2012年11月以来の安値水準に下落。ただ週明けのユーロドルは1.27ドルちょうど近辺に反発して始まっている。ECBのメルシュ専務理事はユーロ圏の失業率は受け入れがたい高水準が続いていると指摘。労働移動の柔軟性の向上や最適な教育の重要性を強調した。

 米国株と米債利回りはともに上昇。米景気の先行き期待もあってドルの先高観は続いている。中東情勢の先行き不透明感は根強いものの、市場の懸念は限定的。本日東京市場でもドル円は底堅い動きが予想される。一方、ユーロはECB追加緩和観測を背景に上値の重い動きが続く見込み。アジア通貨はドル高基調のなか対ドルで上値の重い動きとなりそうだ。