2016年7月8日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月7日)



 7月7日のロンドン市場はポンドが上昇。ポンドドルは1.29ドル台半ばから1.30ドル台前半に上昇基調で推移した。6月の英ハリファックス住宅価格指数は前年比+8.4%と市場予想を上回る伸び。5月の英鉱工業生産は前年比+1.4%とこちらも市場予想を上回り、前月分も上方修正され、ポンドの買い戻しをサポートした。英国のオズボーン財務相は、主要投資銀行幹部と会談し、ロンドンが国際金融センターの中心としての役割を維持できるよう協力することで合意したとする共同声明を発表した。

 一方、ユーロは方向感に欠ける動き。ユーロドルは1.10ドル台後半で推移した。5月のドイツ鉱工業生産は前年比-0.4%と市場予想に反し前年割れ。ユーロの重石となったが、この日はドイツ株がプラス圏で推移。ユーロは取引後半に持ち直した。ECBは理事会議事要旨(6月2日結果発表分)を公表。英国民投票は、経済見通しに対する重大な不透明感の原因になり、離脱選択の場合は貿易や金融市場など多数の経路を通じてユーロ圏に重大な悪影響が及び得るとの見解で総じて一致。資産購入プログラムについては、現行の制限の下では購入する公債が一部の国で将来に不足すると市場は考えているもようで、これは価格の変動を大きくする一因となり得ると指摘もあった。ただ一方で、類似の債券を購入することは可能であり、十分に類似した債券であれば、正確にどの資産を購入するかよりも、全体としての購入額とそれに伴うマネー創造が重要との認識も示された。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月7日)

 新興国通貨は対ドルで売り優勢となった。

 THBは対ドルで小幅上昇。6月のタイ消費者信頼感は71.6と6カ月連続で低下し2014年5月以来の低水準に低下した。

 BRLは対ドルで0.9%の下落。6月のブラジルIGP-DIは前年比+12.32%とほぼ市場予想通りで2カ月連続で加速した。

 CLPは対ドルで0.5%の下落。6月のチリ貿易収支は33百万ドルの赤字と市場予想に反し小幅赤字。5月のチリ名目賃金は前年比5.3%増と市場予想を上回り前月と同じ伸びを維持した。

 MXNは対ドルで0.6%の下落。6月のメキシコCPIは前年比+2.54%と市場予想を下振れ。同月同国の自動車生産は前年比4.1%増を記録した。

 CZKは対ドルで0.3%の下落。5月のチェコ貿易収支は182コルナの黒字と黒字額が市場予想を上回った。

 HUFは対ドルで小幅下落。5月のハンガリー鉱工業生産は前年比+4.2%と市場予想を下回った。

 ZARは対ドルで0.3%の下落。5月の南アフリカ発電量は前年比1.0%増と2カ月連続の前年超え。IMFは今年の南アフリカ成長率見通しを従来の0.6%から0.1%に下方修正した。

 RUBは対ドルで0.7%の下落。6月のロシア外貨準備高は3928億ドルと前月から増加したが、市場予想を下回った。

私のところに都知事選出馬の要請は来ておりません。ご安心ください。

2016年7月7日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月6日)



 7月6日のロンドン市場は円高が進展。ドル円は101円台前半から取引後半には100円台前半に下落した。ドイツ株、日経平均先物はともに下落基調で推移。米債利回りも10年債利回りが過去最低を更新する形で低下しドル円を下押しした。ただ終盤にドイツ株や日経平均先物は下げ止まり。米債利回りが上昇に転ずると、ドル円は100円台後半に反発した。

 ユーロドルは1.10ドル台後半で方向感に欠ける動き。5月のドイツ製造業受注は前月比横ばいと市場予想を下振れ、前年比では-0.2%と2カ月連続の前年割れ。ドイツ債利回りを下押ししたが、ロンドン市場中盤からはドイツ債は下値の堅い動き。ユーロは下げ渋りの動きを見せた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月6日)

 新興国通貨は対ドルで小動き。米債利回りが上昇したものの、原油先物価格も上昇。新興国通貨は慎重な値動きが続いた。

 COPは対ドルで0.7%の下落。6月のコロンビアCPIは前年比+8.60%と市場予想を上回り、2000年12月以来の高い伸びに加速。コアCPIも同+6.31%と2004年1月以来の高い伸びを記録した。

 BRLは対ドルで1.0%の下落。5月のブラジルCNI設備稼働率は77.0%と前月とほぼ同じ。6月のブラジル自動車販売台数は前年比19.2%減と18カ月連続の前年割れ。ただ同月同国の自動車生産は同3.0%減と2014年3月に前年割れとなって以来、減少率が最小となった。6月のブラジル商品価格指数は前年比+9.35%と前月とほぼ同じだった。

 ZARは対ドルで小幅下落。6月の南アフリカSACCI企業景況感は95.1と前月から上昇した。

 PLNは対ドルで0.3%の上昇。ポーランド中銀は市場予想通り政策金利を1..50%で据え置き。同中銀は同時に発表した経済見通しで今年の成長率を2.6~3.8%と下方修正。インフレ見通しは-0.9~-0.3%と上限を下方修正した。また同中銀は声明で現在の政策金利水準は景気とインフレのバランスを均衡させていると指摘。同中銀のグラピンスキ総裁は英国のEU離脱によるポーランド景気への影響は限定的であるとの見方を示し、非伝統的な金融政策は必要ないとの認識を示した。

 HUFは対ドルで0.3%の上昇。ハンガリー中銀は会合議事録(6月21日結果発表分)を公表。金利据え置きの決定は全会一致での決定だったが、今後必要と判断されれば、非伝統的な手法が採用される可能性があるとの見方も示された。

 RUBは対ドルで0.1%の上昇。7月4日のロシアCPIは前週比+0.4%と前週から大きく加速した。
 
南極の昭和基地で、第57次南極観測隊越冬隊員が衛星回線を利用したファクスで参院選の不在者投票をしたそうです。隊員の皆様は南極に住民票を移したわけではなかったのですね。

2016年7月6日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月5日)



 7月5日のロンドン市場はポンドが下落。ポンドドルは取引前半に1.32ドルちょうどから1.31ドル台前半と、英国民投票後の安値を下回り、31年ぶりの安値を記録した。6月の英サービス業PMIは52.3と市場予想を下回り、過去最低と同水準に低下。BOEは金融安定報告書で英国民投票でEU離脱が支持されたことで金融安定に関するリスクが増大したと指摘。不動産投資の落ち込みを懸念材料として指摘し、景気悪化時に備えた資本バッファーを2017年6月までゼロにするとした。取引中盤にポンドドルは1.31ドル台前半で下げ渋り、後半は一時1.31ドル台後半まで反発したが、終盤は再び1.31ドル台前半に下落した。

 ユーロは方向感に欠ける動き。ユーロドルは1.11ドル台半ばを挟んで上下動を続けた。6月のユーロ圏サービス業PMI(確報)は52.8と速報値から上方修正。5月のユーロ圏小売売上高は前年比1.6%増と市場予想を小幅下回ったが前月から加速した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月5日)

 新興国通貨は対ドルで下落。米債利回りは低下したが、原油先物価格の下落が重石となった。

 TWDは対ドルで0.2%の下落。6月の台湾CPIは前年比+0.90%と市場予想を下回り、3カ月連続の鈍化。同時に発表された同月同国のWPIは同-2.67%と22カ月連続の前年割れとなった。

 PHPは対ドルで0.5%の下落。6月のフィリピンCPIは前年比+1.9%、コアCPIも同+1.9%と、ともに市場予想通りだった。

 BRLは対ドルで1.0%の下落。6月のブラジルFIPE・CPIは前月比+0.65%と市場予想を上回る伸び。6月のブラジル・サービス業PMIは41.4と5カ月ぶりの高水準に上昇した。

 CLPは対ドルで0.9%の下落。5月のチリ経済活動指数は前年比+1.8%と市場予想や前月を上回る伸びを記録した。

 COPは対ドルで1.6%の下落。6月のコロンビアPPIは前年比+6.96%と前月から鈍化した。

 HUFは対ドルで0.7%の下落。5月のハンガリー小売売上高は前年比5.7%増と市場予想を小幅下振れた。

 ZARは対ドルで1.3%の下落。南アフリカ最大の労組連合COSATUは同国ゴードハン財務相の声明で労働法制の改正が近いと指摘されたことを批判した。6月の南アフリカ・スタンダード銀行PMIは49.6と前月から小幅低下。第2四半期の南アフリカBER消費者信頼感は-11と市場予想に反し、前期から悪化した。

 RUBは対ドルで0.8%の下落。6月のロシアCPIは前年比+7.5%と市場予想を小幅上回った。

米ニューヨークのコニー・アイランドで米独立記念日のホットドッグ早食い大会が行われ、日本人女性が女性部門で3連覇を達成したそうです。10分間で38個半のホットドッグを食べたとのこと。15.6秒に1個食べるペースです。それくらい早く仕事ができるようがんばります。

2016年7月5日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月4日)


 7月4日のロンドン市場は円が小幅上昇したが、他収容通貨は方向感に欠ける動きとなった。ドル円は102円台後半から緩やかな下落基調で推移し、取引後半には102円台半ば近辺での推移。この日は米国債市場が休場で手掛かり難。ドイツ株、日経平均先物ともに小幅安での推移となり、ドル円の上値を重くしたが、取引後半に入ると様子見姿勢が強まった。

 ユーロドルは取引前半に1.11ドル台前半から1.11ドルちょうど近辺に下落。6月のユーロ圏・センティックス投資家信頼感が1.7と市場予想を下回り、昨年1月以来の低水準を記録したことがユーロの重石となった。しかし、その後発表された5月のユーロ圏PPIは前年比-3.9%と低下率が市場予想を下振れ。これを受けユーロは買い戻され、ユーロドルは取引後半に1.11ドル台前半とロンドン市場序盤の水準を回復。取引終盤には1.11ドル台半ば手前に小幅上昇した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月4日)

 新興国通貨は対ドルで方向感に欠ける展開となった。

 THBは対ドルで小幅上昇。6月のタイ企業景況感は50.4と3カ月ぶりに50を超えた。

 SGDは対ドルで変わらず。6月のシンガポール購買部景気指数は49.6と市場予想や前月を小幅下回った。

 BRLは対ドルで0.8%の下落。ブラジル中銀の週次サーベイでは年末までのUSD/BRL見通しが3.46に下方修正されたが、他は前週とほぼ同じだった。6月のブラジル自動車販売台数は前年比19.2%減と18カ月連続の前年割れだった。

 CLPは対ドルで0.6%の上昇。チリ中銀は会合議事録(6月17日結果発表分)を公表。政策金利を3.50%で据え置くのは全会一致。メンバーは金融政策の正常化の必要性で同意したが、現時点での利上げは適切ではないとの見解も示された。

 TRYは対ドルで小幅下落。6月のトルコCPIは前年比+7.64%と市場予想を上回り、4カ月ぶりの高い伸び。ただコアCPIは同+8.67%と市場予想に反し前月から鈍化した。

 ZARは対ドルで変わらず。第1四半期の南アフリカ非農業部門雇用者数は前期比0.2%減と1年ぶりの減少となった。

オーストラリアでは1924年以来、投票が義務付けられており、正当な理由なく投票しないと20豪ドルの罰金が科せられるとのこと。その代わりではないのでしょうが、オーストラリアでは投票所でソーセージサンドイッチが提供されるそうです。とりあえず7月10日はソーセージを食べてから投票に出かけたいと思います。

2016年7月4日月曜日

上値余地は少ないとみられるブラジル・レアル(BRL)

 6月のブラジル・レアル(BRL)は、対ドルで12.1%の大幅上昇となった。これは新興国通貨の中で最も高い上昇率。BRLに次いで高い上昇を示した南アフリカ・ランド(ZAR、6.2%の上昇)、コロンビア・ペソ(COP、6.0%の上昇)と比べてもBRLの上昇がいかに大きかったがわかる。

 BRLをサポートしたのは、ブラジル中銀のゴールドファイン新総裁のタカ派姿勢に対する期待感だ。ゴールドファイン総裁は、6月7日の上院での総裁指名承認公聴会でインフレ対策を最優先する方針を表明。総裁就任後に公表された四半期インフレ報告では、金融条件を緩和する余地はないと明言。来年にインフレを4.5%に戻すために必要な施策を講ずるとした。

 ブラジルの対外収支の改善もBRL買いを後押しした。5月のブラジル貿易収支は64.4億ドルの黒字と黒字額が市場予想を上回り、1991年の統計開始以来最大の黒字額を記録。同月同国の経常収支は12.0億ドルの黒字と2009年4月以来の黒字となり、黒字額は2007年8月以来の大きさとなった。

 ただし、ブラジル中銀の金利据え置き姿勢やブラジルの対外収支の改善は、そう遠くない将来に一服する可能性が高まっている。5月のブラジル鉱工業生産は前年比-7.8%と市場予想通りで27カ月連続の前年割れ。6月のブラジル・マークイット製造業PMIは43.2と、過去最低を記録した前月から上昇したが、17カ月連続の50割れである。インフレは高止まりしているが、ブラジル景気の悪化は続いており、利下げの必要性を指摘する声は根強い。ブラジル中銀による週次サーベイでは、今年末の政策金利見通しは13.00%と現水準から125bpも下となっている。

 6月のブラジル貿易収支は、39.7億ドルの黒字と黒字額が市場予想を下回り、前年同月比12.3%減となった。BRL上昇による輸出物価の低下を背景に輸出が前年比14.7%減と5カ月ぶりの大幅減となった一方で、輸入は同15.4%減と減少率が昨年3月以来の小幅に縮小した。

 BRL(ひいては新興国通貨全体)の上昇を促した米債利回りの低下も一服する可能性がある。6月の米ISM製造業景況指数は53.2と昨年2月以来の高水準に上昇。景気の先行指標とされる新規受注は57.0と3カ月ぶりの高さに回復しており、米景気の先行き懸念を後退させた。過去最高水準まで低下した米債利回りが、さらに低下すると期待することは難しいと言え、米債利回りの低下を背景としたBRL買いの動きも期待しにくい。

 USD/BRLは2014年4月の安値(2.183近辺)から上昇(BRL安)基調で推移し、昨年9月には4.248近辺と過去最高値を更新した。先週末の終値(3.236近辺)は、2014年4月の安値から昨年9月の高値の半値戻しの水準。よくここまで戻したとも言えるが、BRLの上値余地は少ないように思える。

 米債利回りが下げ止まり、たとえ上昇せずに低位での推移が続いたとしても、USD/BRLは3.20~3.30のレンジに留まるとみられる。米債利回りが米景気の回復期待を背景に上昇に転ずれば、3.50近辺まで戻しても不思議ではない。




英国のEU離脱懸念の円買いは後退。ドル円は105-110への上方シフトを期待

 6月23日に実施された欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国民投票では、市場の期待に反し、離脱派の勝利となった。為替市場では開票結果の大勢が判明した日本時間午前11時過ぎから英ポンドが大きく売られる一方で円は買いが殺到。ドル円は一時99円ちょうど近辺と2013年11月以来、2年7カ月ぶりの円高水準を記録した。

 しかしドル円は、99円ちょうどをつけた数分後に101円台に急反発。昼過ぎに100円ちょうどまで円買いの動きが強まったが、ロンドン市場に入ると円買いの動きは一服。週明けの27日以降は101円台半ば近辺を下回ることなく下値の堅い動きを続けている。市場関係者の一部からは、ドル円が95円や90円を付けるといった見方も示されていたが、今のところ現実のものとなっていない。

 英国民がEU離脱を選択することはないだろう、との思いが裏切られたこともあり、先行き不透明感の強まりを理由にドル円が大きく下落すると市場関係者が言いたくなる気持ちは理解できなくもない。英国がEUから離脱すれば、英国景気は大きく悪化し、EU他加盟国でも離脱の動きが広がり、金融市場は混乱する。この結果、円の買い戻し続く、といった連想は、一見正しいように思える。

 しかし実際の社会・経済は、市場関係者が考えるほど早く動くわけではなく、市場関係者の連想通りになるわけでもない。EU離脱を選択したはずの英国民からは国民投票のやり直しを求める声が強まり、EU離脱を主導したジョンソン・前ロンドン市長がキャメロン首相の後任レースから撤退したように、英国はEU離脱に向けて動くどころか、EUへの離脱申請すら始められないでいる。

 英国民投票のEU離脱派勝利をリーマン・ショックになぞらえる見方も一時、広がったようだが、英国民が投票を通じてEU離脱の意思を表明したことと、米住宅価格の下落、金融システム不安を背景に世界の実体経済が大幅に悪化したリーマン・ショックを同一視するのは無理がある。英国民投票を境に世界経済のファンダメンタルズが大きく変化したとは考えにくい。

 金融市場の先行き不透明感が強まったことで、世界的に金利が低下し、日本国債の利回りは残存期間15年までマイナスとなり、30年債ですら0.1%近辺まで低下。本邦生保や年金基金の日本国債による運用は困難を極めており、外債投資を積極化せざるを得ない。一部市場関係者の思惑とは裏腹に、ドル円が101円台半ば近辺で下値の堅い動きを続けているように、円高が進む場面では、本邦生保・年金による円売り・外貨買いの動きが強まると予想される。

 米景気は底堅く推移しており、米労働市場も拡大を続けていることも忘れてはならない。アトランタ連銀の経済予測モデル「GDPナウ」によれば、第2四半期の米国成長率は年率2.6%の見込み(7月1日時点)。6月のISM製造業景況指数は53.2と昨年2月以来の高水準に上昇し、米新規失業保険申請件数(4週平均)は26万台後半と4月最終週以来の低水準に減少した。

 米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長は、英国のEU離脱問題が米経済に与える影響を当面見極める必要があると述べる一方で、一部市場関係者が指摘する米国の利下げ観測に対しては推測する価値があると思えないと明言。むしろ金融政策は、逆方向に進むと思うと述べ、引き続き緩やかな利上げを模索する考えを示した。

 7月26、27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、世界経済の先行き不透明感を背景に利上げが見送られ、ドル円は101~105円で方向感に欠ける動きを余儀なくされるだろう。しかし英国のEU離脱手続きが遅れる一方で、米景気・労働市場の底堅さが確認される9月20、21日のFOMCの頃には、市場の落ち着きが増し、ドル円のレンジは105~110円に上方シフトすると予想される。

2016年7月3日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月1日)


 7月1日のロンドン市場はユーロが取引後半に買い優勢となった。ユーロドルは取引中盤まで1.10ドルちょうど近辺でもみ合い。6月のドイツ・マークイット製造業PMI(確報値)は54.5、同月のユーロ圏・マークイット製造業PMI(確報値)は52.8と、いずれも速報値から小幅上方修正。6月のユーロ圏失業率は10.1%と市場予想通り前月から小幅低下したが、いずれもユーロの反応は限定的だった。取引後半に入り、ドイツ株が上昇基調に転ずると、ユーロドルも連れ高となり、終盤は1.11ドル台前半で底堅く推移した。

 ドル円は取引序盤に102円台後半から102円台半ば近辺に下落。米債利回りの低下や日経平均先物の下落がドル円を下押しした。ただ、その後のドル円は102円台半ばを小幅上回る水準で方向感に欠ける動きを続けた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月1日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチだった。

 KRWは対ドルで0.6%の上昇。6月の韓国CPIは前年比+0.8%と市場予想通り。コアCPIは同+1.7%と市場予想に反し前月から小幅加速した。5月の韓国・経常収支は103.6億ドルの黒字と2カ月ぶりに100億ドル超の黒字。6月の同国貿易収支は116.4億ドルの黒字と市場予想を上回り、過去最高を更新した。

 THBは対ドルで0.2%の上昇。6月のタイCPIは前年比+0.38%と市場予想を下回ったが、コアCPIは同+0.80%と市場予想通りで、前月からもほぼ変わらなかった。

 MYRは対ドルで0.8%の上昇。5月のマレーシア貿易収支は32.6億リンギットの黒字と黒字額が市場予想を大きく下回り、昨年7月以来の低水準。輸出が前年比0.9%減と市場予想に反し前年割れとなる一方で、輸入は同3.1%増と市場予想に反し前年超えとなったことで貿易黒字が大きく縮小した。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.6%の上昇。6月のインドネシアCPIは前年比+3.45%、コアCPIは同+3.49%と、いずれも市場予想や前月を小幅上振れた。

 BRLは対ドルで0.7%の下落。5月のブラジル鉱工業生産は前年比-7.8%と市場予想通りで27カ月連続の前年割れ。6月のブラジル・マークイット製造業PMIは43.2と前月から上昇。同月同国の貿易収支は39.7億ドルの黒字と黒字額が市場予想を下回った。

 MXNは対ドルで0.4%の下落。6月のメキシコIMEF指数は製造業が47.5、非製造業が47.8と、いずれも市場予想を大きく下回り、製造業は2年ぶりの低水準。5月のメキシコ労働者送金は前年比13.1%増と市場予想を上回った。

 COPは対ドルで0.4%の下落。4月のコロンビア経済活動指数は前年比+0.6%と市場予想を大きく下振れ。5月のコロンビア輸出は前年比20.0%減と前年割れが続いたが、市場予想より減少率は小幅だった。

 PENは対ドルで変わらず。6月のペルーCPIは前年比+3.34%と市場予想通り前月から鈍化した。

 RUBは対ドルで0.3%の上昇。6月のロシア・マークイット製造業PMIは51.5と市場予想を上回り、2014年11月以来の高水準に上昇した。

 TRYは対ドルで0.8%の下落。6月のトルコ・マークイット製造業PMIは47.4と市場予想を下回り、2013年7月の統計開始以来の最低を更新した。

 HUFは対ドルで小幅下落。6月のハンガリー製造業PMIは50.9とj6カ月ぶりの低水準に低下した。

 PLNは対ドルで0.5%の下落。6月のポーランド・マークイット製造業PMIは51.8と市場予想に反し前月から低下した。

 CZKは対ドルで0.2%の上昇。6月のマークイット製造業PMIは51.8と市場予想に反し前月から低下した。

 ZARは対ドルで1.1%の上昇。6月の南アフリカ・バークレイズ製造業PMIは53.7と市場予想に反し前月から上昇。6月の同国Naamsa自動車販売台数は前年比10.6%減とほぼ市場予想通りだった。

天気予報によると東京地方の本日の最高気温は34度程度となる見込み。暑さが厳しくなりますが、よい日曜日をお過ごしください。