2015年5月2日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨・新興国通貨(2015年5月1日)

 5月1日のロンドン市場は取引序盤に上昇したポンドが英製造業PMIを受けて下落基調に転ずる展開となった。ポンドドルは取引序盤に1.53ドル台半ば近辺から1.54ドルちょうど近辺に上昇。しかし、その後発表された4月の英製造業PMIは51.9と市場予想を大きく下回り、昨年9月以来の低水準。同時に発表された3月の英住宅ローン承認件数は6.13万件とやはり市場予想を下回った。両指標の結果を受けてポンドは売りが先行。ポンドは取引中盤までに1.53ドルを一時割り込み、1.53ドルちょうどを挟んでの動きとなった。後半に入ってもポンドは軟調な動き。取引終盤は1.52ドル台後半での推移となった。

 ユーロドルは取引序盤に1.12ドル台後半に小幅上昇したが、取引中盤は1.12ドル台半ば近辺でのもみ合い。しかし後半に入るとユーロは底堅さを増し、終盤は1.12ドル台後半での推移となった。この日はメーデーで欧州各国は休場。様子見姿勢が強まるかと思われたが、ギリシャ債務協議の進展とユーロ圏景気の回復に対する期待感は根強く、ユーロは底堅い動きを続けた。

2015年5月1日金曜日

為替の変化と私たちの生活の関係(1)

 為替レートが変わり円安や円高になることは、普段から円を使っている日本に住む人々の生活にも影響が及びます。

 円安になった場合、外貨でみて同じ金額でも、円では以前より多くの金額を支払う必要になります。この結果、外国で売られている製品の円でみた価格が上がることになります。

 日本は原油や鉄鉱石といった天然資源の多くを外国から買って輸入しています。また乳製品や牛肉、穀物といった食料品も外国から買って輸入しています。円安になると、こうした輸入品の価格が上がりやすくなります。

 たとえば第二次安倍政権が始まった2012年末から円安は進み、冷凍食品やワイン、ジャム、ハムなど輸入品の割合の高い食品は値段が上がりました。また海外のブランド品やパソコンも値上げされました。

 反対に円高となった場合、外貨でみて同じ金額でも円で支払う金額は少なくなり、外国で売られている製品の円でみた価格は下がります。2009年の世界的な金融危機(いわゆるリーマンショック)の後に円高が続いた時、海外のブランド品は値下げされ、スーパーやデパートではワインや食料品などを中心に円高還元セールと称して安売りされている光景が目立つようになりました。

 また円高が進むと、海外で売られている製品やサービスが、円でみると価格が下がることから海外旅行が人気となります。たとえば2009年は、円が韓国の通貨であるウォンに対して大きく上がった(円高となった)ため、韓国行き旅行代金が大きく下がり、買い物目当てで韓国に出かける人が増えました。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月30日)

 4月30日のロンドン市場はユーロが底堅い動き。ユーロドルは取引前半に1.12ドル台半ばに上昇。中盤は1.11ドル台半ばまで下落したが、後半は持ち直し、引けにかけては1.12ドルちょうど近辺での推移となった。取引序盤に発表されたECB月報でユーロ圏景気の拡大が指摘されたことでユーロは買いが先行。その後発表された3月のユーロ圏失業率は11.3%と市場予想に反し前月から変わらず。4月のユーロ圏CPIは前年比ゼロと市場予想通りの結果に終わると、ユーロはいったん売られたが、ギリシャ債務協議の進展期待もあってユーロは再び買い優勢となった。

 一方、ドル円は119円手前で方向感に欠ける動き。取引前半に上昇した米債利回りは中盤以降はじり安の動き。欧州株、日経平均先物も動意に欠ける展開となり、ドル円は様子見姿勢の強い動きとなった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月30日)

 新興国通貨は東欧通貨を除き対ドルで下落。米雇用環境の改善が嫌気された。

 MYRは対ドルで小幅下落。3月のマレーシアM3は前年比7.9%増と2013年7月以来の高い伸び。マレーシア中銀による利下げ観測を後退させた。

 BRLは対ドルで1.8%の下落。ブラジル中銀は市場予想通り政策金利を50bp引き上げ13.25%にすると発表。決定は全会一致。同中銀の声明文は前回会合と同じ内容だった。3月のブラジル基礎的財政収支は2億レアルの黒字と黒字額が市場予想を大幅に下振れ。名目予算収支は692億レアルの赤字と赤字額が過去最悪水準に拡大。ブラジルの財政懸念を強める内容となった。

 COPは対ドルで小幅下落。3月のコロンビア都市部失業率は10.1%と市場予想に反し前月から上昇。ただ同月同国の全国失業率は8.9%と2カ月連続の低下となった。

 MXNは対ドルで0.8%の下落。メキシコ中銀は市場予想通り政策金利を3.00%で据え置き。同中銀は声明でインフレが今年末には3%を下回るとの見通しを引き続き示し、同国景気は循環的に軟化していると指摘。MXN安はインフレに二次的な影響を及ぼしておらず、需要側からインフレ圧力が強まるとは見ていないとの見方も示されるなど、総じてハト派色の強い内容となった。

 ZARは対ドルで1.0%の下落。3月の南アフリカM3は前年比7.42%増と市場予想や前月から鈍化。一方、同月同国の民間部門信用は同8.88%増と市場予想や前月を上回った。3月の南アフリカPPIは前年比+3.1%と市場予想を上振れ。同月同国の貿易収支は5億ランドの黒字と市場予想に反し3カ月ぶりの黒字を記録。同時に発表された同月同国の財政収支は12.3億ランドの赤字と赤字額が市場予想を下回ったが、ZARは下落基調での推移となった。

 HUFは対ドルで0.3%の上昇。3月のハンガリーPPIは前年比-2.4%と落ち込み幅が前月から縮小。前月比では+0.2%と6カ月ぶりのプラスに転じた。

 TRYは対ドルで0.5%の下落。トルコ中銀のバシュチュ総裁は昨年の同国経常赤字は劇的に縮小したが、今年第1四半期の景気は内外需ともに軟化していると指摘。インフレは低下基調が続くとの見通しを示したが、金融市場の流動性は引き締め気味の姿勢を維持する意向も示した。3月のトルコ貿易収支は61.5億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回ったものの、前年同月からは拡大した。

 CZKは対ドルで0.8%の上昇。3月のチェコM2は前年比4.6%増と前月から鈍化した。

 RUBは対ドルで1.0%の下落。ロシア中銀は政策金利を150bp引き下げ12.50%にすると発表。市場予想では100bpの利下げが有力視されていた。同中銀は声明で利下げ決定はRUBの上昇とインフレの安定を考慮したものと説明。インフレ期待は高止まりしているが、インフレが予想通り鈍化すれば追加利下げを実施する用意があるとした。

東京地方は今日も天候に恵まれる見込みです。よかったですね。

2015年4月30日木曜日

米経済指標に対する反応が、これまで以上に大きくなりそうなドル相場

 米連邦準備理事会(FRB)は29日、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を発表。市場予想通り、事実上のゼロ金利政策と保有証券残高は現状維持とされた。労働市場がさらに改善し、インフレが中期的に2%に戻るという合理的な自信が得られれば、FF金利目標レンジの引き上げは適切とする金利ガイダンスにも変更がなく、決定も全会一致。FOMCは、利上げ時期も含め、今後のアクションに関する判断を変更したと言えない。

 しかしメディアの一部は、FOMCが今回の会合で利上げ開始時期を先送りした(もしくは「しそうだ」)と報道。その根拠として、米景気の判断が下方修正されたことを指摘している。

 たしかにFOMCは米景気の判断を下方修正している。FOMCは、経済成長が一時的な要因を部分的に反映して冬場に「減速した」と指摘。前回会合では成長率は「いくぶん緩やかである」と表現されていた。

 労働市場については、就業者数の増加ペースは「緩やか」で、失業率は引き続き「安定的」と表現。前回会合では、就業者数の伸びは「強く」、失業率は「低下」していると判断されており、労働市場は「さらに改善している」との判断も記載されていた(今回の声明文では削除)。

 経済活動の各論においても下方修正が目につく。個人消費は「緩やかに拡大」から「伸びが低下した」とされ、設備投資は「拡大」から「軟化」に表現が変更。輸出にいたっては「伸びが低下した」から「減少した」に大きく変更された。

 インフレが長期的な目標である2%を下回った状態である、との表現は前回会合から変わらなかったが、その主因として「以前のエネルギー安」に加え、「非エネルギーの輸入価格の低下」も追加。非エネルギーの輸入価格の低下はドル高によるもの、と解釈することもできる。

 こうした米国経済に対する判断の下方修正は、FOMC声明の第一段落に集中して記載されており、声明文を始めから読み進めると、FOMCが景気判断を大きく後退させ、その結果として利上げ開始時期についても先送りした、と思いたくなるのも無理はない。しかしメディアの多くは指摘していないものの、FOMC声明の第2段落は、前回会合からほとんど変更されていない。

 最も注目すべきは、FOMCが、米経済活動は金融緩和によって緩やかなペースで拡大し、労働市場の指標は(雇用と物価という)二大責務と合致していると判断する状態に引き続き向うとの見方を維持したことだ。特にインフレについては、短期的には最近の低い水準近くに留まると予想されるとしながらも、労働市場の更なる改善とエネルギーや輸入価格の下落が一時的なものとなれば、インフレが中期的に2%の目標に徐々に上昇するとの考えも維持している。つまりFOMCは今後についての見方を何も変えていない。

 為替市場がFOMC声明の発表直後にドル買いの動きを強めたのも、FOMCが今後についての見方を全く変えなかったからだろう。しかし、第1四半期の米GDPが前期比年率0.2%増と、ほぼゼロ成長に陥ってしまったことなどを考えると、米景気が4月以降、利上げの開始を正当化するほどのペースで回復するとは考えにくいのも正直なところ。FOMC声明発表後に強まったドル買いの動きが、一時的なものに留まったのは、市場参加者の米景気の先行きに対する自信のなさを示したものとも考えられる。

 整理すれば、第1四半期の米景気は弱い結果に終わったが、FOMCは今後も利上げ開始のタイミングを模索するということだろう。今後発表される米経済指標次第とはいえ、6月に利上げが開始される可能性は残されている。次回FOMC(6月16、17日)までの間、ドル相場は米経済指標に対する反応が、これまで以上に大きくなると予想される。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月29日)

 4月29日のロンドン市場は円売りが進展。ドル円は119円ちょうど手前から119円台前半に上昇した。欧州株は前日終値水準でのもみ合いとなったが、米債利回りは底堅く推移。米GDPやFOMC発表を前にドル円は上昇基調での推移となった。

 ユーロドルは取引前半に1.09ドル台後半から1.10ドルちょうど近辺に上昇。中盤以降は1.10ドルちょうど近辺でのもみ合いとなった。一部メディアはECBがギリシャ市中銀行向けELAの上限を14億ユーロ引き上げたと報道。4月のドイツ・ザクセン州CPIは前月比-0.1%とマイナスとなったが、他一部州では前月比横ばいとなるなど落ち着いた動き。3月のユーロ圏M3は前年比4.6%増と市場予想を上回り2009年4月以来の伸び。4月のユーロ圏景況感指数は103.7と前月から小幅低下したが高値圏を維持。ユーロの下値を支えた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月29日)

 新興国通貨はBRLなど一部を除き対ドルで3日続伸。ドルが下落した他、原油先物価格が小幅上昇したこともあって、新興国通貨は堅調に推移した。

 KRWは対ドルで小幅上昇。5月の韓国景況判断は製造業が82、非製造業が78といずれも前月から上昇した。

 THBは対ドルで0.6%の下落。タイ中銀は市場予想に反し政策金利を25bp引き下げ1.50%にすると発表。利下げは2カ月連続で、決定は賛成5反対2によるものだった。同中銀は声明で前回(3月)会合時の見通しに比べタイ経済の回復ペースは鈍るとみられると指摘。輸出と民間消費が想定以上に弱く、公共投資や観光業の持ち直しでは補いきれないとの見方を示した。

 BRLは対ドルで0.8%の下落。4月のブラジルIGP-Mは前年比+3.55%と市場予想を上回り、前月から加速。3月のブラジル中央政府財政収支は15億レアルの黒字と黒字転換したが、黒字額は市場予想を下回った。

 CLPは対ドルで0.5%の下落。3月のチリ製造業指数は前年比2.8%減と市場予想に反し2カ月連続の前年割れ。同月同国の小売売上高も同0.4%増と市場予想を下回り、ほぼゼロとなるなどチリ景気の先行き懸念を強める内容となった。

 HUFは対ドルで0.8%の上昇。3月のハンガリー失業率は7.8%と市場予想に反し前月から上昇した。

 RUBは対ドルで0.6%の上昇。4月27日までの週のロシアCPIは前週比+0.1%と前週から鈍化。ドイツ現地メディアはドイツのメルケル首相とロシアのプーチン大統領が5月10日にモスクワで会談すると報道。ロシア経済省は第1四半期のロシアGDPが前年比2.2%減になったと発表した。

花粉症がなかなか治らないな、と思っていたら風邪でした。

2015年4月29日水曜日

円安・円高の見分け方~モノの値段のように考える(2)

 では、円の価値、とは何でしょう。円は買い物をするときに使うものです。外貨でみて同じ金額の買い物でも、円では以前より多くの金額を支払わなければいけなくなったのであれば、お金(円)の価値は下がった、つまり円安になったことになります。反対に、外貨でみて同じ金額の買い物でも、円では以前より少ない金額で買い物ができるようになれば、お金(円)の価値は上がった、つまり円高になったと言えます。

 1ドル80円だったのが120円になった場合を考えます。この場合、以前は80円で1ドルの買い物ができたのに、今では80円では1ドルに足らず、120円を払わなければ1ドルの買い物ができないことになります。外貨(この場合はドル)でみた場合は同じ(1ドル)なのに、円で支払う場合、以前(1ドル80円の時)より多くの金額(120円)を支払わなければいけなくなってしまったわけですから、円安になったことになります。

 円高や円安の関係は、少し時間を置いて落ち着いて考えれば、理解できるものですが、それでも、すぐに円高なのか円安なのか思いつかない方は、為替レートを普通に売られているモノの値段のように考えると良いかもしれません。

たとえば、

オレンジ1個が80円から120円に変わった

場合を考えて見ましょう。この場合、オレンジの値段が高くなったことはすぐに分かります。オレンジの値段が高くなった、つまり「オレンジ高」と言えます。

 では、次に、「オレンジ」の部分を「ドル」に変えてみます。すると、

ドル1個が80円から120円に変わった

となります。「ドル1個」では、何となく変なので、「ドル1個」を「1ドル」に変えます。すると、

1ドルが80円から120円に変わった

となります。変わった点は、オレンジがドルになったことと、オレンジ1個という言い方が1ドルになったことだけです。ただ、言い方は違いますが、ドルの値段が高くなったことは分かります。ドルの値段が高くなったわけですから、これは「ドル高」となります。

 ドル円はドルと円を交換する割合を示したものです。よって、ドルが高くなったということは、反対に円は安くなった、つまり円安になったと言えます。

●円高・円安のどちらかわからない→為替レートをモノの値段のように考えるとわかりやすくなる

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月28日)

 4月28日のロンドン市場はドル売り優勢の動き。ドル円は119円ちょうど近辺から118円台後半に小幅下落した。米債利回りは上値が抑えられる一方で、欧米株はマイナス圏での推移。米景気の先行き期待も後退気味でドル円は上値の重い動きとなった。

 ユーロドルは1.08ドル台後半から1.09ドル台前半に上昇基調で推移。ギリシャ協議の進展期待もあって、この日のギリシャ長期債やギリシャ株は上昇。ドイツ景気の回復期待も加わり、ユーロは堅調な推移となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月28日)

 新興国通貨はBRLを除き対ドルで続伸。原油先物価格は底堅く推移。ドル売りの流れもあって新興国通貨は堅調に推移した。

 BRLは対ドルで0.7%の下落。4月22日までの週のブラジルFIPE・CPIは前月比+1.07%と市場予想通り前週から加速。3月のブラジル失業率は6.2%と市場予想を上回り、2012年3月以来の6%台に上昇した。

2015年4月28日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年4月27日)

 4月27日のロンドン市場はドル買い優勢の展開。ドル円は119円台前半で底堅い動きとなった。米債利回りはじり高で推移し、欧米株や日経平均先物は下値の堅い動き。フィッチが日本の格付けを「A+」から「A」に一段階引き下げたこともドル円のサポートとなった。フィッチは格下げの理由として、日本政府が2015年度予算に先送りした消費増税に代わる十分な構造的財政措置を盛り込まなかったことを指摘した。

 ユーロドルは1.08ドル台後半から1.08ドル台前半に下落。一部メディアは24日のユーロ圏財務相会合で一部からギリシャへの金融支援に関する協議が決裂した場合に備えてプランB(代替案)を検討することが提案されたが、ユーログループのデイセルブルム議長に即座に却下されたと報道。ギリシャ情勢の先行き不透明感がユーロの重石となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年4月27日)

 新興国通貨はRUBなど一部を除き対ドルで上昇。NY市場取引中盤に米債利回りが低下する一方で、原油先物価格は底堅い動きとなり、新興国通貨は買い戻し優勢の動きとなった。

 BRLは対ドルで1.0%の上昇。4月のブラジルFGV建設コストは前月比+0.65%と市場予想を小幅下振れ。同月同国のFGV消費者信頼感は85.6と過去最低を更新した前月からは上昇したが過去3番目の低い水準に留まった。ブラジル中銀の週次サーベイでは政策金利やインフレ、成長率などの各見通しが先週から大きく変わらず。3月のブラジル税収は941億レアルとインフレ調整後でも2カ月連続で前年比プラスとなった。4月26日までのブラジル貿易収支は5000万ドルの赤字と前週から赤字幅を縮小させた。

 MXNは対ドルで0.2%の上昇。3月のメキシコ失業率は4.20%と市場予想を下回り、2008年10月以来の低水準に低下。しかし同月同国の貿易収支は4.8億ドルの黒字と市場予想を下振れ。輸出は前年比2.7%増と3カ月ぶりのプラスとなったが、輸入が同4.3%増と拡大したことで黒字額が抑えられた。

 HUFは対ドルで1.1%の上昇。4月のハンガリー景況感指数は-2.9と4カ月連続のマイナス。企業景況感がプラスを維持する一方で、消費者信頼感は大幅マイナスが続いた。

 TRYは対ドルで1.4%の上昇。3月のトルコ外国人観光客数は前年比2.4%増と2カ月連続で2%台の低い伸び。トルコ中銀はバシュチュ総裁の大臣向け説明資料を公開。同資料では慎重な金融政策がコアインフレを抑制するのに役立っており、今後も金融政策、財政政策のいずれにおいてもインフレを抑制するため慎重な姿勢が必要との認識が示された。

 ILSは対ドルで0.2%の上昇。3月のイスラエル先行S指数は前月比+0.37%と前月から小幅加速。イスラエル中銀は市場予想通り政策金利を0.10%で据え置いた。

米ニューヨーク市マンハッタンの住宅街で若い雌のコヨーテが捕獲されたそうです。報道によると、健康状態はよく、野生生物の生育に適した場所に返されるとのこと。レストランとかに連れていかれなくてよかったです。おいしいのかどうか知りませんが。

2015年4月27日月曜日

総選挙まで軟調な動きが続くと思われるトルコ・リラ(TRY)

 トルコリラ(TRY)の下落が続いている。TRYは先週末(24日)、対ドルで一時2.74台と過去最安値を更新。本日(27日)も2.72台と先週の安値圏で推移している。対ドルでの年初来リターンは14%の下落と、新興国通貨の中では、あのブラジル・レアル(10%の下落)を上回り、最大の下げとなっている。

 TRYの下押し要因は数多い。トルコでは6月7日に総選挙が実施されるが、エルドアン大統領が与党・公正発展党(AKP)の議席増を目的にトルコ中銀に利下げ圧力をかけ続けるとの見方は根強い。インフレに対し警戒姿勢を取る同中銀バシュチュ総裁が2016年の任期満了を待たずに辞任する可能性も噂されている。

 TRY安や景気減速を背景に改善してきた対外収支が、悪化に転ずる展開も考えられる。30日発表予定の3月のトルコ貿易収支は、62億ドルの赤字と前年同月(52億ドルの赤字)から赤字が拡大する見込み。足元では原油先物価格も反転しており、輸入の減少ペース鈍化が続く可能性もある。

 原油安で落ち着きを見せていたトルコのインフレも再び上昇圧力が強まっている。トルコ中銀が発表した4月のインフレ期待調査によると、今年末のインフレ見通しは+7.29%と今年初となる7%台に上昇。4月に入ってTRY安が加速したことも考えると、4月以降、トルコのインフレが加速する展開となりそうだ。

 TRY安が進んだことでトルコ景気が回復するとの見方もあるようだが、過度な期待は持たない方がいいだろう。トルコの輸出比率は25%程度と、南アフリカ(31%)、ポーランド(46%)、チェコ(77%)、ハンガリー(89%)に比べ低い。TRY安によるトルコ景気への影響は、輸出の増加という正の効果よりも、輸入インフレの高騰という負の効果の方が大きいと思われる。

 下押し材料が多いことから、TRYは少なくとも総選挙の結果が判明するまで、軟調な動きが続くとみていいだろう。特にエルドアン大統領を始めとするトルコ政府関係者の発言や、経済指標の弱い結果に対し、TRYが売りの動きを強める可能性もある。