2016年7月30日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月29日)



 7月29日のロンドン市場はドル円の上値が重い展開となった。ドル円は取引前半に103円台前半から104円ちょうど近辺に上昇。日銀・黒田総裁の会見中に円買いの動きが強まる場面もあったが、ロンドン市場に入り、ドイツ株はプラスで始まり、円買いの動きはやや後退。ただその後、ドイツ株や日経平均先物が伸び悩むと、ドル円も上値が抑えられ、取引中盤以降はじり安の動き。終盤のドル円は103台前半とロンドン市場序盤の水準で推移した。

 ユーロドルは取引前半に1.11ドルちょうど近辺で推移。東京市場取引後半に発表された6月のドイツ小売売上高は前年比2.7%増と市場予想を上回り、前月並みの伸びを維持。しかしユーロ買いの動きは強まらなかった。取引中盤に発表された6月のユーロ圏失業率は10.1%と市場予想通り前月と同じ。7月の同圏CPI(速報値)は前年比+0.2%、コアCPIは同+0.9%といずれも市場予想を上振れ。第2四半期のユーロ圏GDPは前年比1.6%増と市場予想を小幅上回ったが、前期の伸びを下回った。指標発表後、ユーロドルは1.11ドルちょうどを上抜け。ただ、その後、ユーロ買いの動きは強まらず、ユーロドルは1.11ドルちょうどを小幅上回る水準でもみ合った。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月29日)

 新興国通貨は対ドルで上昇。米債利回りの低下と原油先物価格の上昇が新興国通貨をサポートした。

 KRWは対ドルで0.4%の上昇。USD/KRWは1120ちょうど近辺と年初来安値(KRW最高値)を更新した。8月の韓国景況判断は製造業で70、非製造業で71といずれも前月から悪化。6月の韓国鉱工業生産は前年比+0.8%と市場予想を小幅上振れ。前月分は同+4.7%に大きく上方修正された。

 TWDは対ドルで小幅上昇。第2四半期の台湾GDPは前年比0.69%増とほぼ市場予想通りの伸びだった。

 SGDは対ドルで1.0%の上昇。6月のシンガポールM2は前年比4.3%増と4カ月連続で加速し、昨年5月以来の高い伸びを記録した。

 PHPは対ドルで小幅下落。6月のフィリピン銀行貸出は前年比16.6%増と前月と変わらず。昨年1月以来の高い伸びを維持した。

 THBは対ドルで小幅上昇。6月のタイ経常収支は29.8億ドルの黒字と黒字額が市場予想を上回った。

 IDRはBloombergによると対ドルで変わらず。6月のインドネシアM2は前年比8.7%増と昨年12月以来の高い伸びに加速した。

 BRLは対ドルで1.6%の上昇。6月のブラジル失業率は11.3%と市場予想通り前月から小幅悪化。同月同国のPPI製造業は前年比+5.81%と2カ月連続で加速した。6月のブラジル基礎的財政収支は101億レアルの赤字と赤字額が市場予想ほど膨らまなかった。

 CLPは対ドルで1.2%の上昇。チリ中銀は会合議事録(7月15日結果発表分)を公表。会合では金利据え置きについてのみ議論。メンバーの一人は引き締めバイアスを終わりにする時期に近付いていると発言した。6月のチリ鉱工業生産は前年比-3.8%と市場予想を上回る落ち込み。同月同国の小売売上高は同1.1%増と市場予想を下振れ。失業率は6.9%と市場予想通り前月から小幅悪化した。

 MXNは対ドルで0.7%の上昇。第2四半期のメキシコGDPは前年比2.4%増と市場予想通りで前期から減速した。

 COPは対ドルで0.8%の上昇。6月のコロンビア失業率は8.9%と前月から小幅悪化。コロンビア中銀は市場予想通り政策金利を25bp引き上げ7.75%にすると発表。同中銀のウリベ総裁は今回の決定は全会一致ではなかったことを披露。同国カルデナス財務相はさらなる利上げは同国労働市場に悪影響を及ぼす可能性があると発言した。

 ZARは対ドルで1.8%の上昇。USD/ZARは13.8台と昨年11月以来のZAR高水準に達した。6月の南アフリカM3は前年比5.88%増と市場予想を大きく下回り、2014年2月以来の低い伸びに鈍化。同月同国財政収支は238.7億ランドの黒字とほぼ市場予想通り。同月同国の貿易収支は125億ランドの黒字と黒字額が市場予想を上回った。

 HUFは対ドルで1.2%の上昇。6月のハンガリーPPIは前年比-2.6%と昨年2月以来の落ち込みを記録した。

 TRYは対ドルで0.8%の上昇。6月のトルコ貿易収支は65.6億ドルの赤字と赤字額が市場予想を上振れた。

 CZKは対ドルで1.0%の上昇。6月のチェコM2は前年比9.5%と前月並みの高水準を維持した。

 RUBは対ドルで1.0%の上昇。ロシア中銀は市場予想通り政策金利を10.50%で据え置き。同中銀は声明でインフレリスクを見据えながらも今後も利下げの可能性を検討すると指摘した。

 PLNは対ドルで1.1%の上昇。7月のポーランドCPI(確報値)は前年比+0.9%と市場予想に反し速報値から小幅下方修正された。

2016年7月29日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月28日)



 7月28日のロンドン市場はドルが取引中盤から対ユーロやポンドで買い戻される展開。一方、対円では動意に乏しく推移した。ユーロドルは取引序盤に1.10ドル台後半から1.11ドル台前半に上昇。7月のドイツ・ザクセン州CPIは前年比+0.5%と前月から小幅加速。同月同国の失業者数は7千人減と市場予想を上回る減少を記録。ユーロ買いの動きを後押しした。取引中盤に近付き発表された7月のユーロ圏景況感は104.6と市場予想に反し前月から改善したが、ユーロドルは1.11ドル台前半で伸び悩み。取引中盤からは一転して下落基調で推移し、終盤は1.10ドル台後半と取引序盤の水準まで下落した。

 ポンドドルは取引序盤に1.31ドル台後半から1.32ドルちょうど近辺に小幅上昇。7月の英住宅価格指数は前年比+5.2%と市場予想に反し前月から小幅ながら加速。ポンドをサポートしたが、取引中盤からはポンドは一転して軟調な動き。ポンドドルは後半に一時1.31ドル台前半まで下落。終盤は1.31ドル台半ば近辺に持ち直したが上値は抑えられた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月28日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。原油先物価格の下落を受けて中南米通貨やRUBは対ドルで下落。一方、アジア通貨や東欧通貨は底堅く推移した。

 KRWは対ドルで0.9%の上昇。USD/KRWは1120台と年初来安値(KRW最高値)を更新した。6月の韓国百貨店売上高は前年比11.8%増と2011年4月以来の高い伸び。同月同国のディスカウントストア売上高は同0.9%増と前年比プラスに回復した。ただ両指標とも前年同月は10%を超える減少だったことから反動増の域を出ていない。

 SGDは対ドルでほぼ変わらず。第2四半期のシンガポール失業率は2.1%と市場予想を上回り、2014年第1四半期以来の高水準に悪化した。

 THBは対ドルで0.3%の上昇。6月のタイ製造業生産は前年比0.8%増と市場予想を下振れ。同月同国の設備稼働率指数は66.3と前月から低下した。

 BRLは対ドルで1.0%の下落。7月のブラジルIGP-Mは前年比+11.63%と市場予想を小幅下振れ。6月のブラジル中央政府財政収支は88億レアルの赤字と赤字額が市場予想を下回った。

 HUFは対ドルで0.6%の上昇。6月のハンガリー失業率は5.1%と市場予想を下回り、1999年の統計開始以来最低を更新した。

 TRYは対ドルで小幅上昇。7月のトルコ経済信頼感は95.7と3カ月連続で改善し、昨年12月以来の高水準に上昇。6月のトルコ外国人観光客数は前年比40.9%減と2006年の統計開始以来最大の減少率を記録した。

 ZARは対ドルで0.8%の上昇。6月の南アフリカPPIは前年比+6.8%と市場予想を上回る伸び。第2四半期の南アフリカ失業率は26.6%と前期から小幅低下した。

 ILSは対ドルで0.2%の上昇。6月のイスラエル失業率は4.8%と前月と変わらずだった。

 RUBは対ドルで1.0%の下落。7月22日のロシア金・外貨準備高は3922億ドルと前週から減少した。

気象庁は28日午前、関東甲信地方が28日ごろに梅雨明けしたとみられると発表しました。市場の反応は限定的でしたね。

2016年7月28日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月27日)



 7月27日のロンドン市場は円、ユーロともに動意に乏しい展開となった。ドル円は105円台半ばを挟んでの小幅な上下動。終盤に105円台後半に小幅上昇した。米FOMCの結果発表を前に米債利回りは様子見姿勢の強い動き。ドイツ株は上昇して始まったが、その後は方向感に欠ける動きが続き、日経平均先物も日中終値付近で小動き。ドル円は様子見姿勢が続いた。

 ユーロドルは1.10ドルちょうど近辺で小動き。取引前半に発表された6月のユーロ圏M3は前年比5.0%増と市場予想通りでユーロの反応は限定的。ユーロドルもドル円と同様に様子見姿勢が続いた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月27日)

 新興国通貨は対ドルで方向感に欠ける動き。原油安を背景に中南米通貨が軟調に推移する一方、東欧通貨は買い戻された。

 KRWは対ドルで小幅上昇。7月の韓国消費者信頼感は101と前月から上昇した。

 THBも対ドルで小幅上昇。6月のタイ貿易収支(通関ベース)は19.7億ドルと黒字額が市場予想を上振れ。輸出が前年比0.1%減と市場予想に反し、ほぼ前年並み。一方、輸入は同10.1%減と市場予想を上回る減少となり貿易黒字を押し上げた。

 BRLは対ドルで0.4%の上昇。6月のブラジル・ローン残高は前月比0.5%減と再び前月比マイナスとなった。

 MXNは対ドルで小幅下落。6月のメキシコ失業率は3.94%と市場予想や前月を小幅下回った。

 RUBは対ドルで小幅上昇。7月25日のロシアCPIは前週比+0.1%と前週と変わらずだった。

チェコ東部プルジェロフで、パブで飲食代が支払えなかった男性が、衣服を担保に置いて、裸で現金を調達しに出かけるというハプニングがあったそうです。冬じゃなくてよかったです。

2016年7月27日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月26日)



 7月26日のロンドン市場は円が底堅い動きを見せた。取引前半のドル円は104円台前半から104円ちょうどと7月14日以来の円高水準に下落。ロンドン市場に入り米債利回りが低下し、原油先物価格は下落。東京市場の流れを引き継ぎ、円買い優勢の地合いとなった。しかし米債利回りが下げ止まりから小幅反発となり、マイナス圏に下落したドイツ株も前日終値水準に持ち直すと、ドル円は104円台前半に小幅反発。取引後半には104円台半ばまでじり高の動きとなったが、終盤には104円台前半に下落。ドル円の上値の重さを印象づけた。

 ユーロドルは取引序盤に1.10ドルちょうどを小幅上回る水準から1.10ドル割れ。ドイツ株がプラス圏に浮上すると1.10ドル台前半に反発する場面もあったが、ユーロ買いの動きは一時的。終盤には再び1.10ドル割れとなった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月26日)

 新興国通貨はCOPを除き対ドルで小動き。COPは原油安を背景に対ドルで1.5%の下落となった。

 KRWは対ドルで0.2%の上昇。第2四半期の韓国GDPは前年比3.2%増と市場予想を上回り2014年第3四半期以来の高い伸び。家計消費が同3.2%増、総固定資本形成が同5.1%増といずれも前期から加速した。

 PHPは対ドルで変わらず。5月のフィリピン貿易収支は20.2億ドルの赤字と赤字額市場予想を上振れ。輸入が前年比39.3%増と2010年4月以来の大幅増となり貿易収支を悪化させた。

 SGDは対ドルで0.2%の上昇。6月のシンガポール鉱工業生産は前年比-0.3%と市場予想を下回り、4カ月ぶりの前年割れとなった。

 BRLは対ドルで0.5%の上昇。7月23日のブラジルFIPE・CPIは前月比+0.72%、7月のブラジルFGV建設コストは前月比+1.09%、といずれも市場予想を下振れ。ブラジル中銀は会合議事録(7月21日結果発表分)を公表。より柔軟な金融政策を取る余地はなく、インフレ鈍化のペースは望ましいペースより緩やかなままであるとの指摘されたことが判明した。6月のブラジル経常収支は24.8億ドルの赤字と赤字額が市場予想を上回ったが、同月同国の対内直接投資は39.2億ドルと市場予想を上回り、経常赤字をすべてカバーした。

 MXNは対ドルで小幅下落。6月のメキシコ貿易収支は5.2億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回り、前月並みの水準。5月のメキシコIGAE経済活動は前年比+2.19%とほぼ市場予想通りで前月から鈍化した。

 ZARは対ドルで変わらず。5月の南アフリカ先行指標は90.8と前月とほぼ変わらず2009年10月以来の低水準のままだった。

 HUFは対ドルで0.4%の下落。ハンガリー中銀は市場予想通り政策金利を0.90%で据え置き。同中銀は声明で政策金利水準はインフレ目標と整合的であり、当面は現水準が維持される見通しであると指摘した。

ロシア人冒険家フェドル・コニュホフさんが23日、熱気球による単独世界一周の最速記録を更新し、オーストラリア西部に着陸したそうです。報道によると、コニュホフさんは、マイナス56度で酸素マスクが凍ったり、アフリカ・オーストラリア間の海を渡った際には、南極方面に押し流されたりもしたとのこと。私も世間の荒波に押し流されないように頑張りたいと思います。

2016年7月26日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月25日)



 7月25日のロンドン市場はユーロが小幅上昇したが、円やポンドは方向感に欠ける動きとなった。ユーロドルは取引中盤までに1.09ドル台後半から1.10ドルちょうど手前まで上昇。7月のドイツIFO企業景況感指数は108.3と市場予想を上回り、ほぼ前月並みの結果。ユーロ買いの動きを後押しした。ただ、取引後半にドイツ株が伸び悩むと、ユーロドルも1.10ドルちょうど手前で伸び悩んだ。

 ドル円は106円台前半で小動き。米債利回りは底堅く推移したが、上値は抑えられたまま。取引序盤にドイツ株と日経平均先物が小幅上昇したが、円売りの動きはさほど強まらず、ドル円は動意に欠ける展開となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月25日)

 新興国通貨は対ドルで売り優勢。ユーロの上昇を受けて東欧通貨は底堅く推移したものの、原油先物価格の下落が重石となった。

 SGDは対ドルで0.3%の下落。6月のシンガポールCPIは前年比-0.7%と市場予想ほど落ち込まず。シンガポール通貨庁(MAS)は、インフレ率が年内にプラスになる可能性があると見通し、世界経済の著しい悪化やインフレ見通しの大きな変化がない限り、金融政策スタンスを変更する必要はないとの認識を示した。

 BRLは対ドルで1.0%の下落。7月のブラジルFGV消費者信頼感は76.7と4カ月連続で上昇し、昨年2月以来の高水準。ブラジル中銀の週次サーベイでは年末までのインフレ見通しが鈍化し、USD/BRL見通しは3.34に下方修正された。7月24日までのブラジル貿易収支は38.5億ドルの黒字と前月の黒字を上回るペースとなった。

 MXNは対ドルで1.2%の下落。5月のメキシコ小売売上高は前年比8.6%増と市場予想を上回った。

 HUFは対ドルで0.5%の上昇。7月のハンガリー企業景況感は5.6、消費者信頼感は-16.1と、いずれも前月から改善した。

 CZKは対ドルで小幅上昇。7月のチェコ企業景況感は12.9と前月から小幅改善したが、消費者信頼感は0.0と前月から悪化した。

 PLNは対ドルで0.2%の上昇。6月のポーランド失業率は8.8%と市場予想通り前月から低下した。

 TRYは対ドルで0.9%の上昇。7月のトルコ企業信頼感は106.3と昨年12月以来の高水準に上昇。一方、同月同国の設備稼働率は75.7%と前月から小幅低下した。トルコのユルドゥルム首相は、景気失速を防ぐため早期の議会解散を否定するとともに、数十億ドル規模の政府主導インフラファンドを創設する計画があると発言した。

 ILSは対ドルで小幅下落。イスラエル中銀は市場予想通り政策金利を0.10%で据え置き。同中銀は声明で英国のEU離脱に伴う先行き不透明感は依然として高いと指摘。インフレは立ち上がりつつあり、インフレと景気に対するリスクは高まっているとも指摘。イスラエル経済は完全雇用に近付いているとの認識も示した。

シンガポールの屋台「香港油鶏飯麺(Hong Kong Soya Sauce Chicken Rice and Noodle)」と「吊橋頭大華猪肉麺(Hill Street Tai Hwa Pork Noodle)」が、「ミシュランガイド」のシンガポール版で一つ星を獲得したそうです。日本への進出を期待しましょう。

2016年7月25日月曜日

上値余地が大きいと思われる台湾ドル(TWD)

 長らく低迷していた台湾景気に底打ちの兆しが見られるようになってきた。6月の台湾鉱工業生産は前年比0.88%増と市場予想を小幅上振れ。伸びは小幅だが、12カ月連続の前年割れを経て、2カ月連続で前年超えとなった点には注目したい。6月の同国輸出受注は前年比2.4%減と15カ月連続の前年割れだが、減少率は最も小幅となった。

 製造業部門だけでなく家計部門も安定感が増してきた。6月の同国小売売上高は前年比0.47%増と、こちらも伸びが小幅だが、6カ月連続で前年超え。6月の同国失業率は3.96%と上昇に歯止めがかかっている。この結果、29日に発表される第2四半期の台湾GDPは、市場予想によると前年比0.7%程度の増加が見込まれており、3期連続となった前年割れが回避されそうだ。

 台湾の対外収支も持ち直しつつある。6月の同国貿易収支は35.8億ドルの黒字と、黒字額が市場予想を大きく上振れ。輸入が前年比10.0%減と大きく減少する一方、輸出が同2.1%減と市場予想ほど落ち込まなかった。

 ただ台湾のディスインフレ圧力は根強い。6月の台湾WPIは前年比-2.67%と低下率が3カ月連続で縮小したが、22カ月連続で前年割れ。同月同国CPIは前年比+0.90%と4カ月連続の鈍化。マネーサプライ(M2)も5月に前年比+4.14%と2013年4月以来の低い伸びに鈍化しており、台湾の物価が急速に立ち上がるとは期待しにくい状況だ。

 景気に底打ちの兆しが見られ、対外収支も持ち直しつつある一方で、ディスインフレ圧力が強いとなれば、台湾ドル(TWD)は、堅調な推移が続くとみるのが自然となる。BISが公表する実質実効ベースでのTWDは2015年6月に104.33まで上昇したが、その後、下落基調が続き、2016年は100ちょうどを挟んでの小幅上下動を続けている。USD/TWDは7月半ばに31.8台と年初来安値(TWD最高値)を更新したが、TWDの上値余地は大きいと思われる。

 USD/TWDの下の節目は、2015年5月の安値(30.35)から2016年1月の高値(33.79)の61.8%戻し水準にあたる31.67、心理的節目の31ちょうど、2015年5月の安値である30.35、そして30ちょうど近辺と思われる。

 

2016年7月24日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2016年7月22日)

 7月22日のロンドン市場は英経済指標を受けてポンドが急落した。取引序盤のポンドは英経済指標の発表を控え買い優勢となり、ポンドドルは1.32ドル台前半から1.32ドル台後半に上昇。しかし、中盤に近付く頃に発表された7月の英コンポジットPMI(速報値)は、47.7と7年来の低水準を記録。これを受けてポンドドルは1.31ドル台後半に急落。いったんは同水準で下げ止まったが、取引後半にはポンド売りの動きが再び強まり、ポンドドルは1.31ドルちょうど近辺に下落した。

 一方、ユーロドルは1.10ドル台前半で方向感に欠ける動き。7月のドイツ製造業PMI(速報値)は53.7と市場予想を上回ったが、同月のユーロ圏製造業PMI(速報値)は51.9と市場予想を下回り、前月からも低下。ユーロの上値を重くした。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2016年7月22日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。東欧通貨やRUBが対ドルで下落する一方、中南米通貨は底堅く推移した。

 TWDは対ドルで変わらず。6月の台湾失業率は3.96%と前月から変わらず。同月同国の鉱工業生産は前年比+0.88%と市場予想を上回ったが、前月からは鈍化した。

 MXNは対ドルで0.2%の上昇。7月上旬のメキシコCPIは前年比+2.72%と市場予想とほぼ同じで今年2月上旬以来の高い伸びに加速した。

 CLPは対ドルで小幅上昇。6月のチリPPIは前年比-8.2%と前月から低下率が縮小した。

 ILSは対ドルで小幅上昇。6月のイスラエル先行S指数は前月比+0.10%と前月並みの伸びにとどまった。