2016年1月8日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年1月7日)

 1月7日のロンドン市場は取引中盤にかけてドルが下落した。ドル円は取引前半に118円ちょうど近辺でもみ合っていたが、取引中盤に入り、米債利回りが低下すると117円台半ば近辺まで下落。後半に入り米債利回りは反発したが、欧州株や日経平均はマイナス圏のまま。ドル円も117円台半ばを小幅上回る水準でのもみ合いを続けた。

 ユーロドルは取引前半に1.08ドル台前半から1.07ドル台後半に下落。11月のドイツ小売売上高は前年比2.3%増と市場予想を下振れたほか、欧州債利回りの低下がユーロを下押しした。しかし取引中盤に発表された12月のユーロ圏景況感は106.8と市場予想を上回り、2011年4月以来の高水準。11月の同圏失業率は10.5%と市場予想を下回り、2011年10月以来の低水準。11月ユーロ圏の小売売上高は前年比1.4%増と市場予想を下振れたが、米債利回りの低下もあって、ユーロドルは1.08ドル台半ば近辺に上昇。取引後半は1.08ドル台半ばを挟んでの小動きとなった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年1月7日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。東欧通貨は対ドルで大きく上昇する一方、CLP、ZAR、MXNなど資源国通貨は対ドルで下げた。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.2%の上昇。12月のインドネシアダナレクサ消費者信頼感は95.8と3カ月連続の上昇となった。

 THBは対ドルで0.2%の下落。12月のタイ消費者信頼感は76.1と3カ月連続で上昇し、8カ月ぶりの高水準に回復した。

 MYRは対ドルで変わらず。11月のマレーシア貿易収支は102.4億リンギットの黒字と、黒字額市場予想を大きく下振れ。輸入が前年比9.1%増と市場予想を下回ったが、輸出が同6.3%増と市場予想を大きく下回った。12月31日時点のマレーシア外貨準備は953億ドルと12月中旬時点から増加した。

 BRLは対ドルで0.4%の下落。12月のブラジルFIPE・CPIは前月比+0.82%と市場予想や前月より鈍化。同月同国のIGP-DIも同+0.44%と市場予想通り前月より鈍化した。11月のブラジル鉱工業生産は前年比-12.4%と市場予想を上回る落ち込みとなった。

 MXNは対ドルで1.4%の下落。USD/MXNは一時17.8台と過去最高を更新した。12月のメキシコCPIは前年比+2.13%と市場予想を上回ったものの、9カ月連続で鈍化し、過去最低を更新した。

 CLPは対ドルで1.0%の下落。USD/CLPは721台と2003年4月以来の高値に上昇した。12月のチリ自動車販売は前年比12.7%減と16カ月連続の前年割れ。同月同国の貿易収支は1.5億ドルの赤字と市場予想に反し赤字となった。11月のチリ名目賃金は前年比5.5%増と市場予想を下回り、2カ月連続の鈍化。伸びは2013年12月以来の低水準だった。

 COPは対ドルで0.5%の下落。11月のコロンビア輸出は前年比37.7%減と14カ月連続の前年割れとなった。

 HUFは対ドルで1.4%の上昇。11月のハンガリー小売売上高は前年比4.4%増と前月並みの伸びを維持した。

 ZARは対ドルで1.3%の下落。USD/ZARは一時16.2台と過去最高を更新した。12月の南アフリカSACCI企業景況感は79.6と1993年5月以来の低水準を記録。12月のNaamsa自動車販売は前年比4.2%減と市場予想を大きく上回る落ち込みとなった。

ロシア中部のスイミングクラブは、1歳未満の乳児から79歳の方まで、氷点下30度のなか、氷の浮かんだ川に遣ったり、水着で雪合戦をする寒中水泳を定期的に開催しているそうです。報道によると、この寒中水泳は免疫力を高め、健康増進に役立っているとのこと。日本でやったら、乳幼児もしくは高齢者の虐待と思われそうです。そういえば、この寒中水泳は、毎年この時期にネタとして使わせてもらっている気がします。いつもありがとうございます。

2016年1月7日木曜日

当局からの大胆な施策が打ち出されるまで下落が続くと予想される中国・人民元

中国・人民元の対ドルでの下落が止まらない。本日(1月7日)のオンショア人民元の対ドルレート(USD/CNY)は、一時6.59台半ばと2011年2月以来の高値に上昇(人民元にとっては安値に下落)した。

人民元の先安観は根強い。オフショア人民元レートは本日朝方、一時6.76台前半と2010年9月以来の高値(人民元にとっては安値)を記録。オンショア人民元とのスプレッド(乖離)は1800ポイントを超え、データが確認できる2011年9月以来の最大を更新した。オフショア人民元は、中国当局の管理下に置かれているオンショア人民元と異なり、基本的には市場実勢を示すもの。オフショアとオンショアのスプレッドは、原稿執筆時点(1月7日午後5時半過ぎ)に940ポイント程度に縮小したが、オフショア人民元がオンショアに先行する形で下落する図式に変わりはなく、人民元の下落は今後も続くとの見方を裏付けている。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年1月6日)

 1月6日のロンドン市場は円買い優勢の展開。ドル円は118円台後半から118円台前半へと下落基調で推移した。下げて始まった欧州株は、その後も軟調に推移。日経平均先物も下落基調での推移となり、取引終盤には18000円割れ。米債利回りも長期債中心に低下基調となるなど、市場のリスク回避姿勢が強まる展開となり、ドル円は下落基調での推移を余儀なくされた。

 ユーロドルは1.07ドル台前半で小動き。この日発表されたユーロ圏各国サービス業PMIはテロの影響で観光業が打撃を受けたフランスで50割れとなったほかは概ね好結果。ユーロ圏景気の回復基調が示されたが、11月のユーロ圏PPIは前年比-3.2%と3カ月連続で3%以上の前年割れ。ECB追加緩和観測をサポートした。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年1月6日)

 新興国通貨は一部東欧通貨を除き対ドルで下落。欧米株の下落、原油先物価格の下落など市場のリスク回避姿勢は根強く、新興国通貨を回避する動きが優勢となった。

 MXNは対ドルで1.2%の下落。USD/MXNは17.5台と過去最高(MXNは過去最安値)を更新した。12月のメキシコ自動車販売は前年比20.6%増と3カ月ぶりの高い伸びとなった。

 COPは対ドルで1.4%の下落。12月のコロンビアCPIは前年比+6.77%と市場予想通り2009年1月以来の高い伸びに加速。コアCPIは同+5.17%と2008年11月以来の高い伸びを記録した。

 BRLは対ドルで0.6%の下落。12月のブラジル自動車販売は前年比38.4%減と4カ月連続で30%を超える前年割れ。12月のブラジル商品価格指数は前年比+21.43%と前月から加速した。

 CLPは対ドルで小幅下落。チリ中銀は会合議事録(12月18日開催分)を公表。複数のメンバーは政策金利の据え置きを主張したが、金融政策の正常化と慎重な金融政策の運営がインフレ目標への収束に必要との主張から25bpの利上げが決まったことが判明。今後も政策金利は引き上げられる方向であることに間違いないとの指摘もあった。

 ZARは対ドルで1.3%の下落。12月の南アフリカ・スタンダード銀行PMIは49.1と前月から低下した。

 HUFは対ドルでほぼ変わらず。11月のハンガリーPPIは前年比-0.8%と落ち込み幅が2カ月連続で縮小したが、4カ月連続の前年割れとなった。

中国河南省通許県の村で、中華人民共和国建国の父とされる故毛沢東主席の巨大な像の建設が進んでいるそうです。一部報道によると、像は高さが36.6メートルで、表面は金色に塗られているとのこと。大仏ではなく大毛ですね。

2016年1月6日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年1月5日)

 1月5日のロンドン市場は円買い、ドル買いの展開となった。ドル円は119円台半ばから取引後半には118円台後半に下落。終盤に119円ちょうど近辺に反発したが、上値は重かった。プラスで始まったドイツ株がマイナス圏に落ち込むなど、この日も欧州株は軟調。米短期債利回りは下げ渋ったものの、長期債利回りは低下基調で推移。ドル円は円買い優勢の展開となった。

 ユーロドルは1.08ドル台前半から1.07ドル台後半に下落基調で推移。12月のドイツ失業者数は1.4万人減と市場予想を上回る減少となったが、欧州債利回りの低下を背景にユーロは売り優勢のまま。その後発表された12月のユーロ圏CPIが前年比+0.9%と市場予想に反し前月と変わらずとなったこともユーロの重石となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年1月5日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。ユーロと連れ安となる形で東欧通貨が対ドルで下落する一方、中南米通貨は底堅く推移した。

 COPは対ドルで0.2%の上昇。10月のコロンビア経済活動指数は前年比+3.3%と市場予想を上回り、3か月ぶりの伸び。12月の同国PPIは前年比+5.48%と前月から鈍化した。

 CLPは対ドルで0.6%の上昇。11月のチリ経済活動指数は前年比+1.8%と市場予想を下回った。

 HUFは対ドルで0.5%の下落。11月のハンガリー失業率は6.2%と市場予想に反し前月から低下した。

モスクワではロシアのプーチン大統領をイメージして開発した香水が販売されているそうです。G20などで試供品を配っていただきたいものです。

2016年1月5日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年1月4日)

 1月4日のロンドン市場はドルが上値の重い展開となった。ドル円は119円ちょうどを挟んで方向感に欠ける動き。ドイツDAX指数が約4%下げて始まるなど欧州株はアジア株の下落を受けて全面安。東京市場で低下した米債利回りはじり安の動きが続き、ドルの重石となった。

 ユーロドルは取引前半に1.09ドルちょうど近辺から1.09ドル台前半に上昇。しかし取引中盤以降、ユーロ一転してじり安の動き。取引終盤は1.09ドルちょうど近辺での推移となった。12月のドイツ各州CPIは前月比小幅マイナス。ドイツのディスインフレ圧力の強さが嫌気された。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年1月4日)

 新興国通貨はRUBを除き対ドルで下落。世界的な株安を受けて新興国通貨は売りが先行する展開となった。

 SGDは対ドルで0.9%の下落。12月のシンガポール購買部協会景気指数は49.5と前月より小幅上昇した。

 BRLは対ドルで1.9%の下落。USD/BRLは昨年9月下旬以来となる4.07近辺まで一時上昇した。ブラジル中銀の週次サーベイでは来年末の政策金利見通しが15.25%で据え置かれたものの、GDP成長率見通しは2.95%減と12週連続の下方修正。12月のブラジル・マークイット製造業PMIは45.6と前月から上昇。12月のブラジル貿易収支は62.4億ドルの黒字と黒字額が市場予想を大きく上回り、1991年の統計開始以来最大を記録した。

 MXNは対ドルで0.5%の下落。11月のメキシコ海外労働者送金は前年比6.3%増と市場予想を上振れ。12月のメキシコ・マークイット製造業PMIは52.4と前月から低下。同月同国のIMEF製造業指数は50.7と市場予想を下回り、3カ月ぶりの低水準となった。

 TRYは対ドルで1.6%の下落。12月のトルコ・マークイット製造業PMIは52.2と市場予想を上回り、2014年11月以来の高水準に上昇。同月同国CPIは前年比+8.81%と市場予想を上回り、2014年11月以来の高水準に加速。コアCPIは同+9.51%と2014年8月以来の高い伸びを記録した。

 HUFは対ドルで0.2%の下落。12月のハンガリー製造業PMIは49.1と前月から急落し、2013年7月以来の低水準となった。

 PLNは対ドルで0.7%の下落。12月のポーランド・マークイット製造業PMIは52.1と市場予想を小幅下回り、前月と変わらず。同月同国CPIは前年比-0.5%と落ち込み幅が前月から縮小したが、市場予想を上回った。

 CZKは対ドルで0.3%の下落。12月のチェコ・マークイット製造業PMIは55.6と市場予想を上回り、4カ月ぶりの高水準に上昇した。

2016年1月4日月曜日

サウジとイランの関係悪化で漁夫の利を得そうな米国

 サウジアラビア政府は日本時間の本日早朝、イランとの外交関係を断絶すると発表した。同国は1月2日、政府への抗議デモを主導したなどとして死刑判決が出されていたシーア派の指導者のニムル師の死刑を執行。これを受けシーア派の大国であるイランの首都テヘランでは、デモ隊がサウジアラビア大使館を襲撃して火をつける事態となった。サウジアラビアのジュベイル外相は、外交関係の断絶を決めた理由として、イラン政府が同国大使館の襲撃を止めなかったことを指摘している。一方、イラン外務省次官は、現地メディアに対し、外交関係を断っても、シーア派の指導者の死刑を執行したという大きな過ちは覆い隠すことはできない、とサウジアラビアを強く非難している。

 両国の対立の背景には宗教対立があると報じられている。サウジアラビアはイスラム教スンニ派の大国。一方、イランはイスラム教シーア派の大国である。また両国は内戦が続くシリアでも対立している。サウジアラビアは自由シリア軍(いわゆる反アサド・反政府勢力)を支援する一方、イランはアサド政権を支持している。

 サウジアラビア・イラン両国の関係悪化は中東情勢の先行き不透明感を強め、市場のリスク回避姿勢につながっている。ドル円は仲値公示を過ぎる頃までジリ高の動きを続け120円台半ば近辺まで上昇したが、12月の中国・財新製造業PMIが48.2と市場予想を下回り、3カ月ぶりの低水準を記録すると、日本株と合わせる形で急落。東京市場の取引中盤を過ぎる頃には119円台半ば近辺と高値から1円も下落している。

 一方、原油先物価格は下値の堅い動きとなっている。NYMEX・WTI原油先物価格は37ドル台後半と昨年12月21日に記録した安値(35ドル台前半)から2ドル以上高い水準で推移。イランは経済制裁の解除で原油輸出を拡大する意向を示しているが、2大産油国の対立で供給懸念が強まっているとみられる。2大産油国の対立が短期間で収束に向かうとは期待しにくく、原油価格は今後も下値の堅い動きが当面、続くと考えられる。

 この場合、米国が漁夫の利を得ることになるのだろう。米オバマ大統領は昨年12月19日、原油輸出を解禁する法案に署名。原油高は米国の輸出収入を押し上げ、米景気の拡大を通じドル買いの動きをサポートすると思われる。足元ではドル円が下落基調で推移しているが、市場のリスク回避姿勢の後退とともに上昇基調に転ずると予想される。

 これまで原油安の恩恵を受けてきた一部新興国通貨は対ドルで軟調な推移となるだろう。具体的にはKRW、TWD、INR、TRYが対象となる。たとえばKRWは本日、対ドルで1.0%の下げを記録している。