2016年6月10日金曜日

英国の国民投票が終わるまで続きそうな市場のリスク回避姿勢


 ドル円は昨日(6月9日)、ロンドン市場に入り6月6日の安値(106.3近辺)を割り込み、5月4日以来の安値を記録。その後のNY市場中盤から円を売り戻す動きが続き、ドル円は107円台を回復したが、下値不安は強いように思われる。

 ドル円を下押ししたのが米債利回りの低下だ。米10年債利回りは昨日のNY市場で一時1.66%を割り込み、2月24日以来の低水準。5月の米雇用統計発表直前の水準(1.79%ちょうど近辺)から13bpの低下したことになる。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年6月9日)


 6月9日のロンドン市場は対円を除きドルが上昇基調で推移した。ユーロドルは1.14ドルちょうどから取引後半には1.13ドル台前半へと下落基調で推移。終盤には1.13ドル台半ば手前に小幅反発したが、上値は抑えられた。ドイツ株は下げて始まり、取引前半は下げ幅を広げる展開。米債利回りも取引前半に低下したが、後半は持ち直し。一方でドイツ債利回りは低下となり、ユーロドルはユーロ売り・ドル買い優勢となった。

 ポンドは取引前半に売りが先行。ポンドドルは1.45ドル台前半から1.44ドル台半ば近辺に下落した。EU離脱を問う英国民投票に対する警戒感を背景に英債利回りは過去最低を更新。ポンドを下押しした。4月の英貿易収支は32.9億ポンドの赤字と市場予想ほど赤字が膨らまず、前月分の赤字も縮小方向に修正されたが、ポンドの反応は限定的。ポンドドルは取引中盤以降、1.44ドル台半ばを小幅上回る水準で方向感に欠ける動きを続けた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年6月9日)

 新興国通貨は対ドルで下落した。

 KRWは対ドルで小幅上昇。韓国中銀は市場予想に反し政策金利を25bp引き下げ1.25%にすると発表。同中銀の李総裁は政策金利は下限に近付いているようだと発言したものの、利下げ打ち止めを意味しないとも述べた。

 PHPは対ドルで小幅下落。4月のフィリピン失業率は6.1%と3期ぶりに6%台に上昇した。

 THBは対ドルで変わらず。5月のタイ消費者信頼感は72.6と前月とほぼ同じだった。

 INRは対ドルで小幅下落。5月のインド国内自動車販売は前年比9.9%増と前月から鈍化した。

 BRLは対ドルで0.9%の下落。ブラジル中銀は市場予想通り政策金利を14.25%で据え置き。声明文は前回会合と同じで、利下げ余地はないと指摘した。6月のブラジルIGP-M(一次速報値)は前月比+1.12%と市場予想を大きく上回り、4カ月ぶりの高い伸びに加速した。

 MXNは対ドルで0.7%の下落。5月のメキシコCPIは前年比+2.60%と市場予想と同じで、前月ともほぼ同じ。5月のメキシコANTAD既存店売上高は前年比2.9%増と市場予想を大きく下回り、2014年12月以来の低い伸びに鈍化した。

 PENは対ドルで0.3%の下落。4月のペルー貿易収支は4千万ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回り、前月分も赤字が縮小方向に修正された。

 CLPは対ドルで0.9%の下落。5月のチリ自動車販売台数は前年比13.3%増と前年越えとなった。

 CZKは対ドルで0.6%の下落。5月のチェコCPIは前年比+0.1%と市場予想を大きく下振れ、5カ月ぶりの低い伸びに鈍化した。

 ZARは対ドルで0.4%の下落。4月の南アフリカ鉱物生産量は前年比6.9%減と8カ月連続の前年割れとなったが、減少率は市場予想より小幅。同月同国の製造業生産は同2.9%増と市場予想を上回った。

 RUBは対ドルで0.8%の下落。6月3日のロシア金・外貨準備高は3889億ドルと前週とほぼ同じだった。

天気予報によると、本日の東京地方では最高気温が28度くらいになりそうで、湿度も高めとのこと。いわゆる梅雨の蒸し暑さに直面しそうです。私はタオルと着替えを持参することにします。

2016年6月9日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年6月8日)


 6月8日のロンドン市場は円、ユーロともに方向感に欠ける動きとなった。ドル円は取引前半に107円ちょうどを小幅上回る水準から107円割れに小幅下落。ドイツ株は小幅下落で始まったが、その後は動意に乏しく推移。米債利回りが低下したことでドル円も小幅下げた。しかし取引中盤に入り米債利回りが東京市場終盤の水準に反発すると、ドル円も107円ちょうどを小幅上回る水準に反発。取引終盤は107円ちょうど近辺で推移した。

 ユーロドルは1.13ドル台後半で小動き。ECBは、この日から社債購入を開始。これを受けてドイツ10年債利回りは一時過去最低を更新したが、ユーロは終始小動きのままだった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年6月8日)

 新興国通貨は対ドルで4日続伸となった。

 KRWは対ドルで0.5%の上昇。4月の韓国M2は前月比0.3%増と5カ月ぶりの低水準に鈍化した。

 IDRはBloombergによると対ドルでほぼ変わらず。5月のインドネシア消費者信頼感は112.1と3カ月連続で上昇した。

 BRLは対ドルで2.1%の上昇。USD/BRLは昨年7月末以来となる3.37台に低下した。次期中銀総裁に指名されたイラン・ゴールドファイン氏は、ブラジル上院での証言で為替介入に否定的な見方を示したことが好感された。5月のブラジルIPCAは前年比+9.32%とほぼ市場予想通りの伸び。5月のブラジル商品価格指数は前年比+9.32%と市場予想に反し、前月から加速した。

 CLPは対ドルで0.8%の上昇。5月のチリCPIは前年比+4.2%と市場予想を下回り、前月と同じ伸びだった。

 CZKは対ドルで0.3%の上昇。5月のチェコ失業率は5.4%と市場予想通りで前月から低下した。

 HUFは対ドルで0.4%の上昇。5月のハンガリーCPIは前年比-0.2%と市場予想に反し前年割れ。4月のハンガリー貿易収支は9.59億ユーロの黒字と黒字額が市場予想を上回った。ハンガリー中銀は会合議事録(5月24日結果発表分)を公表。メンバー全員が15bpの利下げを支持したことが判明した。

 TRYは対ドルで0.2%の上昇。4月のトルコ鉱工業生産は前年比+0.7%と市場予想を大きく下回り、昨年7月以来の低い伸びにとどまった。

 ZARは対ドルで1.2%の上昇。第1四半期の南アフリカGDPは前年比0.2%減(前期比年率1.2%減)と市場予想を上回る減少率。フィッチは南アフリカ債格付けを従来の「BBB-」、格付け見通しを「安定的」に据え置き。同社は経常収支赤字は2016年に緩やかに改善するとの見方を示した。

 PLNは対ドルで1.1%の上昇。ポーランド中銀は市場予想通り政策金利を1.50%で据え置き。同中銀は声明でGDP成長率は第1四半期に減速した後に安定化し、デフレは現時点では悪影響が生じていないと指摘。今月末で退任が予定されている同中銀のベルカ総裁は、今回の会合が自分自身の葬儀のように感じたとコメントした。

 RUBは対ドルで1.4%の上昇。5月のロシア軽自動車売上高は前年比14.5%減と市場予想を上回る減少。6月6日のロシアCPIは前週比横ばいと前週から鈍化した。

米国のジョン・F・ケネディ元大統領が愛人に書いたとみられるラブレターが、6月23日にオンラインで競売にかけられるそうです。入札開始価格は3万ドルとのこと。落札されたら私にも見せてください。

2016年6月8日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年6月7日)

 6月7日のロンドン市場は円売り優勢の展開となった。ドル円は取引前半に107円台半ば107円台後半に上昇。ドイツ株が続伸となり、米債利回りはじり高の動き。ドル円の上昇をサポートした。しかし後半に入り、米債利回りが低下に転ずると、ドル円は107円台後半で上値を抑えられた。

 ユーロドルは取引中盤まで底堅く推移し、1.13ドル台半ば近辺から1.13ドル台後半に上昇した。4月のドイツ鉱工業生産は前年比+1.2%と市場予想を小幅上ぶれ。ドイツ株の続伸がユーロ買いを後押ししたが、後半に入りドイツ株が伸び悩むと、ユーロドルは1.13ドル台半ば近辺に下落した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年6月7日)

 新興国通貨は対ドルで3日続伸。米債利回りの低下が新興国通貨をサポートした。

 TWDは対ドルで0.2%の上昇。5月の台湾CPIは前年比+1.24%、5月の台湾貿易収支は35.0億ドルの黒字と、いずれも市場予想を下回った。

 PHPは対ドルで0.3%の上昇。5月のフィリピンCPIは前年比+1.6%、コアCPIは同+1.6%と、いずれも市場予想を上回った。

 INRは対ドルで0.3%の上昇。インド中銀は市場予想通りレポレートなど主要3金利を全て据え置き。同中銀は声明で強力なモンスーンはインフレ圧力の低下に貢献すると指摘。金融政策の波及(トランスミッション)は経済活性化に不可欠としたが、金融政策スタンスは引き続き緩和的との見方を示した。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.8%の上昇。BloombergによるとUSD/IDRは13250を一時割り込んだ。5月のインドネシア外貨準備は1036.0億ドルと前月から減少した。

 BRLは対ドルで1.2%の上昇。5月のブラジルIGP-DIは前年比+11.26%と市場予想を上回り、3カ月ぶりの高い伸び。現地メディアは、ブラジル検事総長がカリェイロス上院議長の更迭要求に十分な証拠を集めたと報道。またテメル大統領代行は、ペトロブラス絡みの不祥事との関係が疑われているにもかかわらず、アルベス観光相を続投させる方針とも報じた。

 CLPは対ドルで0.2%の上昇。5月のチリ貿易収支は7.45億ドルの黒字と黒字額が市場予想を上振れ。4月のチリ名目賃金も前年比5.3%増と市場予想を上回ったが、前月からは鈍化した。

 CZKは対ドルで変わらず。4月のチェコ貿易収支は236億コルナの黒字と黒字額が市場予想を大きく上回り、過去最高を記録した2014年3月以来の高水準を記録。同月同国の鉱工業生産も前年比+4.2%と市場予想を上回った。

 HUFは対ドルで0.2%の上昇。4月のハンガリー鉱工業生産は前年比+5.3%と市場予想を大きく上回り、4カ月ぶりの高い伸びに加速した。

 ZARは対ドルで小幅上昇。5月の南アフリカSACCI企業景況感は79.3と1993年6月以来の低水準に悪化。第2四半期の同国BER企業信頼感は32.0と2009年第4四半期以来の低水準に低下した。

 ILSは対ドルで0.3%の下落。5月のイスラエル外貨準備は965億ドルと過去最高を更新した。

もはや毎年恒例となった米著名投資家ウォーレン・バフェット氏と昼食を共にする権利のオンラインオークションが5日に始まったそうです。6日時点の価格は20万100ドルとのこと。落札者は、NYのステーキハウスででバフェット氏と一緒に昼食を取ることができ、7人まで友人を連れて来ることができるとのこと。私とのランチはご自身の食事代を払っていただけるのであれば歓迎いたします。

2016年6月7日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年6月6日)


 6月6日のロンドン市場は取引後半にユーロが下落した。ユーロドルは取引序盤に1.13ドル台前半から1.13ドル台後半に上昇。 4月のドイツ製造業受注は前年比0.5%減と市場予想に反し前年割れ。しかしドイツ株は上昇して始まるなど欧州株は堅調な動き。米債利回りが小幅低下したことでユーロドルはユーロ買い優勢となった。ただ、その後のユーロドルは1.13ドル台半ば近辺で動意に欠け、後半には1.13ドル台前半に下落。ポンドが下落したことでユーロも連れ安となった。

 ポンドドルは取引前半に1.43ドル台後半から1.44ドル台半ば近辺に上昇。週末に発表されたYouGovによる英国のEU残留・離脱を問う国民投票の世論調査(6月3日調査終了)ではEU離脱賛成が45%とEU残留賛成(41%)を上回り、東京市場でポンドドルは1.44ドル台後半から1.43ドル台後半に急落したが、ロンドン市場に入りポンドを買い戻す動きが強まる展開。取引中盤は1.44ドル台半ば近辺でもみ合うなど、ポンドは下値を堅くするとみられた。しかし取引後半に発表されたICMによる世論調査(6月5日調査終了)でもEU離脱賛成が45%とEU残留賛成(41%)を上回る結果。ポンドドルは1.43ドル台後半に下落。終盤は1.44ドルちょうど近辺に反発した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年6月6日)

 新興国通貨は対ドルで続伸となった。

 BRLは対ドルで1.1%の上昇。ブラジル中銀の週次サーベイでは年末までのUSD/BRL見通しが3.68に小幅上方修正されたほかは前週とほぼ変わらず。6月5日までのブラジル貿易収支は8.13億ドルの黒字と黒字基調が維持された。

 CLPは対ドルで0.6%の上昇。4月のチリ経済活動指数は前年比+0.7%と市場予想を下回り、3カ月ぶりの低い伸びに鈍化した。

 MXNは対ドルで0.3%の下落。5月のメキシコ消費者信頼感は90.9と4カ月ぶりに90台に上昇。同月同国の自動車生産は前年比3.1%減と市場予想を下回った。

 CZKは対ドルで変わらず。4月のチェコ小売売上高は前年比8.5%増と市場予想を大きく上回る高い伸び。第1四半期の平均実質賃金は前年比3.9%増と4期連続で加速し、2009年第4四半期以来の高い伸びを記録した。

 ILSは対ドルで0.5%の上昇。イスラエル中銀は会合議事録(5月23日結果発表分)を公表。政策金利の据え置きは全会一致での決定だったことが判明した。

 RUBは対ドルで0.5%の上昇。5月のロシアCPIは前年比+7.3%と市場予想通りだった。

米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)は2日、宇宙の膨張スピードがこれまで考えられていたよりも5~9%速いとする説を発表したそうです。機会があったら、この説についてイエレン議長の見解をお聞きしたいと思いました。

2016年6月6日月曜日

大統領選後も上値が重そうなペルー・ソル(PEN)



 ペルーでは5日、ペドロ・クチンスキー元首相と、アルベルト・フジモリ元大統領の長女ケイコ・フジモリ氏と、による大統領選・決選投票が実施された。現時点では勝敗が確定しておらず接戦とされている。調査会社IPSOSによる出口調査では、クチンスキー氏の得票率が50.9%と、ケイコ氏(49.1%)をリードしており、別調査会社GFKによる調査でもクチンスキー氏が50.8%とケイコ氏(49.2%)をリードしている。過去の大統領選の結果を見ると出口調査の精度は比較的高く、クチンスキー氏がやや優勢との見方もあるが、両調査とも誤差は1%とされており、理論上は両者互角である。

 クチンスキー氏は、1938年生まれの77歳で、世界銀行の中南米担当のチーフエコノミスト、ペルー中銀専務理事、世界銀行調査部長などを歴任し、1980年にペルーのエネルギー・鉱業相に就任。2000年代にはトレド政権下で経済財政相、首相を務め、2011年の大統領選に中道右派の国民連合から出馬。ウマラ現大統領(得票率31.7%)、ケイコ氏(同23.6%)に次ぐ得票率(18.5%)を獲得したものの、第一回目の投票で敗れている。

 一方のケイコ氏は、アルベルト・フジモリ元大統領の長女として知られている。2004年にコロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得し、2005年にペルーに帰国。2006年のペルー総選挙では過去最大の得票数で当選。2011年の同国大統領選に出馬し、ウマラ氏との決選投票に進んだが、48.551%の得票率で敗れた(ウマラ氏の得票率は51.449%)。

 ケイコ氏の支持層は、父フジモリ元大統領と同じ貧困者層と言われている一方、クチンスキー氏の支持層は富裕層・保守層とされている。フジモリ元大統領に対する評価はペルー内で二分しており、反フジモリグループは、娘ケイコ氏の当選阻止という目的でクチンスキー氏を支持している。

 ウマラ現大統領は、ベネズエラのチャベス大統領との友好関係が知られるなど左派的なイメージが強いが、自由市場経済モデルの堅持を公約としていることもあり、米国との自由貿易協定を維持。チャベス大統領のように反米姿勢を強めることもなく、原油などの天然資源の国有化も実施していない。むしろ同大統領の政策は、フジモリ元大統領と同じく貧困者層への富の再分配を意識したものであり、ウマラ現大統領の支持層はケイコ氏の支持層と重なる。私見でしかないが、今回の大統領選は、ウマラ現大統領に対する疑似的な信任投票のようにも思える。

 ウマラ現大統領が急進左派的な政策への警戒感から2006年の大統領選で敗北したように、ペルー国民の過半は急進左派的な政策を望んでいないように思われる。クチンスキー氏が勝利すれば当然だが、ケイコ氏が当選したとしても、ペルーの経済政策が急進左派的なものに大きく転換されることはなく、自由市場をベースに経済発展を目指すものが続けられると考えられる。

 ペルー景気は、昨年後半から持ち直し基調が続いており、今年第1四半期のGDP成長率は前年比4.4%増と、前期(同4.7%増)から減速したが2期連続で4%台を維持した。ただペルー景気に大きな影響を及ぼす銅価格(LME)は、足元で4600ドル台と2009年5月以来の安値圏に低迷しており、今後のペルー景気は伸び悩む可能性が高い。

 しかし新大統領が財政支出の拡大で景気を刺激するとは考えにくい。ペルーはウマラ政権下においても財政規律が維持されており、構造的財政赤字はGDP比1.8%(2015年、IMF推計)と、他中南米諸国(ブラジル9.3%、メキシコ4.1%、チリ2.0%、コロンビア3.3%)に比べ非常に良好である。財政規律が緩むとすれば、クチンスキー氏が当選後に支持率を落とし、貧困者層への再配分をさらに強めて支持回復を図る場合が考えられるが、その状態に達するにはしばらく時間がかかるとみられる。当面、ペルーの財政政策は、赤字抑制方針が続けられるだろう。

 一方、ペルーのインフレは鈍化基調が続いており、5月のペルーCPIは前年比+3.54%と昨年7月以来の低い伸びに鈍化した。このままインフレの鈍化が続き、3%を割り込むことになれば、ペルー中銀が景気刺激を目的に利下げに動く可能性が高まる。

 このためペルー・ソル(PEN)は、上値の重い展開が続きそうだ。先週末は米雇用統計を受けてUSD/PENは3.33台半ば近辺と1週間ぶりのPEN高水準に低下した。次の下の節目は、55日移動平均や4月19日の安値(3.237近辺)から6月1日の高値(3.391近辺)の38.2%戻し水準となる3.332近辺となるが、ここを割り込み、50%戻し水準(3.314近辺)、61.8%戻し水準(3.296近辺)も控えており、上値は抑えられやすい。新大統領の経済政策を見極めたいとの思惑もPENの値動きを抑制しそうだ。