2015年12月25日金曜日

ドル円の上昇継続を示唆する日米ポリシーミックス

安倍政権は昨日(24日)、2016年度予算案を閣議決定した。総額は96.7兆円(前年度当初予算比0.4%増)と当初予算としては4年連続で過去最高を更新。税収が57.6兆円と1991年度以来、25年ぶりの高水準となる一方、新規国債発行額は34.4兆円と前年度から2.4兆円減少。この結果、国債依存度は35.6%と08年度当初予算以来の水準まで低下する。

国内メディアの多くは、16年度予算案に対し厳しい評価を下している。最も多い指摘は、予算総額が過去最高を更新した点。自然増で抑制が難しいとされる社会保障関係費だけでなく、防衛費や公共事業費も前年度当初予算から増加するなど、歳出削減(ひいては財政再建)の姿勢が弱いとの指摘が多い。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年12月24日)

 12月24日のロンドン市場はドルが下落基調で推移。ドル円は120円台後半から120円台前半に下落。一方、ユーロドルは1.09ドル台前半から取引中盤には1.09ドル台後半に上昇。ただ終盤には1.09ドル台前半に反落した。欧州株は小幅プラスで推移する一方、日経平均先物は軟調な動き。クリスマス休暇入りを控え米債利回りは動意に欠ける展開となったが、ドルは東京市場からの流れを引き継ぐ形で下落基調で推移した。

 NY市場はドルが下げ止まったものの上値は重いままだった。取引序盤はドル円が120円台半ば近辺に反発する一方、ユーロドルは1.09ドル台前半で軟調な動き。取引前半に発表された米新規失業保険申請件数は26.7万件と市場予想を下回り、4週ぶりの低水準。しかしドル買いの反応は見られず、取引中盤にドル円は120円台前半に下落。ユーロドルは1.09ドル台半ば近辺に反発した。

 取引後半は米国株市場が短縮取引で終了したこともあってドル円、ユーロドルともに方向感に乏しく推移。ドル円は120円台前半で膠着。ユーロドルは1.09ドル台後半でじり高の動きとなった。

本日は欧米勢がクリスマス休暇入り。東京市場でもドル、円、ユーロはいずれも動意に欠ける展開となるだろう。アジア通貨も対ドルで様子見姿勢が強まると予想される。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年12月24日)

 新興国通貨は対ドルで小動き。クリスマス休暇入りを前に新興国通貨は様子見姿勢が強まった。

 KRWは対ドルで0.5%の上昇。12月の韓国消費者信頼感は103と3か月ぶりの低水準に低下した。

 SGDは対ドルで小幅下落。11月のシンガポール鉱工業生産は前年比-5.5%と落ち込み幅が市場予想を上回り、2か月連続の拡大。電子機器の落ち込みは2カ月連続の二桁となった。

 MXNは対ドルで小幅下落。11月のメキシコ貿易収支は15.7億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下振れ。輸出が前年比4.1%減と落ち込み幅が縮小した。11月のメキシコ失業率は4.09%と市場予想を下回り、2008年10月以来の低水準に改善した。

 ILSは対ドルで小幅上昇。11月のイスラエル失業率は5.4%と10カ月ぶりの高水準に上昇した。

 RUBは対ドルで0.6%の下落。12月18日時点のロシア金・外貨準備は3689億ドルと前週から減少した。

私の同僚がサンタの格好をして私にミカンをプレゼントしてくれる夢を見ました。

2015年12月24日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年12月23日)

 12月23日のロンドン市場は円、ユーロともに小動きが続いた。ドル円は121円ちょうど近辺で上値が抑えられる動き。欧州株はプラスで始まり、その後も底堅く推移。ドル円をサポートしたが、米債利回りはもみ合いでドル買いの動きは強まらず。取引後半に入り、米長期債利回りが上昇したものの、ドル円の反応は鈍く、終盤には上値の重さが目立ち始めた。

 ユーロドルは1.09ドル台前半での推移。11月のフランス消費者支出は前年比1.0%増と市場予想を下回り、今年最低の伸び。一方、10月のイタリア小売売上高は前年比1.8%増と市場予想を上回り、2カ月連続の加速。ただ両指標いずれも市場の反応は薄かった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年12月23日)

 新興国通貨は原油先物価格の上昇を背景にCOP、RUBが対ドルで大きく上昇。一方、東欧通貨は対ドルで下落。全体では方向感に欠ける動きとなった。

 MYRは対ドルで0.2%の下落。11月のマレーシアCPIは前年比+2.6%と市場予想に反し前月から加速した。

 SGDは対ドルでほぼ変わらず。11月のシンガポールCPIは前年比-0.8%と市場予想に反し前月から変わらず。コアCPIは同+0.2%と市場予想や前月を下回り、シンガポールのディスインフレ圧力の強さを示した。

 TWDは対ドルでほぼ変わらず。11月の台湾鉱工業生産は前年比-4.94%と落ち込み幅が市場予想や前月を下回ったが、7カ月連続の前年割れとなった。

 BRLは対ドルで1.2%の上昇。12月のブラジルFGV消費者信頼感は75.2と2005年9月の統計開始以来最低を更新。11月のブラジル税収は前年比8.6%減と2001年の統計開始以来最大の落ち込みを記録した。

 CLPは対ドルで0.3%の下落。11月のチリPPIは前年比-9.9%と3カ月ぶりの大きな落ち込みとなった。

 MXNは対ドルで0.2%の下落。10月のメキシコ経済活動指数は前年比+2.28%と市場予想を上回ったが前月からは鈍化。12月上旬のメキシコCPIは前年比+2.00%と市場予想を下回り過去最低の伸びを更新した。

 PLNは対ドルで0.2%の下落。11月のポーランド失業率は9.6%と市場予想に反し前月から悪化せず同水準に留まった。

 ZARは対ドルで0.4%の下落。11月の南アフリカ財政収支は217.9億ランドの赤字とほぼ市場予想通りの結果だった。

 RUBは対ドルで2.1%の上昇。12月21日のロシアCPI(週次)は前週比+0.2%と3週続けて同じ伸びとなった。

 HUFは対ドルで0.7%の下落。ハンガリー中銀は会合議事録(12月15日開催分)を公表。インフレ目標への達成には、現在の政策金利を当面据え置くほか、非伝統的な金融政策の活用が必要との認識が示された。

ある不動産サイトの調査によると、「雰囲気が好きな駅」1位は恵比寿だったそうです。ちなみに「ダサいと思う駅」1位は鶯谷とのこと。私がよく利用する新橋や五反田はいずれのカテゴリーにも5位以内にランキング入りしませんでした。ちょっと残念でした。

2015年12月23日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年12月22日)

 12月22日のロンドン市場はドルが軟調に推移。ドル円は取引中盤まで下落基調が続き、一時120円台後半まで下落。後半に入り121円ちょうど近辺に反発したが、上値は抑えられた。欧州株はプラスで始まったものの、その後は売り優勢の動き。これに合わせる形で米債利回りも長期債中心に低下基調で推移。ドル売りの動きにつながった。

 ユーロドルは1.09ドルちょうど近辺から1.09ドル台前半に上昇。1月のドイツGfK消費者信頼感は+9.4と市場予想や前月を小幅上振れ。ユーロをサポートした。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年12月22日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチとなった。

 TWDは対ドルで変わらず。11月の台湾失業率は3.84%と市場予想や前月を小幅上回り、1年ぶりの高水準を記録した。

 MYRも対ドルで変わらず。12月15日時点のマレーシア外貨準備は949億ドルと11月末時点から小幅増加した。

 COPは対ドルで0.4%の上昇。10月のコロンビア貿易収支は16.0億ドルの赤字と市場予想を上回る赤字。輸入は前年比22.8%減と大きく落ち込んだが、輸出が同36.9%減と輸入以上に落ち込んだのが響いた。第3四半期のコロンビア経常収支は52.5億ドルの赤字と赤字額が市場予想を上回り、3期ぶりの水準に拡大した。

 BRLは対ドルで0.6%の上昇。12月ブラジルFGV建設コストは前月比+0.12%と市場予想を下振れ。11月のブラジルローン残高は前月比0.6%増とプラスに転換。12月20日までの同国貿易収支は32.2億ドルの黒字と半年ぶりの高水準に黒字額が拡大した。

 TRYは対ドルで0.5%の下落。トルコ中銀は大方の予想に反しレポレートを7.50%に据え置き。25bpの引き上げが予想されていた翌日物借入金利も7.25%で据え置かれた。同中銀は声明で金融政策は引き続き引き締め気味であると指摘。コリドー金利の対称化は市場のボラティリティが落ち着けば、次回会合から始まるかもしれないとした。

 ILSは対ドルで0.2%の下落。11月のイスラエル先行S指数は前月比+0.16%と前月から鈍化した。

よい祝日をお過ごしください。

2015年12月22日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年12月21日)

 12月21日のロンドン市場はドルが対欧州通貨中心に小幅上昇した。ユーロドルは取引前半に1.08ドル台後半から1.08ドル台半ば近辺に下落。中盤は同水準でもみ合いが続き、後半に1.08ドル台後半に反発したが、ロンドン市場序盤の水準を回復することはできなかった。スペイン総選挙では与党・国民党が議席を大きく減らし、過半数割れとなり、スペイン債利回りは上昇したが、ドイツ債利回りは短期債中心に低下基調で推移。一方、米債利回りは小幅上昇。金利差拡大がユーロドルの重石となった。

 一方、ドル円は121円台前半で方向感に欠ける動き。欧州株や日経平均先物は小幅高。米債利回りも小幅上昇したが、クリスマス休暇を控えドル円は様子見姿勢が強かった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年12月21日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチとなった。

 TWDは対ドルでほぼ変わらず。11月の台湾輸出受注は前年比6.3%減と市場予想や前月を上回る落ち込み。日本からの受注の大幅減が続く一方、中国からの受注は減少幅が縮小した。

 BRLは対ドルで0.8%の下落。ブラジル中銀の週次サーベイでは、来年末の政策金利見通しが14.75%と5週連続の上方修正。11月のブラジル経常収支は29.3億ドルの赤字と赤字額が市場予想を大きく下回り、3カ月ぶりの低水準。一方、同月同国の海外直接投資は49.3億ドルとほぼ市場予想通りの結果となった。

 MXNは対ドルで0.3%の下落。10月のメキシコ小売売上高は前年比4.8%増と前月並みの伸びを維持した。

 TRYは対ドルで0.2%の下落。12月のトルコ消費者信頼感指数は73.58と大きく上昇した前月から小幅低下した。

 ILSは対ドルで小幅上昇。10月の製造業生産は前月比1.2%減と2カ月連続の減少。前月分も小幅ながら下方修正された。

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2015年12月21日月曜日

利上げ見送りで軟調な推移が見込まれるトルコ・リラ(TRY)

利上げ見送りで軟調な推移が見込まれるトルコ・リラ(TRY)

 トルコ中銀は22日、レポレートなど主要3金利を発表する。Bloomberg調査によると、予想回答者21名中、レポレート(7.50%)の据え置きを予想する者は6名。25bpの利上げが4名、50bpの利上げが8名、100bpの利上げが3名、計15名が利上げを予想している。

 米FOMCは日本時間17日早朝に25bpの利上げを決定。これに追随する形で、メキシコ、チリ、コロンビアの各中銀が25bpの利上げを決めている。トルコのインフレ(CPI)は11月に前年比+8.10%、コアCPIは同+9.22%と、いずれも市場予想を上回る形で前月から加速。対外債務も国民総所得比5割強と、新興国の中ではマレーシアに次ぐ大きさ。利上げによりトルコ・リラ(TRY)相場をサポートするとともに、インフレ期待を抑制し、資本流出に備えるのが自然、というのが市場関係者の考えなのだろう。

 ただトルコ政府は、米国が利上げを開始した状況を知りながらも、トルコ中銀の利上げに反対しているようだ。トルコのダウトオール首相は14日、同国中銀は経済全体や政府の意向を踏まえた上で判断するべきと発言。同国エルドアン大統領のチーフアドバイザーであるブルト氏は、同大統領がいつも述べているように、同国金利は低めに誘導されるべきとの認識を示している。

 11月1日に投開票されたトルコ総選挙(定数550)では、与党・公正発展党(AKP)が316議席と過半数を大幅に上回る議席数を獲得。同党は公約に基づき、最低賃金を現行より30%引き上げることを決定するなど、景気への配慮を強めている。ダウトオール首相の「政府の意向を踏まえた意思決定」発言は、政府と同じように同中銀も景気を刺激しろ、と同じ意味と思われる。

 TRY相場が思いのほか落ち着いていることも利上げ回避のロジックとして使われそうだ。USD/TRYは9月下旬に対3.07台と過去最高値(TRYは過去最安値)を更新したが、その後は買い戻しが進み、11月初めには2.75台まで下落。米国が利上げを開始する前の12月14日には3.00ちょうど近辺まで上昇したが、足元では2.91台までTRYは買い戻されている。米国は利上げを開始したものの、TRYを含め新興国通貨は(今のところ)対ドルで落ち着いた値動き。TRY相場が落ち着いているのであれば、景気を下押ししてまで利上げをしなくてもよい、といった声がトルコ政府から出ても不思議ではない。

 仮に市場予想に反しトルコ中銀が利上げを見送れば、トルコ政府は要求をエスカレートさせ、次には利下げを要求するだろう。ただ、政府による圧力のためとはいえトルコ中銀がハト派寄りの姿勢を示せば、トルコからの資本流出が強まる可能性は高く、TRY相場も軟調な推移が見込まれる。USD/TRYは3.000ちょうど近辺、過去最高値の3.075近辺がターゲットとなる。


2015年12月20日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2015年12月18日)

 12月18日のロンドン市場は円が買い優勢の展開となった。ドル円は取引前半こそ121円台後半でもみ合ったが、中盤に入ると120円ちょうど近辺まで下落。後半に入り、121円台半ば近辺に反発したが、終盤には121円台前半に下落するなど、やや荒い値動きとなった。日銀がQQEの補完措置を公表したものの、その内容に対する失望の声が強まったほか、ETF増額などに対し3人の委員が反対票を投じたことで追加緩和期待もやや後退。円を買い戻す動きが強まった。

 ユーロは対ドルで軟調な動きとなった。ユーロドルは取引前半に1.08ドル台後半から1.08ドルちょうど近辺に急落。円買いの動きは対ユーロにも波及。ユーロ円が132円を割り込むと、131円ちょうどまでユーロ売りが加速。ユーロドルもユーロ売り優勢となった。取引中盤以降のユーロドルは1.08ドル台前半で上値の重い動き。10月のユーロ圏経常収支は204億ユーロの黒字と黒字額が前月から約100億ユーロ減少。ユーロの重石となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2015年12月18日)

 新興国通貨はBRL、MXNを除き対ドルで上昇した。

 CLPは対ドルで1.4%の上昇。チリ中銀は大方の予想に反し政策金利を25bp引き上げ3.50%にすると発表。同中銀は声明でインフレが再び4%超えとなることが見込まれる一方で、第4四半期の景気拡大は限定的との見方を表明。今後もインフレ目標に収束することを目指し、ゆっくりとした政策調整を続ける意向を示した。

 BRLは対ドルで2.7%の下落。フィッチはブラジル石油公社(ペトロブラス)の格付けを従来の「BBB-」から「BB+」に引き下げ、格付け見通しを「ネガティブ」にすると発表。同社は格下げの理由として、ブラジルの経済や財政、政治の動向に関連する不確実性や下振れリスクが続いていることを指摘した。
 ブラジルのルセフ大統領は、レビ財務相が年末に退任し、後任にバルボザ企画・予算管理相が就任すると発表。これを受けBRLはうりの動きが広がった。
 12月のブラジルIGP-M(二次速報値)は前月比+0.50%と前月から大きく鈍化。10月のブラジル経済活動指数は前年比-6.38%と市場予想や前月を上回る落ち込み。12月の同国IPCA15は前年比+10.71%と市場予想や前月を上回る伸びとなった。

 PENは対ドルで変わらず。ペルー中銀は四半期インフレ報告を公表。インフレ期待は減退する一方、景気は回復基調にあるは、2016-17年のインフレが目標レンジに収束することを可能にするだろうとの認識を示した。

 COPは対ドルで0.5%の上昇。11月のコロンビア小売業信頼感は18.7、同月同国の鉱工業信頼感は-3.3といずれも前月から悪化した。コロンビア中銀は市場予想通り政策金利を25bp引き上げ5.75%にすると発表。同国のウリベ総裁はCOP安がインフレの目標レンジ到達を遅らせていると指摘。今回の決定は全会一致で、利上げは同中銀のインフレに対するコミットメントを示すものとした。同国のカルデナス財務相は同国の金融政策は引き締めの方向にあると述べ、インフレは来年には鈍化するとの見方を示した。

よい日曜日をお過ごしください。