2015年4月4日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨と新興国通貨(2015年4月3日)

 4月3日のロンドン市場はドル、ユーロともに動意薄。ドル円は119円台後半、ユーロドルは1.08ドル台後半で動意に欠ける展開となった。欧州勢がイースター休暇に入り、ユーロ圏主要国では経済指標の発表もないなど材料難。主要通貨は総じて様子見姿勢が強かった。

 NY市場は米雇用統計を受けてドルが大きく下落した。3月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が12.6万人増と市場予想を起きく下回り、2013年12月以来の小幅増。1月分、2月分も下方修正され、第1四半期の米雇用増の鈍化が明確となった。失業率は5.5%と前月と変わらず。ただ労働参加率は62.7%と市場予想に反し前月から低下。平均時給は前年比2.1%増と市場予想に反し前月から加速したが、6月の米利上げ開始観測を大きく後退させる内容となった。

2015年4月3日金曜日

為替ってそもそも何だ?(2)

 為替には同じ国の中でお金をやり取りする内国為替と、他の国との間でお金をやり取りする外国為替の二つがあります。内国為替も外国為替も、お金のやり取りで銀行を使います。お金を支払う側は、自分が使っている銀行(A銀行とします)に支払うお金を預け入れ、お金を受け取る側が使っている銀行(B銀行とします)に送金を依頼します。依頼を受けたA銀行は、B銀行にお金を送金し、B銀行はお金を受け取る側の口座に送金されたお金を入れることで為替取引が完了します。

 外国為替が内国為替と違うのは、お金を支払う側お国と、お金を受け取る側の国が違うことです。国が違うと使っているお金の種類(通貨)も違いますので、外国為替では通貨を換(か)える作業が必要となります。

 最近では、クレジットカードで支払うことが広まってきましたこともあって、普通の人々が内国為替を意識することが少なくなってきました。一方で、いわゆるグローバル化が進んでいることもあって、通貨を換えることが珍しいことではなくなってきました。こうしたことから、今では、日本に住む一般的な方にとって、「為替」という言葉は、外国為替、特に通貨を換える意味として使われることが多くなってきたように思われます。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月2日)

 4月2日のロンドン市場はユーロが底堅く推移。ユーロドルは1.08ドルちょうど近辺から1.08ドル台前半に小幅上昇。ユーロポンドは0.72ポンド台後半から0.73ポンド台前半に上昇した。ギリシャ政府は前日、財政改革の詳細案を提出したことでギリシャ資金繰り懸念がやや後退。欧州債利回りの低下にも一服感が出たこともあって、ユーロは買い優勢の展開となった。

 ECBは理事会議事要旨(3月5日開催分)を公表。同要旨は、2015年3月の経済見通しは最新の金融政策措置の必要性が薄れたことを示唆していると解釈されるべきではないと指摘。そのため理事会は、必要な限りこの政策を継続するとのコミットメントに沿って、目標達成まで躊躇することなく、決定した措置を断行することが重要とされ、景気見通しが改善しつつあるなかでも、資産買い入れ策を実施する必要があるとの認識で一致していたことが判明した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月2日)

 新興国通貨は対ドルで続伸。原油先物価格は伸び悩み、米債利回りは上昇に転じたが、欧米株の上昇で市場のリスク回避姿勢は後退。新興国通貨は買い優勢の動きとなった。

 SGDは対ドルで0.5%の上昇。3月のシンガポール購買部景気指数は49.6と市場予想や前月と変わらず。同月同国の電子産業指数は50.1と前月から小幅上昇し、50台を回復した。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.4%の上昇。3月のインドネシア消費者信頼感は116.9と前月から低下。インドネシアの消費者マインドの改善に一服感が出てきた。

 BRLは対ドルで1.2%の上昇。3月のブラジルFIPE・CPIは前月比+0.70%と市場予想を小幅上回ったものの、前月から鈍化した。

 RUBは対ドルで1.8%の上昇。3月27日時点のロシア金・外貨準備は3608億ドルと2週連続で増加。RUBをサポートした。

エイプリルフールに「ママタレって焼肉のタレの一種だと思っていたよ」と、職場の同僚女性に話をしたら、「ふーん」と言われて去られてしまいました。

2015年4月2日木曜日

為替ってそもそも何だ?(1)

 為替という言葉は、普段の生活で耳にした方も多いと思いますが、為替という言葉の意味を正確に知っている方は少ないようです。

 為替の本来の意味は、現金を使わずにお金を支払ったり、受け取ったりすることをいいます。たとえば、電気料金や水道料金は、銀行から決められた日に引き落とされます。これは為替の一つです。


 為替という仕組みが作られたのは、支払いのたびに、現金を持ち運ぶのが大変なためです。一カ月分の電気料金や水道料金くらいでしたら、手間さえ問題なければ現金で直接支払っても特に問題はないかもしれません。しかしクルマや海外旅行など非常に高いモノやサービスを買う時には、数十万円から数百万円ものお金が必要です。こんなに大きい現金を財布に入れることは無理ですし、封筒に入れて大金を持ち運ぶと、落としたり盗まれたりする心配も出てきます。会社の支払いなどで数千万円以上のお金が必要となると、現金では持ち運ぶことすら難しくなります。こうした時に為替を使えば、現金を使わずに支払いができますし、落としたり、盗まれたりするといったことも防ぐことができます。
 

下値余地が大きいと思われるドル円

 昨日発表された世界各国の経済指標は、製造業の減速感の強まりが世界各国に広がっていることを示した。3月の米ISM製造業景況指数は、51.5と2013年5月以来の低水準。同月の米ADP雇用統計は前月比18.9万人増と4カ月連続で鈍化し、2014年1月以来の低い伸び。製造業の伸びが同0.5万人増と急減速したことが響いた。

 新興国の製造業・景況感調査も3月になって悪化が目立っている。昨日発表された3月の製造業PMIのうち、2月から悪化した国は、韓国、台湾、インドネシア、ベトナム、ロシア、ポーランド、トルコ、ブラジル、メキシコの計9カ国。中国については、当局が発表する製造業PMIが50.1と2月の49.9から小幅改善したが、内訳をみると景況感に先行するとされる新規受注や新規輸出受注は2月から悪化。同日発表されたHSBC製造業PMI(確報値)は49.6と2月から悪化しており、中国も他新興国と同様に製造業の景況感が3月に悪化したと言って良いだろう。

 世界各国で製造業の減速感が強まっている背景に輸出の不振があげられる。米ISM製造業景況指数の内訳を見ると、3月の輸出受注は47.5と4カ月連続で悪化し、2012年11月以来の低水準。世界で最も早く発表される韓国とブラジルの貿易統計を見ても、3月の韓国輸出は前年比4.2%減と3カ月連続の前年割れとなり、落ち込み幅は2013年2月以来の大きさ。3月のブラジル輸出は同3.7%減と前月(同24.1%減)から減少幅が縮小したが、これは前年同月に大きく落ち込んだためで、前月比では8カ月連続のマイナスと減少基調が続いている。

 3月の韓国輸出を地域別にみると、米国向けは前年比31.8%増と大幅拡大。しかし中国向けは同1.7%増と伸びが弱く、日本向けやASEAN向けは2月に続き3月も2桁の減少。たとえ米景気の拡大が続いたとしても、それだけでは世界各国の輸出増につながらないことを示している。

 輸出増が期待できない状況下では、内需拡大か自国通貨安への依存が強まるのが自然の展開となる。原油安にもかかわらず内需の弱さが目立つ新興国では、利下げによって内需を刺激するとともに自国通貨安を期待する動きが続くだろう。具体的には、韓国、インドネシア、トルコ、メキシコが候補となる。

 反対に、輸出の不振を内需拡大でカバーできそうな国では、自国通貨安の思惑が生じにくい。また足元では、米当局によるドル高懸念が強いという思惑から、ドル買いポジションを調整する動きも強まりやすい。このため内需拡大が期待されやすい国の通貨は、対ドルでも買いの動きが強まることも考えられる。

 内需拡大が期待されやすい国の一つは日本だろう。昨日発表された3月調査の日銀短観でも非製造業の業況判断DIは、企業規模にかかわらず12月調査から改善した。消費者マインドは昨年11月を底に改善傾向が続く一方で、実質所得は賃上げの動きが顕在化することもあって伸びが高まる見込み。個人消費は春先から底堅さを増すと期待される。

 日銀の追加緩和が期待しにくいことも注意したい。3月調査の日銀短観では、設備過剰感は若干であるが改善し、雇用人員判断は不足感が強まる結果。日銀・黒田総裁が中長期のインフレ基調を決める重要な要素として指摘する需給ギャップは、需要超の方向での推移が続いており、理屈の上では追加緩和は不要となる。

 ドル円は、米ADP雇用統計やISM製造業景況指数を受けて119円台半ばに下落。本日(4月2日)東京市場に入ると、ドル円は119円台後半で下げ渋りの動きとなっているが、ドル高懸念が強まる中、日銀の追加緩和期待が後退している以上、ドル円の下値余地は大きいとみるべきだろう。今夜発表の2月の米貿易収支や明日発表予定の3月米雇用統計を機に、ドル円の下げが加速する展開もありえる。下値の目途は3月26日の安値である118円台前半と1月16日の安値である115円台後半と思われる。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月1日)

 4月1日のロンドン市場はドルが底堅く推移。ユーロドルは取引中盤までに1.07ドル台後半から1.07ドル台前半に下落。後半には1.07ドル台後半に反発したが、ロンドン市場取引序盤の水準を回復することはできなかった。この日発表された3月のユーロ圏各国製造業PMIはイタリアが53.3と市場予想や前月を上回り、昨年4月以来の高水準を記録。フランスやドイツ、ユーロ圏全体の製造業PMI(確報値)も速報値から上方修正され、ユーロ圏景気の景況感の改善が示された。ただ、ユーロは取引中盤まで売り優勢。この日予定されているユーロ圏財務省高官の電話会議を前にギリシャ情勢の先行き不透明感が続いているほか、欧州債利回りの低下がユーロの重石となった。

 ポンドは英製造業PMI発表後に下落した。3月の英製造業PMIは54.4と市場予想通りで前月から小幅改善し、昨年7月以来の高水準を記録。しかし同指標発表後、ポンドドルは1.48ドル台前半から1.47ドル台半ばに急落。取引後半には小幅反発し、1.47ドル台後半での推移となったが上値は抑えられた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月1日)

 新興国通貨は一部を除き対ドルで上昇。原油先物価格の上昇や米債利回りの低下を受けて新興国通貨は買い優勢となった。

 BRLは対ドルで0.8%の上昇。2月のブラジル鉱工業生産は前年比-9.1%と市場予想ほどの落ち込みとはならなかったが、前月から落ち込み幅は拡大。前年割れは12カ月連続となった。3月のブラジルHSBC製造業PMIは46.2と2012年4月の統計開始以来最低を更新。3月のブラジル貿易収支は4.58億ドルの黒字と赤字予想に反して3カ月ぶりの黒字。輸入が前年比5.7%減となったことが黒字転換への主因で、輸出は同3.7%減と低迷したままだった。

 MXNは対ドルで0.7%の上昇。2月のメキシコ海外労働者送金は前年比7.0%増と市場予想を上回る伸び。3月のメキシコHSBC製造業PMIは53.8と前月から悪化したが、3月の同国IMEF製造業指数は51.4と前月から改善。しかし同非製造業指数は49.3と市場予想に反し前月から悪化した。

 COPは対ドルで0.9%の上昇。コロンビア中銀は会合議事録(3月21日会合分)を公表。同議事録によると、同国の交易条件の悪化は著しく、今年の成長率は従来見通しの3.6%を下回る可能性があるとの指摘があったことが判明した。

 PENは対ドルで変わらず。3月のペルーCPIは前年比+3.02%と市場予想を上回り、インフレ目標レンジの上限も突破。同月同国WPIも前月比+0.69%と前月から加速し、ペルーのインフレ圧力の強まりを示した。

 RUBは対ドルで1.0%の上昇。3月のロシアHSBC製造業PMIは48.1と市場予想に反し前月から悪化。3月30日までの週のロシアCPIは日次平均前月比+00.033%と4週続けてほぼ同じ伸び。昨年第4四半期のロシアGDP(改定値)は前年比0.4%増と市場予想に反しプラス成長を維持。前期も0.9%増と小幅上方修正された。

 PLNは対ドルで0.7%の上昇。3月のポーランドHSBC製造業PMIは54.8と市場予想に反し、前月から小幅低下した。

 TRYは対ドルで小幅下落。3月のトルコHSBC製造業PMIは48.0と市場予想や前月を下回り、2012年4月の統計開始以来最低を更新。トルコ全土で現地時間31日午前10時半ごろ大規模な停電が発生。また同日トルコ・イスタンブールの裁判所で極左組織のメンバー2人が検察幹部1人を人質に立てこもる事件が発生。治安部隊が突入し犯人は射殺されたが、人質も死亡した。トルコのシムシェク財務相は金融緩和と緊縮財政の組み合わせはバランスが取れていると発言した。

 HUFは対ドルで0.9%の上昇。3月のハンガリー製造業PMIは55.6と前月から上昇した。

 CZKは対ドルで0.2%の上昇。3月のチェコHSBC製造業PMIは56.1と市場予想や前月を上回った。

 ZARは対ドルで1.2%の上昇。3月の南ア・カギソ製造業PMIは47.9と前月を上回ったが市場予想を下回る結果。3月の南アNaamsa自動車販売台数は前年比横ばいと前月から鈍化した。

いまどきの新入社員は親同伴で初出勤する。電車で二組見た、と話をしたら、エイプリルフールだろうと、誰も信じてくれませんでした。本当です。信じてください。

2015年4月1日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年3月31日)

 3月31日のロンドン市場はユーロが下落。ユーロドルは取引中盤までに1.07ドル台後半から1.07ドル台前半に下落。後半には1.07ドル台半ば近辺に反発したが、上値は抑えられた。ギリシャ情勢の先行き不透明感がユーロの重石となる展開。EUのトゥスク大統領は4月末までにギリシャと債権団との支援協議が合意に達すると確信していると発言。ただ、ギリシャ政府は4月9日にIMFに債務返済をする予定で、4月中にも資金が枯渇するとの見方が強まっている。2月のユーロ圏失業率は11.3%と市場予想を上回ったが低下基調は継続。3月のユーロ圏CPIは前年比-0.1%と前月から落ち込み幅が縮小したが、ユーロ買いを促すことはなかった。

 ドル円は120円台前半から119円台後半に下落。米債利回りは上値が重く、欧州株、日経平均先物はともに下落基調で推移。ドル円は円買い優勢の動きとなった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年3月31日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。BRLが続伸となる一方で東欧通貨はユーロと連れ安となった。

 MYRは対ドルで0.2%の上昇。2月のマレーシアM3は前年比6.9%増と前月から加速。マレーシア中銀の利下げ観測を後退させた。

 IDRはBloombergによると対ドルで変わらず。2月のインドネシアM2は前年比16.1%増と2カ月連続で加速し、2012年11月以来の高い伸び。M1も同11.2%増と2013年7月以来の高い伸びとなるなどインドネシアのインフレ懸念を強める内容となった。

 BRLは対ドルで1.2%の上昇。2月のブラジル中央政府財政収支は74億レアルの赤字と2億ドルの黒字予想に反し3カ月ぶりの赤字を記録。同月同国の基礎的財政収支も23億レアルの赤字と市場予想に反し赤字となるなどブラジル財政懸念を強めた。2月のブラジル製造業PPIは前年比+2.74%と2カ月連続の鈍化。同月同国のCNI設備稼働率は79.7%と2009年3月以来の80%割れとなった。

 COPは対ドルで0.9%の下落。2月のコロンビア都市部失業率は10.0%と市場予想を上回る低下。全国失業率は9.9%と前月から改善し、同国雇用環境の悪化に歯止めがかかった。

 HUFは対ドルで1.2%の下落。2月のハンガリーPPIは前年比-3.2%と2010年3月以来の落ち込み。ハンガリーのデフレ懸念を強めた。

 TRYは対ドルで0.3%の上昇。昨年第4四半期のトルコGDPは前年比2.6%増と市場予想を上回り、前期も上方修正。サービス業の拡大が全体をけん引した。同時に発表された2月のトルコ貿易収支は46.6億ドルの赤字と赤字額が市場予想を上回ったものの、前年同月からは縮小。トルコの対外収支の改善継続が示された。

 ZARは対ドルで小幅上昇。2月の南アフリカ貿易収支は85億ランドの赤字と赤字額が市場予想を上振れ。輸入が前年比3.9%増となる一方、輸出は同7.2%減と落ち込んだ。

「ミタパン」って、あるテレビ局の女子アナウンサーの愛称なんですね。私はずっと「三田パン」という会社名だと思っていました。

2015年3月31日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年3月30日)

 3月30日のロンドン市場はドル買いの動きとなった。ドル円は取引前半に119円台前半から119円台後半に上昇。中盤以降は同水準で底堅く推移した。米債利回りは上値の重い動きとなったが欧州株、日経平均先物はともに堅調に推移。ドル円をサポートした。

 ユーロドルは取引序盤に1.08ドル台後半から1.08ドル台前半に急落したが、中盤には1.08ドル台後半に持ち直し。しかし後半に入ると上値の重い動きとなり、引けにかけては再び1.08ドル台前半での推移となった。ドイツ・ザクセン州CPIは前年比+0.5%と前月から加速したが、前月比は+0.5%と前月から鈍化。他各州のCPIも同様の動きとなり、ドイツのインフレ圧力の弱さが示された。一方、3月のユーロ圏景況感は103.9と市場予想を上回り、2011年7月以来高水準。欧州株の上昇もあってユーロはドル円に比べ対ドルで下げ渋る動きとなった。

 ポンドは軟調な推移。ポンドドルは取引前半こそ1.48ドルちょうど近辺から1.48ドル台後半に上昇したが、中盤には同水準で伸び悩み。後半は下落基調での推移となり、引けは1.47ドル台後半での推移となった。2月の英住宅ローン承認件数は6万1760件と市場予想や前月を小幅上回ったがポンド買いの動きにはつながらなかった。

 NY市場はドルが上昇基調で推移した。2月の米個人支出は前月比0.1%増と市場予想を下回る弱い伸び。ただ一方で、同月同国のPCEコアデフレータは前年比+1.4%と市場予想を小幅上回る伸びとなった。米インフレ傾向が続いているとの見方からドル円は120円ちょうど近辺に小幅上昇。一方、ユーロドルは3月のドイツCPIが前月比+0.5%と市場予想を小幅上回ったこともあって1.08ドル台前半で下げ渋る動きとなった。その後発表された2月の米中古住宅販売成約指数は前年比+12.0%と市場予想を大きく上回る伸び。3月のダラス連銀製造業活動指数は-17.4と2013年4月以来の大幅な落ち込みを記録したが、ドル円はじり高の動きを続け、取引終盤には120円台前半に上昇。一方、ユーロドルは1.08ドル台前半で上値の抑えられる動きとなった。

 米PCEコアデフレータが市場予想を小幅上回ったことでドル買いの動きが再燃。欧米株が上昇したこともドル円を下支えした。ただ米債利回りは方向感に欠ける動き。6月の米利上げ開始観測が強まったわけでもなく、本日東京市場でのドル円は伸び悩みの展開が予想される。一方、ユーロはドイツ政府がギリシャ政府に対し詳細な改革リストの提示を求めるなど、ギリシャ情勢の先行き不透明感から上値が抑えられる見込み。アジア通貨は欧米株の上昇を好感し対ドルで底堅い動きが期待される。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年3月30日)

 新興国通貨はBRL、RUBを除き対ドルで下落。原油先物価格は伸び悩んだことで新興国通貨の上値も抑えられた。

 BRLは対ドルで0.9%の上昇。3月のブラジルIGP-Mは前年比+3.16%とほぼ市場予想通りの伸びとなり、前月からは鈍化。ブラジル中銀の週次サーベイでは年末の政策金利見通しが13.25%に上方修正。USD/BRL見通しも3.20に上方修正され、成長率見通しは1.00%減と下方修正された。ブラジルのルセフ大統領は週末に報道されたレヴィ財務相のコメントは曲解されていると発言。同財務相はシカゴ大同窓会で財政改善策やインフレ抑制策の一部が非効率であると発言したと報道されていた。

 CLPは対ドルで0.6%の下落。2月のチリ小売売上高は前年比2.9%増と市場予想を小幅上回り、昨年5月以来の高い伸び。一方、同月同国の製造業指数は同-0.1%と市場予想に反し前年割れとなった。チリ中銀は四半期金融政策報告を公表。今年のインフレ見通しは3.6%に上方修正されたが、成長率見通しは2.5~3.5%に維持された。

 ZARは対ドルで0.9%の下落。2月の南アフリカM3は前年比8.11%増と市場予想や前月を上回り、3カ月ぶりの高い伸び。一方、同月同国の民間部門信用は同8.67%増と市場予想や前月を下回った。

カナダのオンタリオ州にある美術館で、来場者が洋服を脱いで館内の展示作品を鑑賞する特別イベントが開催されたそうです。そういえば最近、花見で裸踊りする人を見かけなくなりましたね。

2015年3月30日月曜日

今後の上昇を期待することは難しいインド・ルピー(INR)

 インドルピー(INR)が底堅い動きを続けている。先週末までの新興国通貨の年初来・対ドルパフォーマンスをみると、INRは1.0%の上昇と、RUB(4.9%の上昇)、TWD(1.1%の上昇)に次いで高い上昇率を記録している。新興国通貨で対ドルでの上昇を記録したのは、他にTHBくらいで、BRLは18.2%、TRYは10.6%それぞれ下落した。

 INRをサポートするのは、海外からの資本流入である。外国人投資家によるインド株式市場への資本流入額は、年初来(3月26日時点)57.7億ドルと、台湾(49.5億ドル)、ブラジル(30.8億ドル・25日時点)、韓国(25.5億ドル)を大きく上回っている。

 外国人投資家による資本流入の背景にはインド景気の先行き期待がある。アジア開発銀行(ADB)が24日に公表した経済見通しでは、インドの成長率が今年は7.8%、来年が8.2%と、両年ともに中国(今年7.2%、来年7.0%)を上回るペースで成長すると見込まれている。ADBはインドが高成長を続ける理由として、外需の拡大、金融緩和、投資の回復とともに、インド政府の構造改革による投資家センチメントの改善を指摘している。

 インド政府による構造改革に対する期待感も根強い。インド政府が2月28日に発表した2015年度予算案では、歳出総額が前年度比5.7%増と、歳入(同4.6%増)を上回るペースで拡大するが、補助金は同8.6%減と大きく削減。一方、インフラを中心とした国防以外の資本的支出は同33.0%増と拡大させる。歳入では、サービス税の税率を12%から14%に引き上げる一方で、法人税率を現行の30%から25%へ4年間かけて引き下げ、原材料や中間財の輸入関税も引き下げられる。また州税のVATと連邦税のサービス税を一本化するGSTを2016年4月導入に向けて努力する意向も示された。今回の予算案は、外国人投資家にとって好感の持てる内容といえる。ただ、インドの予算執行は、当初予算通りに執行されないことも多く、財政の景気押し上げ効果は年前半を中心に限定的となるだろう。

 インド景気を下支えしてきたサービス業の拡大に鈍化の兆しが出ている。1月の電力生産は前年比2.7%増と3カ月連続の鈍化。一方、製造業は、生産が同3.3%増と堅調に推移しているが、2月の輸出(ドル建て)は同15.0%減と3カ月連続の前年割れ。原油安の影響で中東向け輸出の落ち込みが目立っており、今後、輸出が製造業生産を抑制する恐れが強まっている。

 インド景気に一服感が出てくれば、同国中銀による追加利下げ観測も強まりやすい。インド中銀は1月、3月に25bpずつ利下げ。ただ2月のインドCPIは前年比+5.37%と昨年11月をボトムに3カ月連続の加速。原油安がインフレを抑制するものの、先行指標とされるWPIをみると、食品価格は前年比+7.74%と高い伸びを維持している。食品価格はインフレ期待に影響を及ぼす恐れもあり、インド中銀が株式市場関係者の期待通りに利下げを続けるかは不透明である。

 インド政府(モディ首相)の構造改革路線に対する期待感は理解できるものの、構造改革によるメリットは中長期的に発生するものであり、早期に出てくるものではない。実際のインド景気の動きが期待に反するものとなれば、INRも他新興国通貨の動きに近付くと考えるべきだろう。現にメキシコペソ(MXN)は、ペニャニエト大統領の構造改革路線に対する期待を背景に買い優勢の動きが続いたが、メキシコ景気が軟調に推移したことから、一転して売り優勢の動きとなった。今後のINRの上昇を期待することは難しいと見られ、USD/INRは今年夏場まで62~64のレンジ内で方向感に欠ける展開が続くと予想される。