2015年4月10日金曜日

為替レートとは

 世界には日本だけでなくアメリカ(米国)、中国、ユーロ圏、イギリス(英国)など数多くの国・地域があります。そして買い物などで使われるお金(通貨)も、日本では円、アメリカではドル、といったように国・地域によって違います。

 国・地域によってお金が違うため、外国に行って買い物をするためには、自分の国のお金を、その国で使われているお金に換える必要があります。外国とモノやサービスを取引する貿易や、外国の株や不動産といった資産を買うためにも、自分の国のお金を、その国で使われているお金に換える必要があります。

 自分の国のお金と、外国で使われているお金に換えるには、二つのお金をどれくらいの割合(比率)で交換するかを決める必要があります。この交換割合を表したのが為替レートです。日本では、ドルと円の高官割合を示すドル円レートが有名です。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月9日)

 4月9日のロンドン市場はドルが上値を抑えられる展開。ドル円は取引前半こそ120円台前半で底堅い動きとなったが、中盤以降は下落基調が続き、引けにかけては120円ちょうど近辺に下落した。欧州株は小幅プラス圏での推移となったが、日経平均先物は動意に欠ける推移。米債利回りが小幅ながら低下したことで、ドルは軟調な推移となった。

 ユーロドルは取引序盤に1.07ドル台後半から1.07ドル台半ば近辺に下落。2月のドイツ鉱工業生産が前年比-0.3%と市場予想に反し、3カ月ぶりの前年割れとなり、同月同国の経常収支が166億ユーロと市場予想を下回ったことでユーロは小幅下落。ただ、その後のユーロドルは1.07ドル台半ば近辺で揉み合い。終盤はドル売り優勢となり、1.07ドル台後半に反発した。

 ポンドは軟調な動きとなった。3月の英ハリファックス住宅価格は前月比+0.4%となったが、前月は同-0.4%に下方修正され、前年比では+8.1%と市場予想を下振れ。ポンドドルは1.48ドル台後半から1.47ドル台後半へと下落した。その後発表された2月の英貿易収支は28.6億ポンドの赤字と赤字額が市場予想を上回り、5カ月ぶりの高水準を記録。ただ、ポンドドルは貿易収支発表後に1.48ドルちょうど近辺に小幅上昇。取引終盤には1.48ドル台前半に上昇した。BOEは市場予想通り政策金利を0.50%、資産買入枠を3750億ポンドでそれぞれ据え置き。ポンドドルは1.48ドル台半ば近辺での推移となった。

 NY市場は一転してドルが上昇基調で推移した。米新規失業保険申請件数は28.1万件と市場予想を下回り、失業保険継続受給者数は230.4万件と2000年12月以来の低水準に減少。指標発表後、米債利回りの上昇基調が続くと、ドル円は120円台前半に上昇した。取引中盤に発表された2月の米卸売在庫は前月比0.3%増と市場予想を上回り、前月分も上方修正されるとドル円は120円台前半で伸び悩み。しかし後半に入り米債利回りが一段高となると、ドル円は120円台後半と3月20日以来の高値に上昇。終盤も同水準で底堅く推移したが、引けにかけて120円台半ば近辺に小幅下落した。

 ユーロドルは取引前半に1.07ドル台後半から1.06ドル台後半に下落。中盤以降もユーロドルは下落基調が続き、取引終盤は1.06ドル台半ば近辺での推移となった。一部メディアはECBがギリシャ市中銀行向けのELA上限を12億ユーロ引き上げたことを承認したと報道。上限引き上げ幅はギリシャが要請した額と一致したが、これはギリシャの財政状況が悪化しており、資金流出が激しく、流動性がひっ迫する恐れがあるためとも報じた。IMFのラガルド専務理事は一部メディアとのインタビューでギリシャがユーロ圏から離脱することはギリシャ国民に悲惨な状況をもたらすだろうと発言。5日に実施されたギリシャのバルファキス財務相との会談は前向きで生産的だったとの見方を示した。

 米新規失業保険申請件数が堅調に推移していることもあって、米利上げ開始観測は継続。ドルを買い戻す動きが続いた。ただ米当局がドル高を懸念しているとの見方も根強い。本日東京市場でのドル円は上値の抑えられる展開が予想される。一方、ギリシャは欧州債利回りの低下もあって対ドルで軟調な推移が続く見込み。アジア通貨は米債利回りの上昇を背景に対ドルで弱含みの推移となりそうだ。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月9日)

 新興国通貨はRUBを除き対ドルで下落。米債利回りの上昇が嫌気された。

 BRLは対ドルで0.6%の下落。4月7日までの週のブラジルFIPE・CPIは前月比+0.68%と市場予想に反し前週から鈍化。2月のブラジル失業率は7.4%と2013年6月以来の高水準に上昇した。フィッチはブラジル債格付け見通しを従来の「安定的」から「弱含み」に引き下げ。同社は見通し引き下げの理由として、経済の低迷継続やマクロ経済の不均衡拡大、財政の悪化、政府債務の大幅な増加を指摘した。

 MXNは対ドルで1.2%の下落。3月のメキシコCPIは前年比+3.14%と市場予想を小幅上回り、3カ月ぶりの伸び。メキシコ中銀は会合議事録(3月27日開催分)を公表。会合では米金融政策とMXNの動きに特に注意を払うと指摘。個人消費は明確な反発を示しておらず、経済の弛み(スラック)は依然として残っているとの指摘も見られた。また大半のメンバーは需要側からはインフレ圧力の強まりがほとんど見られないと指摘。メンバー1名はメキシコの成長率が同国中銀の予想レンジの下限となる可能性があると発言し、メンバー全員が成長率見通しは悪化しているとの認識を示した。

 CLPは対ドルで0.6%の下落。3月のチリ自動車販売台数は前年比22.8%減と6カ月連続の前年割れとなった。

 CZKは対ドルで1.3%の下落。3月のチェコCPIは前年比+0.2%と前月から小幅加速したが、市場予想を小幅下振れ。チェコのディスインフレ圧力の強さが示された。同月同国の失業率は7.2%と4カ月ぶりの低水準に低下した。

 ZARは対ドルで1.1%の下落。2月の南アフリカ製造業生産は前年比0.5%減と市場予想よりも落ち込み幅が小幅となったが、2カ月連続の前年割れ。南ア景気の回復の遅れを示した。

 RUBは対ドルで2.9%の上昇。ロシア現地メディアは、同国外務省が、ウクライナ東部の親ロ派武装勢力とウクライナ政府による和平の方策を話し合うため、ウクライナ、ロシア、ドイツ、フランスの4カ国の外相が13日にベルリンで会談すると報道。ベルギー外務省は、欧州評議会やEUがロシアとの関係発展の枠内で対話を継続する意思があり、中長期的な視点で新たな関係を構築する用意があるとの声明を発表した。4月3日時点のロシア金・外貨準備高は3553億ドルと前週から減少した。

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2015年4月9日木曜日

ウォン高の是正は期待できない韓国中銀の追加利下げ

 韓国中銀は本日(4月9日)、金融政策委員会にて政策金利を1.75%に据え置くことを決定した。金利据え置きは市場予想通り。同中銀は声明で、GDPギャップは当面の間、マイナス(供給超過)状態が続くものの、国内景気は緩やかな基調で回復するとの見方を提示。雇用についても、失業率が若干上昇したものの、主因は職探しの動きが広がったためで、雇用者は拡大しているとの判断を示した。

 韓国中銀が同時に発表した経済見通しによると、今年の成長率見通しは3.1%と、今年1月時点見通しの3.4%から下方修正され、昨年の3.3%から減速する結果。ただ今年を上期・下期に分けてみると、今年上期は2.7%と昨年下期の3.0%から減速するものの、今年下期には3.4%に加速する見通しとなっている。

 韓国中銀の李総裁は、金融政策委員会後の会見で過去の利下げと原油安が消費を押し上げると発言。財政支出の拡大も景気拡大を下支えすると述べ、韓国当局の過去の対応によって韓国景気が改善基調で推移するとの見方を示した。しかし李総裁は、今回の金利据え置き決定は全会一致ではなく、25bpの利下げを主張した反対票が投じられたことをも披露した。

 経済見通しで、韓国景気は足元で苦戦するものの、時間とともに回復基調が強まる見方となっていることも考慮すると、25bpとはいえ利下げを主張するメンバーがいたことは奇異に思える。韓国のインフレ(CPI)が前年比+0.4%と、アジア危機の最中だった1999年7月以来の低い伸びとなったことから、デフレリスクを懸念した動きとの見方もできなくはない。しかしディスインフレの主因は原油安。韓国中銀の経済見通しによると、CPI見通しは今年下期が同+1.3%、来年は同+2.2%と加速する見通し。韓国中銀の調査局高官も、韓国のデフレ懸念は誇張されたものであり、来年のCPI見通し(+2.2%)は現実的なものと述べている。

 韓国中銀が後日公表する委員会議事録で判明するかもしれないが、25bpの利下げを主張したメンバーは、韓国ウォン(KRW)の高止まりを懸念した可能性が高いと思われる。韓国中銀は本日の声明でも、石油関連商品を中心とした輸出単価の低下を主因に、輸出は減少傾向を続けていると指摘。経済見通しでも、今年上期の輸出見通しは0.6%の減少と昨年下期の2.3%増から一転して減少する形となっている。

 韓国中銀の李総裁は、輸出の先行きを過度に悲観していないとしながらも、ウォン高は輸出業者にとって好ましくないと発言。また(いつものことだが)ウォンの対円レートを注視しているとも述べた。

 韓国当局は、過去にもウォン高に言及。特に輸出競合関係にある日本の通貨(円)に対するウォン高を警戒する傾向が強い。しかし米財務省が昨年10月に公表した半期に一度の為替報告書では、ウォン相場は過小評価されているとし、韓国当局は一段の上昇を容認する必要があると指摘した。韓国当局としては、ウォン高を可能な限り回避したいものの、露骨な売り介入は難しい状況。日本を見習い、韓国も金融緩和(利下げ)でウォン高を是正すべきとの考えが広がっているようだ。

 ただ韓国中銀が現在のように、数会合に一回の頻度で利下げを続けたとしても、ウォン高が是正されることは期待できない。韓国の経常黒字は過去最高水準で高止まりしているほか、購買力平価ベースでみたウォンは円よりも割安だ。

 金利面でもウォンはドルや円に比べ買われやすい。日米韓の各10年債利回りをみても、日本が0.4%弱、米国が1.9%弱の水準であるのに対し、韓国は2.1%台での推移となっている。

 韓国の家計債務問題も韓国中銀の追加利下げを難しくさせている。昨年末の韓国家計の債務残高は、住宅ローンの貸出上限規制の実質的な緩和を受けて前年比6.6%増の1089兆ウォンと過去最高を更新。今年3月の韓国・対家計銀行貸出も526.9兆ウォンと14カ月連続で過去最高を更新している。さらなる利下げは、家計の債務残高をさらに拡大させ、金融システムの不確実性が高まるとの指摘は韓国内でも多い。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月8日)

 4月8日のロンドン市場はドルが上値の重い動き。ドル円は取引前半に119円台後半から120円ちょうど近辺に小幅上昇したが、中盤からはじり安の動き。引けにかけては119円台後半とロンドン市場序盤の水準での推移となった。日経平均先物は小幅プラスでの推移となったが、欧州株と米債利回りは上値を抑えられる動き。一部で期待されていた日銀の追加緩和も見送られ、円売りの動きもやや後退した。

 ユーロドルは取引前半に1.08ドル台前半から1.08ドル台後半に小幅上昇。中盤以降は同水準で底堅く推移した。2月のユーロ圏小売売上高は前年比3.0%増と市場予想を小幅上回り、底堅い動き。ギリシャのチプラス首相はロシアを訪問し、同国プーチン大統領と会談。一部メディアは、ギリシャ政府高官の発言としてロシアに対し財政支援を求める考えはなく、財政問題はEU枠内での解決を望むと述べたと報道した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月8日)

 新興国通貨は対ドルで底堅い動き。米債利回りの伸び悩みが好感された。

 TWDは対ドルで小幅下落。3月の台湾貿易収支は40.7億ドルの黒字と市場予想に反して黒字額が前月から縮小。輸入は前年比17.8%減と大きく減少したものの、輸出が同8.9%減と2013年2月以来の大幅な落ち込み。台湾景気の先行き懸念を強める内容となった。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.2%の上昇。3月のインドネシア外貨準備は1116.0億ドルと前月から減少。インドネシア当局がIDR買い介入に動いた可能性を示した。

 BRLは対ドルで2.5%の上昇。USD/BRLは3.05台半ば近辺と3月6日以来の水準に低下した。ブラジル現地メディアは、同国議会指導者が歳出拡大を回避する意向を示したと報道。ブラジルの財政改善期待が強まった。3月のブラジルIGP-DIは前年比+3.46%と前月より鈍化。4月7日までの週のブラジルIPC-Sは前月比+1.22%と3週連続で鈍化した。一方、3月のブラジルIPCAは前年比+8.13%と前月から加速。3月のブラジル商品価格指数は前年比+5.69%と4カ月ぶりの高い伸びとなった。

 MXNは対ドルで0.2%の上昇。3月のメキシコ消費者信頼感は93.1と市場予想を上回り、3カ月ぶりの水準に上昇。同月同国の自動車生産は前年比8.1%増と増勢基調を維持した。

 CLPは対ドルで0.4%の下落。3月のチリCPIは前年比+4.2%と前月から鈍化。一方、コアCPIは同+5.5%と前月から小幅鈍化したものの、5カ月連続の5%台を記録した。

 TRYは対ドルで0.2%の上昇。2月のトルコ鉱工業生産は前年比+1.0%と市場予想に反し、前年超え。ただ伸びは弱いままだった。

 HUFは対ドルで0.4%の上昇。2月のハンガリー鉱工業生産は前年比+5.8%と前月から鈍化。同月同国の貿易収支は9.35億ユーロの黒字と2001年の統計開始以来最大の黒字額を更新した。同月同国の小売売上高は前年比6.2%増と前月から鈍化。3月のハンガリーCPIは前年比-0.6%と市場予想ほどの落ち込みとならなかった。ハンガリー中銀は会合議事録(3月24日開催分)を公表。15bpの利下げは賛成8反対1での決定。反対1名は10bpの利下げを主張していた。

 RUBは対ドルで2.7%の上昇。USD/RUBは53台後半と昨年12月29日以来の水準まで低下した。3月のロシア軽自動車売上高は前年比43%減と市場予想通りの大幅減少。4月6日までの週のロシアCPIは日次平均前月比+0.027%と鈍化基調を維持した。

今朝は寒かったですが、春の服装で頑張りました。

2015年4月8日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月7日)

 4月7日のロンドン市場は取引前半にドルが上昇。中盤以降も底堅い動きとなった。取引前半にドル円は119円台後半から120円ちょうど近辺に上昇。取引中盤に120円を割り込む場面もあったが、終盤には再び120円ちょうど近辺に浮上した。連休明けの欧州株は全面高。円売りの動きをサポートした。

 ユーロドルは取引前半に1.09ドル台前半から1.08ドル台前半に下落。3月のユーロ圏非製造業PMI(確報値)は速報値から小幅下方修正。欧州債利回りが低下したこともあって、ユーロは取引前半に売りが先行した。ただ、取引中盤以降は、ユーロが小幅買い戻され、ユーロドルは1.08ドル台後半に反発。4月のユーロ圏センティックス投資家信頼感は20.0と市場予想を下回ったものの2007年8月以来の高水準を記録。2月のユーロ圏PPIは前年比-2.8%と前月から落ち込み幅が縮小した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月7日)

 新興国通貨はCOPなど一部を除き対ドルで下落。原油先物価格は続伸となったが、米債利回りの上昇を背景に売り優勢の展開となった。

 BRLは対ドルで0.2%の下落。3月のブラジル自動車生産は前年比7.0%減と前年割れ。ブラジル景気の回復の兆しは見られなかった。

 CLPは対ドルで0.3%の上昇。3月のチリ貿易収支は9.99億ドルと市場予想を上回る黒字。輸出が前年比15.6%減と2カ月連続の二桁減となったが、輸入も同6.8%減と落ち込んだことで黒字額が膨らんだ。2月のチリ名目賃金は前年比7.1%増と前月同じ。チリの賃金上昇ペースは高いままだった。

 CZKは対ドルで0.7%の下落。2月のチェコ貿易収支は180億コルナの黒字とほぼ市場予想通りの結果。輸出が前年比7.7%増と堅調を維持した。

 RUBは対ドルで1.0%の上昇。ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は銀行関係者との会合で、インフレの加速は一時的なものだとみていると発言。不測の事態が起きない限り、インフレ圧力は急速に低下すると予想しているとも述べ、銀行セクターの状況は概して安定しているとみており、危機的状況が悪化してもショックに対応することが可能だとの見方を示した。

2015年4月7日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月6日)

 4月6日のロンドン市場は円が小幅売られたものの、主要通貨は値動きに乏しい展開となった。この日の欧州勢はイースター休暇のため休場。ユーロ圏主要国では経済指標の発表もなく、主要通貨は総じて様子見姿勢が強かった。ドル円は取引前半は119円ちょうど近辺で推移。中盤に119円台前半に小幅上昇したが、その後は同水準で小幅な値動きとなった。ユーロドルは1.09ドル台後半で小動きだったが、取引終盤に1.10ドルちょうど近辺に小幅上昇した。

 NY市場は取引前半にユーロが買われる展開。中盤に入るとドル買いの動きとなり、終盤にはドル買いの動きが強まった。

 取引前半はユーロ買いの動きが優勢。ユーロドルは1.10ドルちょうど近辺から1.10ドル台前半に上昇した。ギリシャのバルファキス財務相はIMF高官らとの会談後、全債権者に対する全ての債務を履行すると明言。9日に期限を迎えるIMFへの融資返済を確約した。ギリシャ情勢の先行き不透明感の後退で、NY市場に入りユーロは買いの動きが強まった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月6日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。東欧通貨が下落する一方、原油先物価格の上昇を受けてRUB、COPが上昇した。

 BRLは対ドルでほぼ変わらず。ブラジル中銀は週次サーベイの結果を公表。年末のUSD/BRL見通しは3.25に上方修正。IPCAやIGP-DI見通しも上方修正される一方、鉱工業生産見通しは下方修正。BRL安とスタグフレーションの見方が強まる結果となった。3月のブラジルHSBC総合PMIは47.0と2012年の統計開始以来最低を更新した。

 MXNは対ドルで0.6%の下落。2月のメキシコ景気先行指数は前月比-0.09と6カ月連続の低下。メキシコ景気の先行き懸念を強めた。

 CLPは対ドルで0.6%の上昇。チリ中銀は会合議事録(3月20日開催分)を公表。政策金利の据え置きは全会一致で、利下げは議論されなかったことが判明した。同中銀メンバーは、現在のインフレでは利下げの余地はないと言明。一方で利上げは時期尚早との見方も示された。CLP安のインフレに対する影響は予想以上で、GDPギャップは当初の見込みから縮小している可能性があるとの認識も示された。

 ILSは対ドルで小幅上昇。イスラエル中銀は会合議事録(3月23日開催分)を公表。政策金利の据え置きは全会一致であることが示された。

フランス下院は、痩せすぎのファッションモデルの活動を禁止するとともに、そのようなモデルを雇用した業者に罰金や最大6カ月の禁固刑を科す法案を可決したそうです。お菓子を食べすぎるストラテジストにも同様の法案が可決されないことを祈りましょう。

2015年4月6日月曜日

買いの動きが続くとは考えにくいマレーシア・リンギット(MYR)

 マレーシア政局の先行き不透明感が強まっている。マレーシアのマハティール元首相は2日、自身のブログにて、国民の信頼を失ったとしてナジブ現首相に退陣を要求。マハティール氏は、ナジブ氏がこのまま首相を続ければ、次回総選挙で敗北するとの見方を示した。

 ナジブ首相は、自身が代表を務める政府系ファンド「1MDB」が設立から6年足らずで420億リンギの借金を抱えていることが発覚。1MDBがファンドの形式でケイマン諸島に23.2億ドルの資金を置いていたことも明らかとなり、国民の税金が資金運用や売買取引で不正取引に使われ、マネーロンダリングなど第三者への資金流出につながったとの見方も出されている。

 ナジブ首相の支持率は3月時点で44%と下降傾向にあるものの、辞任を迫られるほどの水準ではない。ただ依然としてマレーシア国民から高い人気を得ているマハティール元首相がナジブ首相の退陣を公然と要求したことから、今後ナジブ首相が辞任に追い込まれる可能性はゼロとは言えない。ナジブ首相の首席補佐官や与党の幹部などを乗せたヘリコプターが4日に墜落し、6人全員が死亡した事件でも、一部メディアはヘリコプターが空中爆発した可能性があると報じており、マレーシア政権内での権力争いが表面化した可能性も考えられる。

 ナジブ首相に対する国民不満は、不正、汚職、腐敗によるところが大きいと思われるが、インフレや景気低迷も一役買っているとの指摘も多い。2月のマレーシアCPIは原油安を背景に前年比+0.1%と2009年12月以降、最も低い伸びとなったが、食品価格は3%弱で高止まり。公共料金やサービスなども同じく3%弱での推移が続いており、インフレ鈍化の国民実感は乏しいと思われる。またマレーシア政府は4月1日、6%の物品・サービス税(GST)を導入。GST導入に反対するデモが発生するなど、足元では政治に対する不満が高まりやすい。

 景気は2月の指標に減速の兆しが出てきた。2月のマレーシア輸出は前年比9.7%減と2009年9月以来の大幅減。地域別にみると米国向けはプラスを維持しているものの、アジア向けは日本も含め前年割れ。今後は日本向けLNG輸出価格の引き下げも見込まれており、輸出の減少基調が続く見込みだ。4月以降はGST導入によって消費が減速するリスクもあり、マレーシア景気の減速感が強まる恐れもある。

 マレーシア中銀は昨年7月に25bpの利上げを実施してから、政策金利を3.25%で据え置き。同中銀は、3月会合での声明文でも、現在の金利水準は緩和的で経済活動をサポートしているとの表現を据え置いている。ただ、景気の減速感が強まる恐れがあるなか、ナジブ政権側も支持率テコ入れのニーズが強まっていることもあり、マレーシア中銀が利下げに動くことも考えられる。

 本日のMYRは3月の米雇用統計が弱かったこともあって買い優勢の動き。ただ政局不透明感の強まりや利下げの可能性が意識されやすいことを考慮すると、MYR買いの動きが続くとは考えにくい。USD/MYRの下値目途は、せいぜい、昨年8月の安値(3.1415近辺)から今年3月の高値(3.7350近辺)の23.6%戻し水準である3.595近辺と思われる。