2015年11月18日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年11月17日)

 11月17日のロンドン市場は円、ユーロともに方向感に欠ける動きとなった。ドル円は取引序盤に123円台前半で小幅下落したが、その後は下げ止まりもみ合い。ロンドン市場に入り米債利回りが小幅低下したことでドルがやや売られたが、欧州株は堅調に推移し、日経平均先物も底堅く推移。ドル円をサポートした。

 ユーロドルは取引前半に1.06ドル台後半から1.06ドル台半ばに下落。しかし、中盤には再び1.06ドル台後半に上昇。後半は同水準でもみ合った。11月のドイツZEW景況感は10.4と市場予想や前月を大きく上回る好結果。同月のユーロ圏ZEW景況感は28.3と前月から小幅低下したが、ユーロ圏景気の先行き懸念は後退した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年11月17日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチとなった。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.2%の下落。インドネシア中銀は市場予想通り政策金利を7.50%で据え置き。一方で預金準備率を8.00%から7.50%に引き下げた。

 BRLは対ドルで小幅上昇。11月15日までの週のブラジルFIPE・CPIは前月比+0.94%とほぼ市場予想通りの伸び。11月のブラジルIGP-10は前月比+1.64%と市場予想を上回ったが、前月からは鈍化。10月のブラジル税収は前年比2.5%減と再び前年割れとなった。

 COPは対ドルで小幅下落。9月のコロンビア小売売上高は前年比2.8%減と市場予想を下回り、4カ月ぶりの低い伸び。同月同国の鉱工業生産は同+2.0%と小幅ながら市場予想を下回り、前月からも鈍化した。

 HUFは対ドルで0.2%の下落。ハンガリー中銀は市場予想通り政策金利を1.35%で据え置き。同中銀は経済状況が見通し通りであるならば、政策金利は当面、現水準で維持されるとの考えを示した。

 RUBは対ドルで0.2%の上昇。10月のロシア鉱工業生産は前年比-3.6%と落ち込み幅が市場予想を下回り、前月並みの落ち込み。同月同国の失業率は5.5%と市場予想を上回り、5カ月ぶりの高水準となった。

本日もよろしくお願いいたします。

2015年11月17日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年11月16日)

 11月16日のロンドン市場はドル買い優勢の展開。ドル円は122円台前半から123円ちょうど近辺へ上昇基調で推移した。日経平均先物や米債利回りは上昇基調で推移。原油先物価格もじり高の動きとなり、ドル円はドル買い・円売りの動きが続いた。

 ユーロドルは取引序盤に1.07ドル台前半から1.07ドル台半ば近辺に上昇したが、その後は一転して上値の重い動き。取引中盤以降は1.07ドル台前半での推移となった。10月のユーロ圏CPI(確報値)は前年比+0.1%と市場予想に反し、速報値から小幅上方修正。しかし市場の反応は限定的だった。ECBコンスタンシオ副総裁はパリ同時テロの経済的な影響を見極めるには時期尚早と発言。金融政策については、持続的にインフレ軌道が調整されるまでECBのバランスシートは拡大を続けるだろうと述べたが、こちらについても市場の反応は限定的だった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年11月16日)

 新興国通貨はRUB、BRLなど一部資源国通貨を除き対ドルで下落した。

 BRLは対ドルで0.8%の上昇。11月15日までの週のブラジルIPC-Sは前月比+0.86%と市場予想や前月から小幅加速。ブラジル中銀の週次サーベイでは来年末時点の成長率見通しが小幅下方修正される一方で、IPCA見通しは小幅上方修正された。11月15日までのブラジル貿易収支は11.5億ドルの黒字と前週から持ち直し。輸出が前週から拡大したことで貿易黒字も膨らんだ。

 CZKは対ドルで0.9%の下落。10月のチェコPPIは前年比-3.9%と前月から落ち込み幅が縮小した。

 TRYは対ドルで0.7%の下落。8月のトルコ失業率は10.1%と市場予想を上回り、5カ月ぶりの10%超えとなった。10月のトルコ中央政府財政収支は72億リラの黒字と黒字転換した。

 ILSは対ドルで0.3%の下落。第3四半期のイスラエルGDPは前期比年率2.5%増と市場予想を下振れ。民間消費が同2.4%増と前期から加速したものの、内需全体では同0.4%減とマイナスに転じた。

 PLNは対ドルで1.0%の下落。10月のポーランド・コアCPIは前年比+0.3%と市場予想通り前月から小幅加速した。

五郎丸ポーズを練習していますが、しっくりきません。

2015年11月16日月曜日

考えられているほど容易ではないインドネシアの利下げ

 インドネシア中銀は10月15日の会合(10月会合)で市場予想通り政策金利など主要3金利を据え置き。ただ同中銀は声明で、今年末のインフレが4%台前半に低下する見通しを示したうえで、金融政策を緩和する余地があると指摘。市場関係者の一部からは、同中銀が早ければ12月17日の会合で利下げに動くとの声が出るようになっている。

 たしかにインドネシア中銀が指摘するように、同国経済は(以前に比べれば)利下げ可能な状況になりつつある。10月のインドネシアCPIは前年比+6.25%と3カ月連続で鈍化し、昨年11月以来の低水準に低下。雨不足の影響で野菜・果物価格が上昇したものの、食品全体では同+6.85%と前月の同+8.26%から大きく鈍化。コアCPIも同+5.02%と安定している。今後は燃料価格引き上げの影響が剥落するほか、IDR相場の持ち直しもあって、同国CPIの伸びが中銀の目標レンジである3~5%内に収まる可能性が高まっている。

 一方で、インドネシア景気は個人消費の低迷で伸び悩んでいる。第3四半期GDPは前年比4.73%増と前期(同4.67%増)とほぼ変わらず。需要項目別にみると、政府予算の執行が進んだことで、投資が前年比4.62%増と前期(同3.55%増)から加速。政府消費は同6.56%増と前期(同2.28%増)から大きく加速した。しかし個人消費は同4.96%増と前期(同4.97%増)と変わらず。外需寄与度も+1.2%と前期(+1.6%)から鈍化した。

 インドネシア景気は、少なくとも今後半年程度、政府部門が予算執行で景気を下支えするものの、個人消費と外需が景気を下押しする構図を続けるだろう。10月のインドネシア雇用環境指数(消費者信頼感指数のサブ指数)は66.8と世界的な金融危機のさなかにあった2009年2月以来の低水準。金利が高止まりしていることも個人消費の重石となっている。

 本日(11月16日)に発表された10月のインドネシア輸出は、前年比20.98%減と市場予想を上回る落ち込み。昨年開始した未加工鉱石の輸出禁止の影響が一巡する一方で、原油を始めとする商品市況の下落や中国の景気減速を背景にインドネシアの輸出は減少基調が続くと予想される。

 インフレ圧力が後退する一方で、景気の先行き懸念が続いていることから、インドネシア中銀が利下げに動くとの見方が強まるのは不思議ではない。同中銀が10月会合の声明で「利下げの余地がある」と前回会合声明までなかった表現を追加したことも利下げ観測をサポートしている。

 ただ、仮にインドネシア中銀が利下げに踏み切った場合、インドネシア・ルピア(IDR)が再び下落基調に陥る可能性が高まる。USD/IDRは9月29日には14800台まで上昇。しかし、10月に入ると年内の米利上げ開始観測の後退を背景にUSD/IDRは大きく下落。足元でもUSD/IDRは13700台で推移している。

 しかしインドネシア債の外国人保有比率は、11月11日現在で37.4%と直近ピーク(今年1月の40.8%)から低下。10月のインドネシア外貨準備は1007.0億ドルと8カ月連続で減少し、昨年1月以来の低水準となったように、インドネシア中銀はIDR買い介入を継続。外国人投資家によるIDR売りの動きをインドネシア当局が防衛することでIDR相場が維持されていると解釈できる。

 インドネシア中銀が10月会合声明で指摘したように、IDR相場の持ち直しの主要因が、年内の米利上げ開始観測が後退したことも忘れてはならない。10月FOMCを機に米国は年内に利上げを始めるとの見方が再び強まっており、こうした状況下でインドネシア中銀が国内事情を優先し、利下げに踏み切れば、IDR売りの動きが強まるのは容易に想像できる。

 インドネシア政府は、インフラ投資を中心に歳出を拡大させる見込み。個人消費や外需が低迷したとしても、インドネシアの成長率は、原油価格のさらなる下落といったイベントがなければ、来年前半程度まで前年比5%弱の成長を維持できると思われる。高金利が個人消費の重石となる可能性はある一方で、インフレ鈍化は個人消費をサポートする。インドネシア中銀は、IDRの再下落リスクを抑制しながら、来年前半程度まで様子見姿勢を続けると考えた方が自然に思われる。

2015年11月15日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年11月13日)

 11月13日のロンドン市場はユーロが軟調な動きとなった。ユーロドルは取引中盤まで下落基調が続き、1.07ドル台後半から1.07ドル台半ば近辺に下落。この日発表された第3四半期のユーロ圏各国GDPはドイツ、フランスが市場予想通りだったが、イタリア、ポルトガルは市場予想を下振れ。ユーロ圏全体のGDPも市場予想を下回り、ECB追加緩和観測を強めた。ただ取引後半に入り、米債利回りが低下基調を強めたことで、ユーロドルはドル売り優勢の動きとなり、取引終盤には1.08ドルちょうど近辺と取引序盤の水準を上回った。

 ドル円は取引中盤まで122円台後半で底堅く推移。しかし取引後半に入り、米債利回りが低下し、欧州株や日経平均先物が下げ幅を広げると、ドル円は122円台半ば近辺に下落した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年11月13日)

 新興国通貨はMXNなど一部を除き対ドルで下落した。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.5%の下落。第3四半期のインドネシア経常収支は40.0億ドルの赤字と前年同月から30億以上赤字額が縮小。インドネシア中銀は経常赤字縮小の理由として、内需低迷による輸入の減少、航空支出の減少、外国人観光客収入の増加を指摘した。

 CLPは対ドルで0.3%の下落。チリ中銀は市場予想通り政策金利を3.25%で据え置き。同中銀は声明で今後もインフレを目標レンジに収束させるために追加利上げが考えられると指摘。ただ利上げ幅は今後得られる経済データによるとした。

 PENは対ドルで0.4%の下落。ペルー中銀は市場予想通り政策金利を3.50%で据え置き。同中銀は声明でインフレ期待は緩やかながらも目標レンジに収束する方向で推移していると指摘。足元ではインフレは高止まりしているものの、その原因は食品価格の上昇やPEN安と言った一時的な供給要因によるものである一方、景気は緩やかに回復しているとの認識を表明。2016年には潜在成長率並みの成長に回復するとの見通しを示した。10月のペルー失業率は5.8%と昨年12月以来の低水準に低下。9月の同国経済活動指数は前年比+3.0%と市場予想を小幅下回ったが、前月からは加速した。

 COPは対ドルで1.3%の下落。コロンビア中銀は会合議事録(10月31日開催分)を公表。50bpの利上げに賛成したメンバーの過半は新たな経済指標を通じ内需とインフレ期待が強まっていると認識。25bpの利上げを主張したメンバーは、今後も利上げが必要であることから、利上げペースは緩やかなものにすべきとの認識を示した。

 BRLは対ドルで2.0%の下落。現地一部紙はブラジルのルセフ大統領がレビ財務相の後退を検討しているが、その時期や後任候補は決まっていないと報道。同報道によると、財務相交代は少なくともここ3カ月間、政府内で話し合われており、ブラジル中銀のメイレレス前総裁は最も有力な後任候補の一人とも報じた。

 CZKは対ドルで0.4%の下落。第3四半期のチェコGDPは前年比4.3%増と前期から減速したが、市場予想を上回る伸びとなった。

 HUFは対ドルで小幅下落。第3四半期のハンガリーGDPは前年比2.3%増と市場予想や前期を下回る伸びとなった。

 PLNは対ドルで0.6%の下落。第3四半期のポーランドGDPは前年比3.4%増と市場予想や前期を上回る伸び。9月のポーランド経常収支は9.59億ユーロの赤字と赤字額が市場予想を大幅上回り、前月分の赤字も上方修正。10月の同国M3は前年比9.2%増と市場予想を上回る伸びとなった。

 RUBは対ドルで0.2%の下落。ロシア中銀のナビウリナ総裁はロシアのインフレは鈍化していると指摘。来年はインフレの鈍化ベースは強まり、ロシア国内の不良債権の拡大ペースも鈍化しているとの見方を示した。ロシアのウリュカエフ経済発展相は第4四半期と今年通期のロシアGDP成長率は3.7~3.8%減となる見通しを明らかにした。

東京地方は今のところ雨ですが、午後には雨が止む予報とのこと。よい日曜日をお過ごしください。