2015年7月24日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年7月23日)

 7月23日のロンドン市場はドルが取引序盤に下落したが、その後はユーロとともに方向感に欠ける動きを続けた。取引序盤にドル円は124円ちょうど近辺から123円台後半に下落する一方、ユーロドルは1.09ドル台前半から1.10ドルちょうど近辺に上昇。ロンドン市場に入り米債利回りが低下基調での推移。ドル売りの動きを後押しした。

 ただドルが下げ止まると、その後はドル、ユーロともに動意に欠ける展開。ドル円は123円台後半で方向感に欠ける動き。ユーロドルは取引中盤に一時1.09ドル台後半に反落する場面もあったが、後半には再び1.10ドルちょうど近辺で推移。前日にギリシャ議会が第2弾の改革法案を可決。一部メディアがギリシャ政府当局者の話として、ギリシャ第3次金融支援をめぐる債権団との交渉が24日に始まり、来月20日までに交渉を終えたいとの意向を報じたこともユーロのサポート材料となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年7月23日)

 新興国通貨は対ドルで続落。米債利回りは上値の重い動きとなったが、原油先物価格の下落や景気の先行き不透明感が重石となった。

 KRWは対ドルで1.0%の下落。USD/KRWは1160台半ば近辺と2012年6月以来のKRW安水準に達した。第2四半期の韓国GDPは前年比2.2%増と市場予想を下回り、2013年第1四半期以来の伸びに鈍化。家計消費は前期比0.3%減と1年ぶりのマイナス。輸出も同0.1%増と伸び悩み。政府消費は拡大したものの全体をけん引することはできなかった。

 SGDは対ドルで0.2%の下落。6月のシンガポールCPIは前年比-0.3%と市場予想通りの結果。ただ前月比では-0.1%と再びマイナス。シンガポールのディスインフレ懸念は続いた。

 TWDは対ドルで0.2%の下落。6月の台湾・商業売上高は前年比3.00%減、同月同国の鉱工業生産は同-1.35%と、いずれも市場予想ほど落ち込まなかった。

 BRLは対ドルで2.3%の下落。USD/BRLは一時3.30ちょうど近辺と3月下旬以来のBRL安水準に達する場面もあった。7月22日までの週のブラジルIPC-Sは前月比+0.61%と市場予想や前月を下回る伸び。一方、6月のブラジル失業率は6.9%と市場予想通りだったが、2010年7月以来の高水準に達した。ブラジル政府は2015年予算の歳出のうち86億レアル相当を追加で凍結するとともに、同年のプライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字目標を従来のGDP比1.1%から0.15%に引き下げることを提案する意向を表明した。

 MXNは対ドルで0.6%の下落。7月上旬のメキシコCPIは前年比+2.76%と市場予想を下回り、1989年の統計開始以来最も低い伸びとなった。

 TRYは対ドルで1.0%の下落。7月のトルコ消費者信頼感は64.7と前月から低下。トルコ中銀は市場予想通りレポレートなど主要3金利を全て据え置き。トルコのゼイベクチ経済相は、対ドルでのTRY相場を心配していないと発言した。

 PLNは対ドルで0.5%の上昇。6月のポーランド失業率は10.3%と2009年以降の最低に低下した。

 ZARは対ドルで0.4%の下落。南アフリカ中銀は市場予想通り政策金利を25bp引き上げ6.00%にすると発表。同中銀は声明で2016年第2四半期までインフレは目標レンジの上限を上回る状態が続くとの見通しを表明。同中銀のクガニャゴ総裁はZAR安がインフレ見通しにおいて重大なリスクであるとの認識を示した。

 RUBは対ドルで0.9%の下落。7月17日時点のロシア金・外貨準備は3582億ドルと5月最終週以来の低水準に減少した。

2015年7月23日木曜日

思ったほど下値余地は大きくないニュージーランド・ドル

 ニュージーランド中銀(NZ中銀)は本日(7月23日)、政策金利を25bp引き下げ3.00%にすると発表した。25bpの利下げは、前回(6月)会合に続き2会合連続で市場予想通り。同中銀は声明で、ニュージーランドの成長率見通を年率2.5%程度と、前回会合で示した3%程度から下方修正。要因として、カンタベリーの震災復興需要のピークアウトと、世界の乳製品価格の急落を指摘した。

 インフレについては、以前のニュージーランド・ドル(NZドル)高と原油価格の大幅下落を理由に、足元では中銀目標レンジ(1~3%)の下限を下回っていると指摘。今後はNZドル安の進展と、原油安効果の剥落を理由に、2016年初めには目標レンジの中央(2%)近辺に戻るとの見方を示したが、NZドル安による物価押し上げ効果が、どの程度かを見定める必要があるとの認識も示した。

 NZドルは今年5月から下落基調で推移。NZドル/ドルは5月初めの0.76ドルちょうど近辺から、今月(7月)中旬には0.65ドルちょうど近辺まで下落。今週に入り0.66ドル台に反発したが上値は抑えられている。

 NZ中銀は本日の声明で、NZドル安が輸出や輸入品と競合する国内産業をサポートするとの考えを示したが、輸出価格が軟化していることから、NZドルはさらに下落する必要があるとも指摘。声明文の最後には、追加緩和の可能性が高いと思われる(further easing seems likely)の文言も記された。

 本日の声明文を素直に読めば、NZ中銀は次回(9月)会合でも利下げを続けると考えるのが順当だろう。ただ筆者は、追加利下げを背景としたNZドル売りの動きが、足元からさらに強まるわけではなく、NZドルの下値余地はさほど大きくないとみている。

 NZドル/ドルは0.66ドル台と2010年6月以来の低水準。しかし上述したように、NZドル/ドルは、心理的な節目である0.65ちょうど近辺で反発。仮に0.65を割り込んだとしても、次の節目は、0.64ちょうど近辺(2009年3月の安値から2011年8月の高値の61.8%戻し水準)となり、下値余地は大きくない。

 ニュージーランドの政策金利は3.00%まで引き下げられたものの、それでもG10各国や韓国、台湾など一部新興国に比べて高い。ムーディーズがAaaを付与するなど、ニュージーランド債は格付け水準も高い。仮に今後NZドルが一段安となれば、相対的に高い金利収入を求める先進国投資家を中心に、ニュージーランド債買いの動きが強まる展開も考えられる。

 NZドルがさらに下がれば、NZ中銀は追加利下げを見送る可能性も高まる。上述したようにNZ中銀は、NZドル安の物価に与える影響を注視する意向を示しており、原油価格の動向次第とはいえ、NZドルが一段安となれば、もともとタカ派姿勢の強いNZ中銀が様子見姿勢を強めることは自然と言える。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年7月22日)

 7月22日のロンドン市場はドルが底堅く推移した。ドル円は123円台後半での推移。欧州株は下げて始まったが、その後は下げ渋りの動き。米債利回りは下値の堅い動きとなり、ドル円をサポートした。

内閣府は、この日に開かれた経済財政諮問会議で経済財政の中長期試算を提出。2020年度の国と地方の基礎的財政収支は、経済再生ケース(名目3%以上、実質2%以上の経済成長を前提)でも6.2兆円の赤字となった。赤字額は今年2月の試算から3.2兆円縮小したが、政府が目標とする同年度の黒字化は難しいことが示された。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年7月22日)

 新興国通貨は対ドルで下落。原油先物価格の下落が重石となった。

 BRLは対ドルで1.8%の下落。7月のブラジルIPCA-15は前年比+9.25%と市場予想とほぼ同じで、2003年12月以来の9%台に加速。6月のブラジル経常収支は25.5億ドルの赤字となったが、同月同国の海外直接投資は54.0億ドルと市場予想を大きく上回った。

 MXNは対ドルで0.7%の下落。USD/MXNは16.1台に上昇した。5月のメキシコ小売売上高は前年比4.1%増と市場予想や前月を小幅下回った。

 COPは対ドルで0.7%の下落。5月のコロンビア貿易収支は8.7億ドルの赤字と赤字額が市場予想を小幅上ぶれ。貿易赤字は9カ月連続となった。

 ZARは対ドルで0.8%の下落。6月の南アフリカCPIは前年比+4.7%、コアCPIは同+5.5%とともに市場予想を下振れ。南な中銀による利上げ観測を後退させた。

 RUBは対ドルで0.9%の下落。7月20日までの週のロシアCPIは前週比+0.1%と前週と変わらなかった。

ロンドン五輪のボクシング金メダリストでWBCミドル級4位の村田諒太選手が、練習中に右肩を負傷し、全治約1カ月とのこと。同じ村田として、早期の回復を祈りたいと思います。私は体重が少し増えた気がしますが、健康に特に問題はございません。

2015年7月22日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年7月21日)

 7月21日のロンドン市場はユーロが底堅い動き。ユーロドルは取引前半に1.08ドル台前半から1.08ドル台後半に小幅上昇。その後は同水準でのもみ合いが続いた。この日はユーロ圏主要国で主だった経済指標の発表がなく材料難。欧州債利回りは動意に欠ける展開となったが、ポジション調整によるユーロ買戻しの動きが優勢となった。

 ドル円は124円台前半で方向感に欠ける動き。米長期債利回りはじり高の動きとなったものの欧州株、日経平均先物は上値の重い動き。ドル円も材料難の展開となり様子見姿勢が強かった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年7月21日)

 新興国通貨は対ドルで買い戻し優勢。EMEA通貨の上昇が目立った。

 BRLは対ドルで0.8%の上昇。ブラジル全国運輸連合(CNT)が実施した世論調査でブラジル・ルセフ政権の支持率は7.7%と前回3月調査の10.8%から低下。ルセフ大統領自身の支持率も15.3%と前回の18.9%から低下するなど、ブラジル政局不安を高める結果となった。

 COPは対ドルで0.3%の下落。6月のコロンビア鉱工業信頼感は+0.1と前月から小幅低下。一方、同月同国の小売業信頼感は+20.6と2カ月連続で上昇した。

 ZARは対ドルで0.8%の上昇。5月の南アフリカ先行指標は93.4と2009年11月以来の低水準に低下した。

 HUFは対ドルで1.7%の上昇。ハンガリー中銀は政策金利を15bp引き下げ1.35%にすると発表。同中銀は声明で利下げ局面は終了したと発表。長期にわたり政策金利は1.35%で据え置く意向を示した。

 ILSは対ドルで0.8%の上昇。6月のイスラエル先行S指数は前月比+0.41%と2カ月連続で加速した。

デンマークのコペンハーゲンで、毎年恒例の「世界サンタクロース会議」が開幕したそうです。今年は日本や米国、ドイツなど世界15カ国から125人のサンタが集結したとのこと。G20みたいに声明文が公表されれば市場にも影響が及ぶかもしれません。

2015年7月21日火曜日

対ドルで下げ渋りはあっても上昇は期待しにくい南アフリカ・ランド(ZAR)

 米利上げ観測が強まっている割に、南アフリカ・ランド(ZAR)が対ドルで下げ渋る動きを続けている。USD/ZARは6月1日時点で12.2台。昨日(7月20日)は12.4台だったからZARは下落したことになるが、他新興国通貨に比べれば下げ幅は小さい。

 ZARが下げ渋る背景の一つに南アフリカ中銀による利上げ観測がある。南ア中銀は23日に金融政策決定会合を開くが、25bpの利上げを決めるとの見方が強まっている。Bloomberg調査によると、予想回答者26名中15名が25bpの利上げを予想。残り11名が金利据え置きを見込んでいる。

 貿易収支や財政収支が緩やかながらも改善傾向にあることもZARをサポートしている。5月の貿易収支は49.9億ランドの黒字と赤字予想に反し5カ月ぶり黒字を記録。輸出が前年比14.9%増と高い伸びを示した一方で、輸入が前年比1.0%減となったことで貿易収支が大きく改善した。また同月の財政収支は185.2億ランドの赤字と3カ月連続の赤字となったが、前年同月(223.4億ランドの赤字)から比べれば赤字額が縮小。年初来(1~5月累計)でみると、今年の財政赤字は761.5億ランドと昨年同期の975.0億ランドから大きく改善している。

 ただ南アフリカのインフレと景気は改善の見込みが立たないまま。ZARが対ドルで下げ渋ることはあっても、上昇を期待することは難しそうだ。6月の南アフリカCPIは前年比+5.0%と前月から加速し、コアCPIは同+5.7%と高止まり。ZAR安の進展で輸入物価は上昇しており、25bp程度の利上げでインフレ圧力が早期に後退するとは期待しにくい。

 南アフリカの景気も先行き不透明感が強い。昨年秋の石炭貯蔵施設の水浸し被害を機に、南アフリカの電力不足は深刻化。電力生産量は8カ月連続の前年割れとなっており、生産活動、消費活動がともに抑制されやすい。現に、5月の南アフリカ製造業生産は前年比1.4%減と2カ月連続の前年割れ。同月同国の実質小売売上高は同2.4%と伸び悩みを続けている。5月の輸出が大きく増加したことで同国景気の先行きを期待する声もあるようだが、生産活動が抑制されている以上、輸出の増加は国内物価の上昇にもつながりかねない。

 USD/ZARは2011年後半から上昇(ZAR安)基調が続いたまま。ZARの上昇ストーリーを期待するなら、最低でも12割れを確認する必要があると思われる。 

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年7月20日)

 7月20日のロンドン市場はドルが底堅く推移。ドル円は取引前半に124円台前半でドル買い優勢の動き。ただ中盤以降は同水準で伸び悩んだ。欧州株は取引前半に上げ幅を広げるなど市場のリスク選好姿勢は強まったものの、米債利回りは上値が抑えられ、ドル円の重石となった。

 ユーロドルは取引前半に1.08ドル台半ば近辺から1.08ドル台後半に小幅上昇。6月のドイツPPIは前年比-1.4%と市場予想通りの落ち込み。5月のユーロ圏経常収支は180億ユーロの黒字と前月から黒字額が縮小したが、前月分は黒字額が上方修正。ただ両者に対する反応は限定的だった。ドイツ連銀は月報を公表。第2四半期のドイツ経済は拡大した模様だと指摘。好調な労働市場と大幅な賃上げを背景に個人消費が景気の牽引役となり、輸出も力強く伸びたとの見方が示されユーロをサポートした。ただ取引中盤以降のユーロドルは上値の重い動き。後半には1.08ドル台前半に下落し、同水準でのもみ合いが続いた。ユーロ圏周縁国債を中心に欧州債利回りが低下したことがユーロを下押しした。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年7月20日)

 新興国通貨は対ドルで下落。セントルイス連銀のブラード総裁の発言に加え原油先物価格の下落が嫌気された。

 TWDは対ドルで0.3%の下落。6月の台湾輸出受注は前年比5.8%減と前月や市場予想とほぼ同じ落ち込み。台湾景気の低迷継続が示された。

 BRLは対ドルで0.3%の下落。7月のブラジルIGP-M(2次速報値)は前月比+0.71%と市場予想を小幅上回り、3カ月ぶりの高い伸び。ブラジル中銀の週次サーベイでは年末の物価見通しが小幅上方修正されたが、USD/BRL見通しや政策金利見通しは先週と変わらずだった。7月19日までの週のブラジル貿易収支は11.95億ドルの黒字と大幅黒字。ただ黒字拡大の主因は輸入の大幅減だった。

 MXNは対ドルで0.6%の下落。USD/MXNは16ちょうどを上抜け。MXNは対ドルで過去最安値を更新した。

 ILSは対ドルで0.2%の下落。5月のイスラエル製造業生産は前月比1.4%減と2カ月連続の減少。ILS高の影響が表れ始めた。

 TRYは対ドルで1.6%の下落。シリアとの国境に近いトルコ南部のスルチで自爆テロらしき爆発が発生。少なくとも30人が死亡し、約100人が負傷した。トルコの地政学的リスクの高まりが嫌気され、TRYは同報道が伝わると下落基調で推移した。

中国北東部で体長約2メートルのワシのような翼をもつ恐竜の化石が発掘されたそうです。約1億2500万年前の白亜紀に生存していたとのこと。そのころのドル円はどれくらいのレベルだったのだろうかと想像を広げてみました。