2017年2月25日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年2月24日)



 2月24日のロンドン市場は円高が進展した。

 ドル円は112円台後半から112円台前半へと下落基調で推移。小幅下げて始まったドイツ株は後半に下げ幅を広げる展開。米債利回りは長期債を中心にじり安の動き。ドル円は円買い優勢の展開が続いた。

 ユーロドルは取引前半に1.05ドル台後半から1.06ドルちょうど近辺に上昇。1月のスペインPPIが前年比+7.5%と2011年7月以来の高水準に加速したが、指標発表後、ドイツ債利回りが低下すると、ユーロドルは1.05ドル台後半に下落。後半には1.06ドルちょうど手前水準に小幅反発したが上値は抑えられた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年2月24日)

 新興国通貨はアジア通貨が対ドルで底堅く推移したものの、他は売り優勢。欧州株が下落し、米国株も上値が抑えられる動きとなり、新興国通貨は調整色が強まった。

 KRWは対ドルで0.5%の上昇。
2月の韓国消費者信頼感は94.4と前月から上昇した。

 TWDは対ドルで0.3%の上昇。
1月の台湾失業率は3.84%と前月並みの水準だった。

 SGDは対ドルで0.3%の上昇。
1月のシンガポール鉱工業生産は前年比+2.2%と市場予想を大きく下回った。

 BRLは対ドルで1.5%の下落。
1月のブラジル中央政府財政収支は190億レアルの黒字と黒字額が市場予想を大きく上回り、過去最高を記録した昨年10月以来の高水準に拡大。公共部門全体の財政収支は3億レアルの黒字と市場予想に反し黒字転換した。1月のブラジル失業率は12.6%と2012年の統計開始以来最高を更新した。

 MXNは対ドルで1.1%の下落。
12月のメキシコ小売売上高は前年比9.0%増と市場予想や前月を下振れ。第4四半期のメキシコ経常収支は33.6億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回り、2014年第3四半期以来の低水準に縮小した。

 COPは対ドルで0.7%の下落。
コロンビア中銀は大方の予想を裏切り政策金利を25bp引き下げ7.25%にすると発表。同中銀は声明で利下げ決定の背景に景気の弱さ、インフレ縮小ペースの先行き不透明感、政策金利水準が引き締め的があると指摘。25bpの利下げは今後のリスクに対処する上でバランスが取れていると説明した。

 TRYは対ドルで1.0%の下落。
1月のトルコ住宅販売は前年比12.8%増と再び二桁の伸びに加速した。

 CZKは対ドルで0.2%の下落。
2月の企業景況感は15.2、消費者信頼感は5.8と、いずれも前月から低下した。

よい週末をお過ごしください。

2017年2月24日金曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年2月23日)



 2月23日のロンドン市場はドルがやや軟調に推移した。

 ドル円は112円台前半で小動き。ただ引けにかけて112円台後半に下落した。ドイツ株は前日終値水準で小動きだったが、米債利回りは取引中盤から低下基調で推移。ドル円の上値を重くした。

 ユーロドルは1.05ドル台半ばを挟んでの小幅な上下動。第4四半期のドイツGDP(確報値)は前年比1.7%増と速報値や市場予想と変わらず。フランス債の対独スプレッドはやや縮小するなど、フランス大統領選の先行き懸念も後退した様子で、ユーロは様子見姿勢が続いた。

 ポンドは底堅く推移し、ポンドドルは1.24ドル台前半から1.25ドルちょうど近辺に上昇。シティとユーガブの調査による長期インフレ期待(5-10年間)が3.2%と従来の3.0%から加速し、2014年1月以来の高水準となったことが材料視された。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年2月23日)

 新興国通貨は対ドルで上昇。中南米通貨が比較的底堅い動きを見せた。

 KRWは対ドルで0.4%の上昇。
韓国中銀は市場予想通り政策金利を1.25%で据え置き。同中銀は声明で需要側のインフレ圧力が高まるとは考えにくく、現在の金融政策姿勢は緩和的であるとの見解を示した。

 SGDは対ドルで0.5%の上昇。
1月のシンガポールCPIは前年比+0.6%と市場予想通り。ただコアCPIは銅1.5%と市場予想を上回り、2014年12月以来の高い伸びに加速した。

 TWDは対ドルで小幅上昇。
1月の台湾鉱工業生産は前年比+2.77%と、ほぼ市場予想通りで前月から鈍化した。

 BRLは対ドルで0.4%の上昇。
ブラジル中銀は市場予想通り政策金利を75bp引き下げ12.25%にすると発表。利下げは4会合連続。同中銀は声明で、ディスインフレがさらに拡大しており、食品価格の上昇率低下が供給ショックとなっていると指摘。その一方で、ディスインフレの持続と構造金利(中立金利)の低下を確実にするためには、 政府支出を中心とする一段の構造改革が必要との見解を示した。2月のブラジルIGP-Mは前年比+5.38%と、ほぼ市場予想通りで前月から鈍化。1月のブラジル融資残高は前月比1.0%減と2002年8月以来の大幅な減少を記録した。

 MXNは対ドルで1.4%の上昇。USD/MXNは19.6台までMXN高が進んだ。
2月上旬のメキシコCPIは前年比+4.71%と市場予想は1月下旬を上回る伸び。メキシコ中銀は会合議事録(2月10日結果発表分)を公表。メンバーの過半は総需要はインフレ圧力となっていないと指摘。景気とインフレの両見通しは悪化しており、市場は利上げをよく織り込んでいるとの見方も示された。

 PLNは対ドルで0.2%の上昇。
1月のポーランド失業率は8.6%と市場予想を下振れ。ポーランド中銀は会合議事録(2月8日結果発表分)を公表。利上げのタイミングを評価するのは難しいが、インフレが目標レンジの上限を大きく上回るリスクは低いとの認識が示された。また安定的な金利水準は経済成長のバランスを支援するとし、インフレは今年加速した後に鈍化する恐れもあるとの認識も示された。

 ZARは対ドルで0.8%の上昇。
1月の南アフリカPPIは前年比+5.9%と市場予想を大きく下回り、2015年12月以来の低い伸びに鈍化した。

 ILSは対ドルで変わらず。
1月のイスラエル失業率は4.3%と前月から変わらなかった。

 TRYは対ドルで0.4%の上昇。
2月17日のトルコ非居住者によるトルコ債投資は1.66億ドルの買い越しだった。

岩の中には煮込んだ果物などの食料のほか、換気装置や日誌などの物資も装備されているとのこと。岩の中にシャワーを設置してくれるなら、私もやってみたいです。

本日もよろしくお願いいたします。

2017年2月23日木曜日

3月FOMCの結果が出るまで期待するのは難しいドル高基調の強まり

 日本時間の本日早朝(午前4時)に公表された連邦公開市場委員会(FOMC、1月31日~2月1日開催分)議事要旨は、金融政策の正常化のあり方や米景気の先行きに関し、FOMC内での迷いを改めて示すものとなった。

 議事要旨によると、FOMC参加者(メンバー)は、米国の雇用が拡大を続けており、米経済が適度なペースで拡大しているとの見方で一致。今後も米経済は緩やかなペースで拡大を続け、米労働市場は力強く推移するとの見方を維持した。

 利上げについては、メンバーの多く(many)は、労働市場やインフレが今後もFOMCでの予想通り、もしくは予想を上回るペースで推移した場合、早期(fairly soon)に追加利上げを実施するのが適切であるとの見方を表明。数名(several)は、米景気が予想以上に加速した場合、失業率が大きく低下するリスクがあり、インフレ圧力の蓄積を抑えるため、現在予想しているよりも速いペースで利上げを実施する必要があるかもしれないと指摘した。

 興味深いのは、トランプ政権による財政支出の拡大や様々な政策変更に関するFOMCメンバーの考え方だ。FOMCメンバーの多数(most)は、米政府による財政や他政策の変更内容、変更時期、規模や経済効果に関する不確実性を強調。メンバーは拡張的な財政政策が経済見通しの上振れリスクを高めるとの見方を維持しているが、メンバーの数名(some)はいくつかの政策変更は米景気の下押しリスクを高める可能性があると指摘。またメンバーの多くは、政策変更の米経済の見通しに対する影響が明確になるには時間がかかると述べ、トランプ政権下での政策変更に関する評価に関し慎重な姿勢を維持した。

 海外経済の先行き不透明感やドル高を心配する声も残ったままだった。メンバー数名(several)は海外経済の下振れリスクが、いくぶん弱まったとしながらも、いくつかの諸外国での金融面での脆弱性が米経済の下振れさせる懸念が残っていると指摘。ドル高は米景気やインフレの下押しリスクとして依然として存在するとも指摘している。

 議事要旨を整理すれば、米景気が順調に推移すれば、3月14、15日のFOMCも視野に早期の追加利上げの可能性が高まったと考えられるが、トランプ政権下での政策変更の中身が不明瞭な(よくわからない)ために、その効果を分析・評価することもできず、海外経済の先行き不透明感やドル高も心配なまま、ということになる。これでは、ドルを買い増すことが難しくなるが、だからといって追加利上げが視野に入る以上、ドルを売り進めるわけにもいかない。議事要旨公表直後にドル円は113円台後半から113円ちょうど近辺に急落したが、ドル売りの動きはそこまでで、その後は113円台前半で方向感に欠ける動きとなるのも無理はない。

 今回のFOMC議事要旨で判明したことは、今後の金融政策の方向性についてFOMC内で明確な指針が存在しないということだ。本来であればFRBイエレン議長が、リーダーシップを発揮し、少なくともFOMC内での意思統一を図るべきだが、イエレン議長は事実上、それを放棄している。

 イエレン議長のリーダーシップの欠如は、トランプ米大統領(ひいては同政権)の政治的な圧力の強まりを可能な限り回避しようとしたためと考えられなくもない。トランプ大統領は大統領選挙期間中、イエレン議長が政治的な配慮から作為的に低金利政策を続けており、「恥じるべき」などといった表現で同議長を強く批判していた。

 金融システムの規制強化に関わっていたFRBタルーロ理事が4月に退任する意向を示したことで、FRB理事の空席は3名となる見込み。2018年1月末にはイエレン議長の任期が満了することもあって、トランプ大統領が人事を通じてFRBに対する圧力を強めることが容易になりつつある。こうした状況の中、2月FOMCのタイミングで(3月FOMCも視野に入れた)早期の追加利上げの姿勢を明確にすることは、イエレン議長にとって政治的に都合が悪い、という見方も可能だろう。

 イエレン議長のリーダーシップ欠如(そして、その裏にあるであろうトランプ大統領からの圧力を懸念する姿勢)が今後も続くようであれば、3月FOMCでの追加利上げは、市場が想定するよりも可能性が低いと考えるべきかもしれない。2月の米雇用統計など、今後の米経済指標が早期の追加利上げを支援したとしても、3月FOMCの結果が発表されるまで、ドル高基調が強まると期待するのは難しい。

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年2月22日)

 2月21日のロンドン市場はユーロやポンドが売られる一方で、円は買いの動きが続く展開となった。

 ユーロドルは取引前半に1.05ドル台前半から1.05ドルちょうど近辺に下落。フランス大統領選だけでなくギリシャ支援協議の先行き不透明感の高まりに加え、イタリアでは民主党分裂の可能性が指摘される政局不安。ユーロはロンドン市場に入ると売り優勢となった。

 取引中盤に発表された2月のドイツIFO企業景況感が110.0と市場予想や前月を上回ると、ユーロドルは1.05ドル台前半に反発したが、上値は抑えられたまま。後半に入ると再び1.05ドルちょうど近辺に下落し、ユーロの上値の重さが目立った。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年2月22日)


 新興国通貨はRUBを除き対ドルで上昇した。

 MYRは対ドルで小幅上昇。
1月のマレーシアCPIは前年比3.2%と市場予想を上回り、昨年2月以来の高い伸びに加速。2月15日のマレーシア外貨準備は950億ドルと1月末から変わらなかった。

 BRLは対ドルで0.9%の上昇。
2月のブラジルFGV建設コストは前月比0.53%増と市場予想を上回る伸び。一方、同月同国のFGV消費者信頼感は81.8と2014年12月以来の高水準に上昇した。2月のブラジルIPCA-15は前年比+5.02%とほぼ市場予想通りで、2012年6月以来の低い伸びに鈍化した。

 MXNは対ドルで0.6%の上昇。
第4四半期のメキシコ名目GDPは前年比8.7%増と市場予想を大きく上回り、2012年第2四半期以来の高い伸び。12月のメキシコ経済活動指数は前年比+2.08%と市場予想を上回ったが、前月から鈍化した。

 COPは対ドルで0.2%の上昇。
1月のコロンビア小売業信頼感は24.8、同月同国の鉱工業信頼感は1.9と、いずれも前月から改善。第4四半期のコロンビアGDPは前年比1.6%増と前期から小幅加速。12月のコロンビア経済活動指数は前年比+1.0%と市場予想通りだったが前月が上方修正された。

 TRYは対ドルで1.1%の上昇。
2月のトルコ企業景況感は106.5と前月から上昇。同月同国の設備稼働率は75.4%と市場予想を上回り、前月並みの水準を維持した。

 RUBは対ドルで1.0%の下落。
1月のロシア失業率は5.6%と市場予想を上回り、昨年5月以来の高水準。同月同国の実質可処分所得は前年比8.1%増と2013年4月以来の高い伸びに加速。実質小売売上高は銅2.3%減と市場予想ほど減少せず。2月20日のロシアCPIは前週比+0.1%と前週から小幅加速した。

 ZARは対ドルで1.2%の上昇。
南アフリカ政府は2017年度予算を発表。所得税の最高税率を45%に引き上げ、配当税率を従来の15%から20%に引き上げるなど増税色の強い内容だった。

世界の多くの国で、2030年までに平均寿命が延びる見通しだそうです。一部の国は90歳を超えるとのこと。私もがんばります。

本日もよろしくお願いいたします。

2017年2月22日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年2月21日)



 2月21日のロンドン市場はドルが買い優勢の展開となった。

 ドル円は取引中盤まで113円台半ばを挟んでのもみ合いとなったが、後半からじり高の動きとなり113円台後半に上昇。ドイツ株が取引中盤にプラス圏に浮上。米債利回りも上昇し、ドル円も次第にドル買い優勢となった。

 ユーロドルは1.05ドル台後半から1.05ドル台前半に下落。取引前半に発表された2月のドイツ製造業PMI(速報値)は57.0と市場予想を上回り、2014年の現行統計開始以来最高を更新。その後発表された2月のユーロ圏製造業PMIも55.5と過去最高を更新するなどユーロ圏景気の堅調ぶりを示したが、オランダ、フランス両国の政治イベントやギリシャ支援協議の先行きに対する懸念がユーロの重石となった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年2月21日)

 新興国通貨は東欧通貨を中心に対ドルで軟調だった。

 MXNは対ドルで1.8%の上昇。USD/MXNは一時20ちょうどを割り込んだ。
メキシコ通貨委員会は3月6日に10億ドル相当の為替ヘッジ入札を実施すると発表。今後も同様の入札を随時実施する意向を示した。

 COPは対ドルで0.6%の下落。
第4四半期のコロンビア土木工事支出は前年比3.9%増と市場予想に反し前年越えを維持した。

 ZARは対ドルで0.4%の下落。
12月の南アフリカ先行指数は96.3と2年ぶりの高水準に上昇した。

 ILSは対ドルで0.3%の上昇。
1月のイスラエル先行S 指数は前月比+0.23%と2カ月連続で伸びが鈍化した。

今日は222の日ですね。来週の金曜日は33の日です。333ではありませんのでご注意ください。

2017年2月21日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年2月20日)




 2月20日のロンドン市場は円、ユーロともに方向感に欠ける動きとなった。

 ドル円は取引前半に113円台前半から113円ちょうど近辺に下落。しかし中盤には113円台前半に持ち直し、後半は同水準で動意に乏しく推移した。この日は米国がプレジデンツデーで休日。米国債市場が休場。ドイツ2年債利回りが過去最低を更新する中、ドイツ株は寄り付きに上昇し、その後も下値の堅い動き。ドル円は総じてみれば様子見姿勢の強い展開となった。

 ユーロドルは1.06ドル台前半で小動き。1月のドイツPPIは前年比+2.4%と市場予想を上回り、2012年3月以来の高い伸び。ドイツ連銀は月報でドイツ経済は今後、力強さを維持する見込みと指摘。しかしユーロはいずれの材料にも反応薄。ギリシャ問題について討議をするユーロ圏財務相会合を控えていることもありユーロも様子見姿勢が続いた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年2月20日)

 新興国通貨は対ドルで小動きだった。

 KRWは対ドルでほぼ変わらず。
1月の韓国PPIは前年比+3.7%と8カ月連続で加速し、2011年12月以来の高い伸びを記録した。

 THBは対ドルで小幅下落。
第4四半期のタイGDPは前年比3.0%増と市場予想通りで前期から小幅鈍化。個人消費が同2.5%増と鈍化したことが響いた。

 PHPは対ドルで0.5%の下落。USD/PHPは50.3台と2006年9月以来のPHP安水準に達した。
1月のフィリピン総合国際収支は9百万ドルの赤字と赤字額が前月から大きく縮小した。

 TWDは対ドルで小幅下落。
1月の台湾輸出受注は前年比5.2%増と市場予想に反し前月から鈍化。第4四半期の台湾経常収支は183.0億ドルの黒字と黒字額が前年同期比9.7%減となった。

 BRLは対ドルで0.4%の上昇。
ブラジル中銀の週次エコノミストサーベイでは今年末のUSD/BRL見通しが3.30に下方修正された。2月19日までのブラジル貿易収支は24.2億ドルの黒字と黒字拡大ペースが前月を上回った。

 TRYは対ドルで0.2%の上昇。
2月のトルコ消費者信頼感は65.7と市場予想に反し前月から悪化した。

 HUFは対ドルで0.2%の上昇。
12月のハンガリー平均総賃金は前年比5.7%増と市場予想を下回った。

 ILSは対ドルで0.2%の下落。
12月のイスラエル製造業生産は前月比-0.5%と再びマイナス。2月のイスラエルCPI予想は前年比+0.6%と3カ月連続で同じだった。

本日もよろしくお願いいたします。

2017年2月20日月曜日

利上げを視野に入れた買いの動きも期待されるポーランド・ズロチ(PLN)


 ポーランドの個人消費は堅調に推移している。昨年第4四半期のポーランドGDPは前期比1.7%増、前年比2.7%増といずれも前期から加速。2016年通年では2.8%増と3年ぶりに3%割れとなったが、個人消費は3.6%増と4年連続で加速している。

 個人消費は雇用・所得環境の改善を背景に今後も拡大基調を維持するとみられる。先週発表された1月のポーランド平均総賃金は前年比4.3%増と5カ月ぶりの高い伸びに加速。1月の同国雇用は同4.5%増と2008年7月以来の増加ペースを記録した。今週発表される1月の同国失業率(未季調値)は、市場予想で8.7%と前年1月の10.2%から大きく低下するとみられている。

 これまでポーランド景気を下押しし続けてきた企業部門にも回復の兆しがみられるようになった。1月のポーランド鉱工業生産販売は前年比9.0%増と2011年2月以来の高い伸び。同月同国の建設業生産は同2.1%増と14カ月ぶりの前年越えとなった。1月のポーランド製造業PMIは54.8と2015年3月以来の高水準に上昇した。

 景気拡大を背景にインフレ圧力も高まっている。1月のポーランドCPIは前年比+1.8%と2012年12月以来の高い伸びに加速。同月同国PPIも同+4.1%と2012年6月以来の高い伸びに達した。コアCPIは前年並みの推移が続いているが、いずれ前年比プラスの領域に加速するとみられる。

 こうした状況にもかかわらず、ポーランド中銀はインフレ圧力の高まりに対し慎重な見方を崩していない。2月の金融政策決定会合後の声明で同中銀は、年初に高まったインフレ圧力は今後数四半期、安定的なものになるだろうとし、商品市況上昇の影響を認めつつも、内需が弱いことから、インフレが目標レンジ(+1.5%~+3.5%)の上限(+3.5%)を突破する可能性は低いだろうとしている。

 しかしポーランドではインフレ期待が強まっている。ポーランド中銀のインフレ期待サーベイによると、家計のインフレ期待指数は昨年12月に24.5、企業のインフレ期待指数は28.3と、ともに2014年3月以来の高水準に達している。PPIはCPIに1~2カ月先行する傾向にあり、PPIが4%台後半に加速したことから、CPIも2月か3月には2%台後半に加速するとみられる。原油先物価格が高止まりするなか、2月に入りポーランド・ズロチ(PLN)は対ドルで1.8%下落しており、エネルギー価格がCPIをさらに押し上げる可能性も十分ある。CPIのさらなる加速がインフレ期待をさらに強め、それがインフレ圧力を強めるという悪循環もポーランド中銀内で議論されるだろう。

 ポーランドのインフレは今後も加速気味に推移すると予想され、現時点ではインフレに対し慎重な見方をしているポーランド中銀も、インフレに対する見方を今後、タカ派寄りに変えると予想される。あくまで今後の指標次第とはいえ、ポーランド中銀が6月か7月の会合で利上げに踏み切る可能性もゼロではないだろう。

 ポーランド中銀による利上げが視野に入れば、PLNも買い優勢の動きが期待される。昨年よりEUR/PLNは4.20~4.50の幅のあるレンジ内での推移を続けているが、利上げ期待を背景としたPLN買いの動きが強まれば、4.20を割り込み、2015年4月の安値(3.967)から2016年1月の高値(4.512)の61.8%戻し水準である4.17台半ばが下の節目となる。ユーロ安の動きが加われば、4.10割れの動きも視野に入る。

2017年2月19日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年2月17日)



 2月17日のロンドン市場は円が買われる一方でユーロやポンドなど欧州通貨が売られる展開となった。

 ドル円は取引序盤こそ113円台半ば手前でのもみ合いとなったが、中盤に近づくと円買いの動きが強まり、下落基調で推移。ドル円は取引後半には112円台後半まで下落。引けにかけて113円ちょうどに反発する場面もあったが、その後再び112円台後半に下落した。前日終値水準で始まったドイツ株は売り優勢の展開に。米債利回りも低下基調で推移し、ドル円を下押しした。

 ユーロドルは取引前半に1.06ドル台後半から1.06ドル台半ば近辺に下落。12月のユーロ圏経常収支(季調値)は310億ユーロの黒字と高水準を維持。その後発表された12月のユーロ圏建設業生産は前年比3.2%増と5カ月ぶりの高い伸びとなったが、ユーロドルは1.06ドル台半ば近辺でのもみ合い。後半も1.06ドル台半ば近辺で上値が抑えられた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年2月17日)

 新興国通貨は一部を除き対ドルで下落した。

 SGDは対ドルで小幅下落。
1月のシンガポール輸出(除く石油)は前年比8.6%増と市場予想を下振れた。

 IDRはBloombergによると対ドルで小幅下落。
12月のインドネシア自動車販売は前年比18.2%増と3カ月連続で加速した。

 BRLは対ドルで0.3%の下落。
2月15日のブラジルFIPE・CPIは前月比+0.02%と市場予想を下回り、昨年10月以来の低い伸びに鈍化。2月のブラジルIGP-Mは前月比+0.02%とこちらも市場予想を下振れ。1月のブラジル経常収支は50.9億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回る一方、同月同国の海外直接投資は115.3億ドルと市場予想を上回った。

 COPは対ドルで0.5%の下落。
12月のコロンビア貿易収支は4.9億ドルの赤字と赤字額が市場予想を下回った。

 PENは対ドルで0.5%の下落。
第4四半期のペルーGDPは前年比3.0%増と市場予想を上回ったが、前期から鈍化した。

 PLNは対ドルで0.9%の下落。
1月のポーランド鉱工業生産販売は前年比9.0%増、同月同国の建設業生産は同2.1%増、小売売上高は同11.4%増と、いずれも市場予想を上回る伸び。PPIも同+4.1%と市場予想を上回り、2012年6月以来の高い伸びに加速した。

 RUBは対ドルで1.5%の下落。
1月のロシアPPIは前年比+12.7%と市場予想を上回り、2015年11月以来の高い伸びに加速した。

よい日曜日をお過ごしください。