2016年5月14日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年5月13日)



 5月13日のロンドン市場は円がじり安の動きを示した。ドル円は108円台半ば近辺から109円ちょうど手前に緩やかに上昇。取引序盤はドイツ株をはじめ欧州株が下げて始まり、ドル円を下押し視したが、その後、ドイツ株は下げ幅を縮める動き。取引前半に小幅下げた米債利回りも後半には持ち直し、ドル円は円売り優勢の展開となった。

 ユーロドルは1.13ドル台半ば近辺で小動き。第1四半期のユーロ圏GDP(改定値)は前期比0.5%増と速報値の同0.6%増から下方修正。ただドイツGDPは同0.7%増と2年ぶりの高成長だったこともあって、市場の反応は限定的だった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年5月13日)

 新興国通貨は対ドルで続落。中南米通貨と資源国通貨の下げが目立った。

 KRWは対ドルで0.8%の下落。
韓国中銀は市場予想通り政策金利を1.50%で据え置き。同中銀は声明で輸出は引き続き減少基調だが、国内経済活動や景況感は緩やかに回復していると指摘。主要国の金融政策と景気状況、韓国企業のリストラの進捗、家計の債務残高トレンド、資本フローの動きを注視するとした。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.2%の下落。
第1四半期のインドネシア経常収支は47億ドルの赤字と赤字額市場予想を下回ったが、前年同期からは13.0%増となった。

 MYRは対ドルで変わらず。
第1四半期のマレーシアGDPは前年比4.2%増と市場予想を上回ったが、現行統計が始まった2011年以降で最も低い伸びに鈍化。政府支出は前年比3.8%増、民間支出は同5.3%増といずれも前期から小幅加速したが、投資は同0.1%増と2期連続で減速。輸出は同0.5%減と3期ぶりの前年割れとなった。

 SGDは対ドルで小幅上昇。
3月のシンガポール小売売上高は前年比5.1%増と市場予想を上回る伸び。ただコア売上高は同2.2%減と2カ月連続の前年割れだった。

 BRLは対ドルで1.1%の下落。
3月のブラジル経済活動指数は前年比-6.31%と市場予想を上回る低下を記録した。

 COPは対ドルで1.5%の下落。
コロンビア中銀は会合議事録(4月30日結果発表分)を公表。50bpの利上げを主張したメンバー数名は、供給ショックが当初の見込みよりも強いと指摘。インフレ期待は強まっており、中銀の信任が脅かされているとの見方も示された。

 PENは対ドルで0.3%の下落。
ペルー中銀は市場予想通り政策金利を4.25%で据え置き。同中銀は声明でインフレ期待が緩やかに戻っているとし、経済活動は潜在成長率並みの水準に回復したと指摘した。

 HUFは対ドルで0.6%の下落。
第1四半期のハンガリーGDPは前年比0.9%増と市場予想を大幅に下回り、マイナス成長となった2013年第2四半期以降、最も低い伸び。前期比は0.8%減と2012年第4四半期以来のマイナスを記録した。

 PLNは対ドルで0.6%の下落。
第1四半期のポーランドGDPは前年比3.0%増と市場予想を下振れ。ただ前期は同4.3%増と上方修正された。前期比では0.1%減と2012年第4四半期以来のマイナスを記録した。4月の同国コアCPIは前年比-0.4%と市場予想を上回る低下となった。

 CZKは対ドルで0.6%の下落。
3月のチェコ経常収支は323.6億コルナの黒字と黒字額が市場予想を大きく上回り、過去最高を記録した2月に次ぐ高水準となった。

 ZARは対ドルで2.5%の下落。
S&P高官は南アフリカ債格付けについて協議が続いていると発言。低成長が続いていることについて失望しているとも述べ、同国債の格下げ懸念を強めた。

よい週末をお過ごしください。

2016年5月13日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年5月12日)



 5月12日のロンドン市場はドルが上昇基調で推移した。ドル円は108円台後半から109円台前半に上昇。下げて始まったドイツ株は下げ幅を縮め、プラス圏に浮上。原油先物価格は底堅く推移し、米債利回りは上昇基調で推移。ドル買いの動きを後押しした。

 ユーロドルは取引中盤まで1.14ドルちょうどを小幅上回る水準でもみ合い。3月のユーロ圏鉱工業生産は前月比-0.8%と市場予想に反し2カ月連続のマイナス。後半に入ると、ユーロドルは1.14ドルを割り込み、ドル買い優勢となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年5月12日)

 新興国通貨は対ドルで売り優勢だった。

 KRWは対ドルで0.5%の上昇。3月の韓国M2は前月比0.8%増と前期から加速した。

 MYRは対ドルで0.2%の上昇。3月のマレーシア鉱工業生産は前年比+2.8%と市場予想を小幅下振れ。同月同国の製造業売上高は同0.6%減と4カ月連続の前年割れとなった。

 PHPは対ドルで0.2%の下落。フィリピン中銀は市場予想通り政策金利を4.00%で据え置き。同中銀は声明でインフレは下方修正リスクに傾いているとし、今年のインフレ見通しを2.1%、来年を3.1%とした。ただ現時点では追加利下げの必要性ないとの認識を示した。

 INRは対ドルで小幅下落。4月のインドCPIは前年比+5.39%と市場予想を上回り、3カ月ぶりの高水準に加速。3月のインド鉱工業生産は前年比+0.1%と市場予想を下回った。

 BRLは対ドルで0.6%の下落。ブラジル上院はルセフ大統領が予算法に違反したとして、同氏に対する弾劾法廷設置を賛成55票、反対22票の賛成多数で承認。これにより裁判開始とルセフ氏は職務停止となったが、同氏は上院の議決前に主要閣僚を解任。大統領職を代行するテメル副大統領は財務相に前中銀総裁のメイレレス氏を指名した。3月のブラジルIBGEサービス部門売上高は前年比5.9%減とほぼ市場予想通りだった。

 MXNは対ドルで小幅上昇。3月のメキシコ鉱工業生産は前年比-2.0%と市場予想を上回る低下となった。

 ZARは対ドルで変わらず。3月の南アフリカ鉱物生産量は前年比3.4%減と再び前年割れ。同月同国の製造業生産は前年比-2.0%と市場予想を下回った。

 RUBは対ドルで0.3%の上昇。5月10日のロシアCPIは前週比+0.1%と前週から鈍化。5月6日時点のロシア金・外貨準備高は3919億ドルと前週から増加。3月のロシア貿易収支は77億ドルと市場予想を下振れ。4月のロシア軽自動車売上高は前年比8.5%減と3カ月連続で減少率が縮小した。

オーストラリアの国獣にコアラが含まれないことを知り、やや動揺しています。

2016年5月12日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年5月11日)

 5月11日のロンドン市場はドルが下げ渋る動きとなった。ドル円は取引前半に108円台後半から108円台半ば近辺に下落。ドイツ株はじり安の動き。米債利回りも原油先物価格の下落で低下基調となり、ドル円を下押しした。しかし取引中盤にドイツ株、米債利回りがともに下げ止まると、ドル円は108円台後半に反発。後半には米債利回りが上昇に転じたことからドル円も108円台後半で下値を堅くした。

 ユーロドルは取引中盤まで1.14ドルちょうど手前で小動き。この日はユーロ圏主要国で主だった経済指標の発表もなく、様子見姿勢が強まった。取引後半に入り、ドイツ債利回りが上昇基調を強めると、ユーロドルは1.14ドルちょうど近辺に小幅上昇した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年5月11日)

 新興国通貨は一部を除き対ドルで上昇。原油先物価格の上昇を受けてRUB、COPなど資源国通貨の上昇が目立った。

 THBは対ドルで小幅下落。タイ中銀は市場予想通り政策金利を1.50%で据え置き。同中銀は声明で最近のTHB高をより強く懸念していると指摘。インフレ圧力は抑圧されたままであり、政策金利は当面、現水準で据え置かれるとの見方を示した。

 KRWは対ドルで0.4%の上昇。4月の韓国失業率は3.7%と市場予想に反し前月から低下した。
 PHPは対ドルで0.4%の上昇。3月のフィリピン輸出は前年比15.1%減と減少幅が市場予想を上回り、6カ月ぶりの大きさとなった。

 BRLは対ドルで0.9%の上昇。5月7日のブラジルFIPE・CPIは前月比+0.38%と市場予想を下回り、2014年10月半ば以来の低水準に鈍化。3月のブラジル小売売上高は前年比5.7%減と市場予想を上回る減少となった。

 HUFは対ドルで小幅上昇。ハンガリー中銀は会合議事録(4月26日結果発表分)を公表。15bpの利下げに対する投票は賛成8反対1。反対者は10bpの利下げを主張していた。

 RUBは対ドルで1.9%の上昇。4月のロシア外貨準備高は3915億ドルと2014年11月以来の高水準に増加した。

米議会はバイソン(バッファロー)を国獣に指定する法案を可決。オバマ大統領が署名しました。日本の国獣はキジとニシキゴイとのこと。私はサルだと思っていました。

2016年5月11日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年5月10日)

 5月10日のロンドン市場は円売り優勢の展開が続いた。ドル円は取引中盤まで108円台後半から109円台前半へと上昇基調で推移。ドイツ株は小幅高で推移。麻生財務相が連日、円売り介入を示唆する発言をしたこともドル円をサポートした。ただ取引後半に入り、ドイツ株が上げ幅を縮め、米債利回りも低下すると、ドル円は一時109円ちょうど近辺に反落。終盤には109円台前半に上昇したが、上値は抑えられた。

 ユーロドルは取引前半こそ1.14ドルちょうど手前水準でもみ合っていたが、中盤からは1.13ドル台後半で上値の重い動き。3月のドイツ鉱工業生産は前年比+0.3%と市場予想を下振れ。同月同国の経常収支は304億ユーロの黒字と1971年以降、過去最大を記録したが、輸入は前月比2.3%減と7カ月ぶりの大幅な減少。ドイツ景気の減速感を示す内容となり、ユーロの重石となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年5月10日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。原油先物価格の上昇を背景にBRL、MXNなどが対ドルで上昇する一方、アジア通貨は軟調な動きとなった。

 IDRはBloombergによると対ドルで小幅下落。4月のインドネシア外貨準備高は1077.1億ドルと、前月から小幅増加し、10カ月ぶりの高水準に回復した。

 BRLは対ドルで1.5%の上昇。5月のブラジルIGP-M(一次速報)は前月比+0.59%と市場予想や前月を上回った。

 MXNは対ドルで1.3%の上昇。4月のメキシコANTAD既存店売上高は前年比10.1%増と市場予想を大きく上回り、2011年11月以来の二桁増。同月同国の名目賃金は同4.9%増と3カ月連続で加速し、2012年12月以来の高い伸びに加速した。

 PENは対ドルで変わらず。3月のペルー貿易収支は6900万ドルの赤字と赤字額が市場予想を大幅に下回った。

 HUFは対ドルで0.3%の上昇。4月のハンガリーCPIは前年比+0.2%と市場予想に反し前年越え。前月比では+0.8%と2013年1月以来の高い伸びを記録した。

 CZKは対ドルで小幅下落。4月のチェコCPIは前年比+0.6%と市場予想を上回り、3カ月ぶりの高い伸びとなった。

 TRYは対ドルで0.3%の下落。3月のトルコ経常収支は36.8億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回った。

 ILSは対ドルで0.3%の上昇。4月のイスラエル貿易収支は12.4億ドルの赤字と赤字額が2014年8月以来の大きさに拡大した。

東京地方での雨は9時前には止むようです。ようやく晴れ間を目にすることができそうです。

2016年5月10日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年5月9日)

 5月9日のロンドン市場は円売りが続く展開。ドル円は107円台半ばから108円台前半へと上昇基調で推移した。ドイツ株は取引前半に上昇し、その後は高値圏でもみ合い。円売りの動きをサポートした。

 シカゴ連銀のエバンス総裁はロンドンで第2四半期以降の米成長率は2.5%近辺で推移するだろうと発言。ただ一方で、FRBは様子見姿勢が適切で、コアインフレが2%に戻ることを確信する一層の証拠を待ちたいとも述べ、早期の利上げに慎重な姿勢を示した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年5月9日)

 新興国通貨は対ドルで下落。中南米通貨やZARの下げが目立った。

 INRは対ドルでほぼ変わらず。4月のインド自動車販売は前年比1.9%増と4カ月ぶりに前年割れを回避した。

 TWDは対ドルで変わらず。4月の台湾貿易収支は48.0億ドルの黒字と黒字額が市場予想を上振れ。輸入は前年比9.6%減とほぼ市場予想通りだった一方で、輸出は同6.5%減と市場予想ほど減少しなかった。

 BRLは対ドルで0.6%の下落。ブラジル中銀の週次サーベイでは今年末のUSD/BRL見通しが3.70に小幅下方修正。政策金利見通しも13.00%と2週ぶりに下方修正された。5月8日までのブラジル貿易収支は12.3億ドルの黒字と前月並みのペースで黒字を確保した。

 CLPは対ドルで1.6%の下落。4月のチリ貿易収支は5.6億ドルの黒字と黒字額が市場予想を下振れ。輸入が前年比5.1%減と市場予想ほど減少しなかったことで黒字額が抑えられた。

 MXNは対ドルで1.5%の下落。4月のメキシコCPIは前年比+2.54%と市場予想を下回る伸び。一方、コアCPIは同+2.83%と5カ月連続で加速し、2014年12月以来の高い伸びに達した。

 CZKは対ドルで小幅下落。3月のチェコ鉱工業生産は前年比+0.6%と市場予想を下回り、3カ月ぶりの低い伸び。同月同国の貿易収支は217億コルナの黒字とほぼ市場予想通りの結果。4月のチェコ失業率は5.7%と市場予想通りで、前月から低下した。

 TRYは対ドルで0.4%の下落。3月トルコ鉱工業生産は前年比+2.9%と市場予想を下回り、6カ月ぶりの低い伸びだった。

 ZARは対ドルで1.7%の下落。第1四半期の南アフリカ失業率は26.7%と市場予想を大きく上回り、2008年の現行統計開始以来最高を更新。ムーディーズは南アフリカ債格付けを「Baa2」、格付け見通しを「ネガティブ」で確認。同社は同国成長率が今年が0.5%、来年が1.5%になるとの見通しを示した。

某米IT企業が、歩けば歩くほどお金のように利用できるデジタルコインが貯まり、貯まったコインは健康グッズと交換ができる歩数計アプリを英国で発表したそうです。1000歩で1コインがもらえるようですが、交換レートが変動すれば、トレードができるようになるかもしれませんね。

2016年5月9日月曜日

なくなったわけではない中国をきっかけとしたリスク回避姿勢の強まり

 4月の中国・外貨準備高は、3兆2219億ドルと、2月の3兆2023億ドルを底に2カ月連続で増加した。ちなみに市場予想では、3兆2000億ドルと3月から減少し、2月並みの水準に戻るとみられていた。中国の外貨準備高が増加を続けたことで、中国の資本流出の動きが一服したとの見方も一部にあるようだ。ただ、外貨準備高の増加は、ドル安による部分も大きい。

 2月末から4月末までの対ドルでのパフォーマンスをみると、ユーロは5.3%、円は5.8%、それぞれ上昇している。中国の外貨準備高の通貨別構成比は公表されていないが、(IMFの政府外貨準備の通貨構成(COFER)などを参考に)、中国の外貨準備高が、65%ドル建て、30%ユーロ建て、5%円建て、でそれぞれ構成されていると仮定すると、中国の外貨準備高は、為替変動だけで2月末から4月末にかけて600億ドルほど増加する。4月の外貨準備高は、2月から200億ドル弱しか増えていないことから、中国当局は4月も元買い介入を続けていたと推察される。

 中国の資本流出も続いているようだ。4月の中国・貿易統計によると、香港から中国への輸入は前年比203.5%増と、1999年の現行統計開始以来最大の伸びを記録。輸入全体が同10.5%減と市場予想を上回る減少となっていることも考えると、香港からの輸入急増は極めて不自然である。香港から中国への輸入は、中国当局による資本規制を回避し、香港への資本を流出させる手段として使われているとの指摘も多い。香港からの輸入増は、中国の資本流出継続を示唆していると思われる。

 今週発表される予定の4月の中国・海外直接投資も、中国の資本フローを考える上で注目される。1-3月期の同指標は、元建てで前年比4.5%増、ドル建てで同1.5%増と、いずれも低い伸び。4月も伸び悩む結果となれば、中国への直接投資フローに対し強い期待を持つことが難しくなる。

 週明けの中国株市場は売りが先行。上海総合指数は2900の節目を約2カ月ぶりに割り込んでいる。4月の中国輸出は前年比1.8%減と市場予想に反し前年割れ。中国景気の減速が続き、元の先安観をサポートするだろう。第2四半期に入り中国に対する警戒感が、やや和らいだようにもみえるが、中国をきっかけにリスク回避姿勢が再び強まる恐れがなくなったわけではない。