2015年12月5日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年12月4日)

 12月4日のロンドン市場はドルが底堅く推移した。ドル円は122円台後半でじり高の動き。欧州株は上値の重い動きとなったが、日経平均先物や米債利回りは下値が堅く推移。この日発表される米雇用統計に対する期待感もあり、ドル円は底堅く推移した。

 ユーロドルは取引前半に1.09ドル台前半から1.08ドル台後半に下落。ただ中盤以降は、1.08ドル台後半で方向感に欠ける展開を続けた。欧州債利回りは高止まり。ユーロをサポートしたが、米雇用統計を前にユーロロングポジションの調整が優勢となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年12月4日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。OPECの決定を受けてCOPやRUBが下落。東欧通貨も軟調な推移となる一方、BRL、MXNは底堅い動きとなった。

 CLPは対ドルで0.2%の下落。10月のチリ名目賃金は前年比5.7%増と前月から鈍化した。

 MXNは対ドルで0.2%の上昇。11月のメキシコ消費者信頼感は92.5と市場予想を小幅上振れ、5カ月ぶりの高水準を記録した。

 COPは対ドルで1.9%の下落。10月のコロンビア輸出は前年比36.9%減と市場予想を上回る落ち込みとなった。

 CZKは対ドルで0.5%の下落。10月のチェコ小売売上高は前年比7.4%増と市場予想に反し前月から加速。第3四半期の平均実質賃金は同3.4%増と市場予想を上回り、2009年第4四半期以来の高い伸びを記録した。

 ZARは対ドルで小幅上昇。S&Pは南アフリカ格付け見通しを従来の「安定的」から「ネガティブ」に引き下げ。「BBB-」の格付けは据え置かれた。同社は引き下げの理由としてGDP成長率が見通しを下回り、脆弱なバランスシートの国営企業の偶発的リスクで財政政策の柔軟性が低下する恐れがあると指摘した。

 RUBは対ドルで1.0%の下落。11月のロシアCPIは前年比+15.0%と前月から小幅鈍化。コアCPIも同+15.9%と前月から鈍化した。

よい週末をお過ごしください。

2015年12月4日金曜日

今後はユーロ高に対する口先介入が増えそうなECB理事会メンバーの発言

ECBは昨日(12月3日)の理事会後に中銀預金金利を10bp引き下げることを発表。その後のドラギ総裁会見では、資産買い入れプログラム(いわゆるQE)の6カ月延長と買い入れ対象にユーロ建て域内地方債を追加することも公表された。

これを受けて為替市場では、ユーロ買いが先行。ユーロドルは1.05ドル台半ばから一時1.09ドル台後半へと400ポイント以上もの上昇となった。市場関係者の多くが指摘するように、今回のECBの決定は、市場の追加緩和期待を大きく裏切る内容。中銀預金金利の引き下げ幅も小幅だったほか、資産買い入れプログラムの購入規模拡大も見送られたことが嫌気された。

ただ、ECBによる追加緩和に対する市場の期待が過大だったのも事実。今回のユーロ上昇は、ECBの政策ミスではなく、ECB理事会の結果発表前に積み上がったユーロ売り(ショート)ポジションを解消する動きが短時間に集中したため、と考えた方が自然に思える。

そもそも今回のECBの判断は、妥当なものに思える。11月のユーロ圏CPIは、総合が前年比+0.1%、コアが同+0.9%と、いずれも市場予想を下回ったが、昨年後半ほどのデフレ圧力の強まりは観測されず。第3四半期のユーロ圏GDPは前年比1.6%増と、小幅ながら前期から加速。ECBスタッフによる成長率予想も2015年と17年で小幅ながら上方修正された。ドイツ連銀のバイトマン総裁が、ECB理事会の結果発表後に、追加緩和の必要性を見いだせなかったと不満を口にした気持ちも分からなくはない。

ECBの決定が全会一致でなかったこともあり、今後ECBが早期(たとえば半年内)に追加緩和に動くことは考えにくくなった。当然、ユーロも当分は、下値の堅い展開となるのだろう。

しかし、ドイツも含めECB理事会メンバーがユーロの下落を促したいのも事実。ユーロドルが1.09ドル台前半と1カ月ぶりの高水準に戻ってしまった以上、ECB理事会メンバーは、実施のあてがないまま追加緩和の可能性を口にし始めるだろう。いわゆる口先介入である。

もちろん、追加緩和の早期実施の可能性が低い以上、口先介入がなされたとしても、ユーロが再び下落に転ずることは期待しにくい。それでもECBメンバーは、事あるごとに口先介入を続けるだろう。ユーロ圏経済指標が弱含み始めると、彼らの努力が多少は報われることになる。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年12月3日)

 12月3日のロンドン市場はユーロが下落基調で推移。ユーロドルは1.06ドルちょうど手前から1.05ドル台半ば近辺と4月半ば以来の安値水準に下落した。東京市場で発表された第3四半期のフランス失業率(ILOベース)は10.6%と市場予想に反し前期から上昇。11月のユーロ圏非製造業PMI(確定値)は54.2と市場予想に反し速報値から下方修正され、10月の同圏小売売上高も前年比2.5%増と市場予想を下振れ。この日予定されているECB理事会の結果発表を前にECBの追加緩和期待が強まり、ユーロは売り優勢の展開となった。

 一方、ドル円は123円台半ば近辺で下値の堅い動き。米債利回りや日経平均先物は小動きだったが、欧州株はECB追加緩和期待を背景に底堅く推移。ドル円をサポートした。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年12月3日)

 新興国通貨は東欧通貨を中心に対ドルで買いが先行した。

 THBは対ドルで0.3%の下落。11月のタイ消費者信頼感は74.6と6カ月ぶりの水準に回復した。

 BRLは対ドルで2.1%の上昇。11月のブラジルFIPE・CPIは前月比+1.06%と市場予想を小幅上振れ。ブラジル中銀は会合議事録(11月26日開催分)を公表。同中銀はインフレが2016年にはインフレ目標に戻るよう動き続けるとの意向を確認。必要であれば追加措置に動く可能性も示し、同国財政政策が今後の金利変更のカギとなるとの認識を示した。10月のブラジル鉱工業生産は前年比-11.2%と市場予想を上回る落ち込み。ブラジル下院のクニャ議長は、ルセフ大統領の弾劾手続き開始を認めた。

 ZARは対ドルで小幅上昇。11月の南アフリカ・スタンダード銀行PMIは49.6と市場予想を上回り、6カ月ぶりの高水準。一方、同月同国のSACCI企業景況感は82.7と前月から大きく低下した。

 HUFは対ドルで2.5%の上昇。10月のハンガリー小売売上高は前年比4.5%増と前月から鈍化した。

 TRYは対ドルで0.3%の上昇。11月のトルコCPIは前年比+8.10%、コアCPIは同+9.22%と、いずれも市場予想を上回った。

 RUBは対ドルで0.2%の上昇。11月27日時点のロシア金・外貨準備は3649億ドルと前週から小幅増加した。

2週間のブランク後、小ネタを瞬時に思い付くのは難しい、ということを先ほど知りました。

2015年12月3日木曜日

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年12月2日)

 新興国通貨は売り優勢。原油先物価格の下落を背景にCOP、RUB、MXNの下げが目立った。一方、東欧通貨はユーロの反発もあって下値の堅い展開だった。

 KRWは対ドルで0.5%の下落。10月の韓国経常収支は89.6億ドルの黒字と高止まり。ただ過去2番目の高水準を記録した前月からは黒字額が縮小した。

 SGDは対ドルで0.3%の下落。11月のシンガポール購買部景気指数は49.2と市場予想や前月を小幅上振れ。しかし50割れは5カ月連続となった。

 IDRはBloombergによると対ドルで小幅下落。11月のインドネシア・ダナレクサ消費者信頼感は91.4、同月同国の消費者信頼感は103.7と、いずれも2カ月連続の上昇となった。

 BRLは対ドルで0.5%の上昇。11月のブラジル商品価格指数は前年比+18.41%と市場予想を下回り、2カ月連続の鈍化となった。

 MXNは対ドルで0.5%の下落。11月のメキシコ自動車販売は前年比13.0%増と2カ月連続の鈍化となったが二桁の伸びを維持した。

 HUFは対ドルで0.6%の上昇。ハンガリー中銀は会合議事録(11月17日開催分)を公表。政策金利を1.35%に据え置くのは全会一致での決定だったことが判明した。

 RUBは対ドルで1.2%の下落。11月30日までの週のロシアCPIは前週比+0.1%と3週連続で同じだった。

 PLNは対ドルで変わらず。ポーランド中銀は市場予想通り政策金利を1.50%で据え置き。同中銀は喘鳴で現在の政策金利水準はポーランド経済のバランスを維持しているとしながらも、新興国景気の減速はインフレ目標の達成にとってリスクと指摘。同中銀のベルカ総裁は、デフレ圧力は弱まっており、インフレはいずれプラスに転ずるとの見方を提示。利下げの必要性はないと言明した。

2015年12月2日水曜日

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年12月1日)

 新興国通貨は対ドルで買い優勢。ユーロと連れ高となる格好で東欧通貨が対ドルで上昇したほか、中南米通貨も買い戻し優勢となった。

 KRWは対ドルで変わらず。11月の韓国CPIは前年比+1.0%と市場予想に反し前月から小幅加速。同月同国の貿易収支は103.6億ドルの黒字と市場予想を大幅に上回る黒字を記録。輸出が前年比4.7%減と市場予想ほど落ち込まなかった一方で、輸入は同17.6%減と市場予想を上回る落ち込みとなった。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.4%の上昇。11月のインドネシアCPIは前年比+4.89%とほぼ市場予想通りで前月から大きく鈍化。コアCPIは同+4.77%と市場予想を上回る鈍化となり、インドネシアのインフレ圧力の後退を印象付けた。

 INRは対ドルで0.3%の上昇。インド中銀は市場予想通りレポレートを6.75%で据え置き。同中銀は声明で一段の緩和余地があればそれを利用すると表明。追加利下げに含みを持たせたが、17年3月までにインフレ率を5%に低下させるべく、経済をディスインフレーションの軌道上に維持するとの見解も表明した。

 THBは対ドルで0.2%の上昇。11月のタイCPIは前年比-0.97%と市場予想に反し落ち込み幅が前月から拡大。ただコアCPIは同+0.88%とほぼ市場予想通りだった。

 PENは対ドルで小幅上昇。11月のペルーCPIは前年比+4.17%と市場予想や前月を上回る伸び。同月同国のWPIは同+2.19%とこちらも前月から加速した。

 BRLは対ドルで0.4%の上昇。第3四半期のブラジルGDPは前年比4.5%減と落ち込み幅が市場予想を上回り、1996年の統計開始以来最大の落ち込みとなった。10月のブラジルCNI設備稼働率は77.7%と前月とほぼ同じ。11月のブラジル貿易収支は11.97億ドルの黒字と市場予想通り前月から黒字額が縮小した。

 MXNは対ドルで0.2%の上昇。10月のメキシコ海外労働者送金は前年比1.7%増と市場予想を下回り、2カ月連続の鈍化。11月のメキシコIMEF製造業指数は52.1とほぼ市場予想通りで、前月から小幅上昇。非製造業は51.5と市場予想を小幅上回ったが、上方修正された前月からは低下した。

 PLNは対ドルで0.4%の上昇。11月のポーランド・マークイット製造業PMIは52.1と市場予想や前月を小幅下回った。

 TRYは対ドルで0.7%の上昇。11月のトルコ・マークイット製造業PMIは50.9と市場予想に反し50台に回復した。

 CZKは対ドルで0.6%の上昇。11月のチェコ・マークイット製造業PMIは54.2と市場予想や前月とほぼ同じだった。

 HUFは対ドルで0.2%の上昇。11月のハンガリー製造業PMIは56.2と昨年1月以来の高水準に上昇した。

 ZARは対ドルで小幅上昇。11月の南アフリカ・バークレイズ製造業PMIは43.3と市場予想を大きく下回り、2009年8月以来の低水準を記録。同月同国のNaamsa自動車販売は前年比0.4%増と市場予想に反し前年割れを回避した。

2015年12月1日火曜日

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年11月30日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチとなった。

 KRWは対ドルで0.4%の下落。12月の韓国景況判断は製造業が69、非製造業が71とともに前月から低下。10月の韓国鉱工業生産は前年比-1.4%と市場予想を下振れ。ただ前月分は上方修正された。

 THBは対ドルで変わらず。10月のタイ経常収支は51.8億ドルの黒字と黒字額が市場予想を大幅に上回り、過去2番目の大きさを記録した。

 MYRは対ドルで小幅下落。10月のマレーシアM3は前年比4.0%増と3カ月ぶりの低い伸びに鈍化した。

 SGDは対ドルで0.2%の上昇。10月のシンガポールM2は前年比2.9%増と前月から鈍化した。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.5%の下落。10月のインドネシアM2は前年比10.4%増と昨年5月以来の低い伸びに鈍化した。

 BRLは対ドルで0.6%の下落。ブラジル中銀の週次サーベイでは来年末の政策金利見通しが14.13%と2週続けて上方修正。10月のブラジル基礎的財政収支は115億リアルの赤字と赤字額が市場予想を下回ったが、昨年12月以来の大きさに拡大した。

 COPは対ドルで1.3%の下落。10月のコロンビア失業率は8.2%と昨年11月以来の低水準に低下した。

 CLPは対ドルで小幅上昇。10月のチリ失業率は6.3%と市場予想に反し前月から低下。同月同国の鉱工業生産は前年比-0.6%と小幅ながら前年割れ。同月同国の小売売上高は同1.7%増と市場予想や前月を下回った。

 ZARは対ドルで0.5%の下落。10月の南アフリカM3は前年比9.74%増、同月同国の民間部門信用は同8.87%増といずれも市場予想や前月を上回る伸び。10月の南アフリカ財政収支は265.5億ランドの赤字と赤字額が市場予想を大幅に上振れ。同月同国の貿易収支は214億ランドの赤字と、こちらも赤字額が市場予想を大幅に上回り、9カ月ぶりの大きさに拡大した。

 TRYは対ドルで0.4%の上昇。10月のトルコ貿易収支は36.2億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回った。

 HUFは対ドルで小幅上昇。10月のハンガリーPPIは前年比-1.3%と落ち込み幅が前月から縮小した。

 CZKは対ドルで0.2%の下落。10月のチェコM2は前年比8.2%増と2009年3月以来の高い伸びを記録した。

 PLNは対ドルで小幅下落。11月のポーランド・インフレ予想は前年比+0.2%と市場予想通り前月と同じだった。