2017年3月11日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年3月10日)



 3月10日のロンドン市場はユーロが取引前半に小幅高となったが、中盤以降は動意薄。ドル円は膠着感の強い展開が続くなど、様子見姿勢が強かった。

 ドル円は115円台半ば手前水準で推移。ドイツ株は上げて始まり、その後もじり高の動き。一方、米債利回りは小動きが続き、後半に入ると上値がやや重くなった。ドル円は米雇用統計の結果を見極めたいとの思惑が強く、膠着感の強い展開が続いた。

 ユーロドルは取引前半に1.06ドルちょうどから1.06ドル台前半に小幅上昇。取引序盤に発表された1月のドイツ経常収支は128億ユーロの黒字と黒字額が市場予想を下回り、2015年5月以来の低水準。ただ市場の反応は限定的だった。フランス大統領選に関する世論調査ではマクロン前経済相の支持率がルペン氏と並んだ。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年3月10日)

 新興国通貨は対ドルで全面高。アジア通貨を除くと上げ幅も大きかった。

 PHPは対ドルでほぼ変わらず。
1月のフィリピン貿易収支は23.1億ドルの赤字と赤字額が市場予想や前月を下振れ。輸出が前年比22.5%増と急増したことが貿易赤字の縮小につながった。

 THBは対ドルで小幅下落。
2月のタイ消費者信頼感は75.8と3カ月連続で改善し、2015年12月以来の高水準に達した。

 SGDは対ドルで0.6%の上昇。
1月のシンガポール小売売上高は前年比2.0%増と市場予想を上回った。

 INRは対ドルで0.2%の上昇。
2月のインド自動車販売は前年比4.9%増と2カ月連続で前年越えとなった。1月のインド鉱工業生産は前年比+2.7%と市場予想を上回った。

 BRLは対ドルで1.5%の上昇。
3月7日のブラジルFIPE・CPIは前月比-0.09%と2週連続でマイナスとなった。2月のブラジルIPCAは前年比+4.76%と市場予想を下回り、2010年9月以来の低い伸びに鈍化した。

 MXNは対ドルで1.1%の上昇。
2月のメキシコ名目賃金は前年比4.6%増と10カ月ぶりの高い伸びに加速した。

 COPは対ドルで0.5%の上昇。
コロンビア中銀は会合議事録(2月25日結果発表分)を公表。インフレ鈍化、低成長、経常赤字の縮小は、金融政策を引き締め気味から中立に変えるべきタイミングにあることを示唆していると指摘。ただ、今後の利下げペースは経済指標次第であり、消費者信頼感の弱さを強く懸念すると指摘された。

 PENは対ドルで0.2%の上昇。
ペルー中銀は市場予想通り政策金利を4.25%で据え置き。同中銀は声明でインフレ期待は目標レンジ内に収まっているが、天候不順による食品価格の上昇が短期的に影響する可能性があると指摘。内需は減速気味だが、成長率は潜在成長率並みの水準に回帰する見込みとの見方を示した。1月のペルー貿易収支は3.2億ドルの赤字と市場予想に反し7カ月ぶりの赤字となった。

 CZKは対ドルで1.1%の上昇。
第4四半期のチェコ平均実質賃金は前年比2.8%増と市場予想を下回り、2015年第3四半期以来の低い伸びに鈍化した。

 HUFは対ドルで0.7%の上昇。
1月のハンガリー貿易収支は6.58億ユーロの黒字と黒字額が前月から小幅増加した。

よい週末をお過ごしください。

2017年3月10日金曜日

米雇用統計の発表を前に過度な上昇期待を持つべきではないドル円

 ドル円は日本時間の本日(3月10日)7時過ぎに115円ちょうどを上抜け、9時過ぎには1月30日の高値(115.16)も突破した。ドル円の115円ちょうどは、日足ベースでの一目均衡表の雲の上限。一目均衡表の雲を上抜けたという事実を機械的に考えれば、足元のドル円は上昇基調にあると判断できなくもない。

 ドル円上昇の背景には、米債利回りの上昇がある。本日朝方の米2年債利回りは1.37%台と2008年10月以来の高値を記録。同10年債利回りの終値は2.61%台と、ざら場で2.639%を記録した昨年12月15日以来の高水準に達している。ちなみに債券運用の第一人者とされるビル・グロース氏は、米10年債が2.6%を超えるようであれば、過去30年続いた債券強気相場の終了を示すことになるとの見方を顧客向けレポートに記載したと報じられている。

 米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続期待も高まっている。フェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込む3月14-15日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は、2月24日時点で40%に過ぎなかったが、週明け27日には50%に上昇。3月1日には80%に達し、8日にはとうとう100%となった。

 年内の利上げ回数期待も2回ではなく3回との見方が優勢となってきた。昨日(3月9日)時点でのFF金利先物市場が織り込む利上げ確率を見ると、年2回の確率が30.5%と伸び悩む一方、年3回の確率は35.7%と、年2回の確率を上回り、確率の計算が始まった昨年9月以降、最も高い確率となった。

 ただ個人的には、ドル円が上昇トレンドを維持したまま今週を終えるとは考えにくいと思っている。今夜発表される2月の米雇用統計の結果が強い結果だとしても、雇用関連指標から考えれば、非農業部門雇用者数(NFP)が30万人を超える増加を示すとは考えにくく、失業率は低下したとしても4.6%に達さないだろう。

 米雇用統計は、結果のブレが大きいこともあり、市場予想を下振れる可能性もある。NFPの市場予想は20.0万人増だが、15万人以下の増加にとどまる可能性も想定される。平均時給の市場予想は、前年比2.8%増と前月の同2.5%増から加速する形になっているが、たとえ前年同月の低い伸び(同2.4%増)からの反動増が見込まれるとしても、そこまで一気に加速するとは言い切れない。

 米債利回りが短期ゾーンだけでなく長期ゾーンも上昇するには、米景気の加速ストーリーが求められる。しかしアトランタ連銀の経済モデルGDPナウによると第1四半期のGDP成長率見通しは前期比年率1.2%増と、前期(同1.9%増)から加速するどころか鈍化する結果となっている。
 トランプ政権による財政刺激策も当初の見込み以上に実施が遅れる可能性がある。トランプ米大統領は来週15日に予算教書を米議会に提出するとみられるが、人事の遅れが続いていることもあり、提示される予算額が具体的かつ詳細な根拠に基づくものにならない可能性が高い。現に米行政管理予算局(OMB)のマルバニー局長は、給付金や税制を含む具体的な予算案の提示は5月初旬にずれ込むと見通しを示している。財政刺激策の実施が先送りされれば、米景気の加速期待も高まりにくくなる。

 期待先行ともいえるドル円の上昇を朝から目にすると、先週末(3月3日)のNY市場でのドル円の動きが今夜も繰り返されるのではないかとの思いが(むしろ)強まってくる。3日のNY市場では、取引後半にFRBフィッシャー副議長が過去3カ月間、内容の悪い経済指標はほとんど皆無で3月FOMCでの利上げの可能性が高まっているとの見方を強く支持すると発言。その後、FRBイエレン議長は、3月FOMCで雇用とインフレが予想に沿って引き続き進展しているかを検証し、引き続き進展していればFFレートの一段の調整が適切となる公算が大きいと述べ、3月FOMCでの利上げの可能性が高まっていることを認めた。

 しかし同議長の発言が伝わると、ドル円は一時114円台後半に上昇したが、その後、一転してドル売り先行の展開。ドル円は終盤に113円台後半まで下げ、引けにかけて114円ちょうど近辺に(なんとか)反発した。いわゆる「噂で買い、事実で売る」(Buy the rumor, Sell the fact)の典型である。米雇用統計の発表を前にドル円に対して過度な上昇期待を持つのは控えたほうがよいように思える。

【先週末(3月3日)のドル円の動き】

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年3月9日)



 3月9日のロンドン市場は取引前半から中盤にかけて円安・ドル高の動きが見られたが、後半に円が買い戻された。

 ドル円は取引前半に114円台半ば近辺で推移。中盤には115円ちょうど手前に上昇した。ロンドン市場に入り米債利回りは小幅上昇。ドイツ株は小幅マイナス圏での推移となったが、円売りの動きが強まった。しかし取引後半に入り米債利回りが低下に転ずると、円は買い戻しの動きとなり、ドル円は114円台半ばに反落した。

 ユーロドルは取引前半に1.05ドル台前半で上値の重い動きとなったが、中盤に1.05ドル台半ば近辺に小幅上昇。取引後半は1.05ドル台半ば近辺で膠着感が強まった。この日のECB理事会の結果発表を前にユーロは様子見姿勢が徐々に強まった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年3月9日)

 新興国通貨は対ドルでマチマチ。東欧通貨が底堅く推移する一方、RUBやZARなどの資源国通貨は原油先物価格の下落を受けて下落した。

 CNYは対ドルで変わらず。
2月の中国CPIは前年比+0.8%と市場予想を大きく下回り、2015年1月以来の1%割れ。一方、同月同国のPPIは同+7.8%と市場予想を上回り、2008年9月以来の高い伸びに加速。2月の中国資金調達総額は1.15兆元と市場予想を下回った。

 BRLは対ドルで0.7%の下落。
3月のブラジルIGP-Mは前月比+0.25%と市場予想や前月を小幅上回った。

 MXNは対ドルで0.8%の下落。
2月のメキシコCPIは前年比+4.86%とほぼ市場予想通りで前月から小幅加速した。

 CZKは対ドルで0.5%の上昇。
1月のチェコ貿易収支は194億コルナの黒字と黒字額が市場予想を下振れたが、4カ月ぶりの大幅黒字。2月のチェコCPIは前年比+2.5%と市場予想を上回り、2012年11月以来の高い伸びに加速した。

 TRYは対ドルで1.0%の下落。
3月3日までの週のトルコ非居住者によるトルコ債投資は9900万ドルの売り越しと3週ぶりに売り越しに転じた。

 RUBは対ドルで1.9%の下落。
2月のロシア軽自動車売上高は前年比4.1%減とほぼ市場予想通り。3月3日のロシア金・外貨準備高は3934億ドルと前週より小幅増加。3月6日のロシアCPIは前週比横ばいと3週連続の横ばいだった。

豪アデレード大学のチームなどが調査し科学誌ネイチャーに掲載された研究によると、人類に最も近い種とされているネアンデルタール人は、毛の生えたサイの仲間や野生のキノコを食べたり、鎮痛や病気治療に植物由来の薬を使用したりしていたそうです。私はサイの肉をいただいたことはありませんが、いただくことがあったら、毛を取り除きたいと思います。
本日もよろしくお願いいたします。

2017年3月9日木曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年3月8日)



 3月8日のロンドン市場はドルが取引中盤まで上昇。ただ後半に入ると伸び悩んだ。

 ドル円は取引中盤まで上昇基調で推移し、113円台後半から114円ちょうど近辺に上昇。ロンドン市場に入り米債利回りは上昇基調で推移。ドイツ株も中盤にはプラス圏で推移し、ドル円をサポートした。ただ後半に入ると、米債利回りは伸び悩み、ドイツ株は小幅ながらマイナス圏に下落。ドル円は114円ちょうど近辺で上値が抑えられる動きを続けた。

 ユーロドルは取引中盤まで下落基調で推移。1.05ドル台後半から1.05ドル台半ばに下落した。取引序盤に発表された1月のドイツ鉱工業生産は前年比横ばいと市場予想を小幅上振れたが、ユーロ買いの動きはみられず。米債利回りの上昇でユーロドルはドル買い優勢となった。取引後半に入り、ユーロドルは1.05ドル台半ば近辺で小幅上昇したが、その後は上値が抑えられ、終盤は1.05ドル台半ば近辺でもみ合いを続けた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年3月8日)

 新興国通貨は対ドルで全面安となった。

 IDRはBloombergによると対ドルで変わらず。
2月のインドネシア消費者信頼感は117.1と2年ぶりの高水準を記録した。

 CNYは対ドルで0.2%の下落。
2月の中国貿易収支は91.5億ドルの赤字と市場予想に反し3年ぶりの前年割れ。輸出が前年比1.3%減と再び前年割れとなる一方、輸入は同38.1%増と市場予想を上回り、5年ぶりの高い伸びを記録した。

 BRLは対ドルで1.6%の下落。
3月7日までの週のブラジルIPC-Sは前月比+0.34%と市場予想や全集とほぼ同じ伸び。1月のブラジル鉱工業生産は前年比+1.4%と市場予想を小幅上回った。一部メディアはブラジル政府が外貨取引でのIOF税率の引き上げを検討していると報道。ただブラジル中銀は同報道を否定した。

 CLPは対ドルで0.5%の下落。
2月のチリCPIは前年比+2.7%と市場予想に反し小幅ながら前月から鈍化した。

 TRYは対ドルで1.8%の下落。
1月のトルコ鉱工業生産は前年比+2.6%と市場予想を上振れ。トルコのゼイベクチ経済相は一部メディアとのインタビューで19あるトルコの自由貿易地域でTRYの使用を義務付けることを1、2週間内に実施するだろうと発言。これによりTRYを下支えすることができるとの見解を示した。

 HUFは対ドルで0.4%の下落。
2月のハンガリーCPIは前年比+2.9%と市場予想を上回り、2013年1月以来の高い伸びに加速した。

 CZKは対ドルで0.2%の下落。
2月のチェコ失業率は5.1%と市場予想を下回り、3カ月ぶりの低水準に低下した。

 PLNは対ドルで0.3%の下落。
ポーランド中銀は市場予想通り政策金利を1.50%で据え置き。同中銀は声明でインフレが加速するリスクは中期的には限定的であると指摘。ただ景気は加速気味であり、現在の政策金利水準は経済のバランスを保つのをサポートしているとの見解を示した。また同中銀のグラピンスキ総裁は年内に政策金利を変更する理由はなく、年内の利上げは期待できないと明言した。

 ZARは対ドルで1.3%の下落。
2月の南アフリカSACCI企業景況感は95.5と前月から低下した。

 ILSは対ドルで
第4四半期のイスラエル経常収支は32.6億ドルの黒字と黒字額が前期比70.3%増と急増した。

本日の東京地方は花粉の飛散量が非常に多いようです。困りますね。。。。

本日もよろしくお願いいたします。

2017年3月8日水曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年3月7日)



 3月7日のロンドン市場はドルが対欧州通貨中心に買い優勢の展開となった。

 ドル円は取引前半に114円ちょうどから113円台後半に下落したが、中盤には114円ちょうどに反発した。ドイツ株は前日終値水準で始まったが、その後、小幅ながらプラス圏に浮上。米債利回りが上昇したこともドル円を下支えした。ただ後半に入ると、ドイツ株は上げ幅を縮め、再び前日終値水準での推移。米債利回りも低下に転じ、ドル円は114円ちょうど手前で上値の抑えられる動きとなった。

 ユーロドルは取引序盤に1.05ドル台後半から1.06ドルちょうどに上昇。取引序盤に発表された1月のドイツ製造業受注は前年比0.8%減と市場予想を下回ったが、ドイツ当局は落ち込みは管理可能なものとコメント。ユーロ売りの反応は見られなかった。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年3月7日)

 新興国通貨は対ドルで底堅く推移した。

 TWDは対ドルで0.4%の上昇。
2月の台湾CPIは前年比-0.04%と市場予想を下回り、2015年8月以来の前年割れ。同月同国のWPIも同+2.19%と市場予想や前月を下回った。同月同国の貿易収支は33.6億ドルの黒字と黒字額が市場予想や前月を下振れ。輸入が前年比42.1%増と急増したことが響いた。

 PHPは対ドルで0.2%の上昇。
2月のフィリピンCPIは前年比+3.3%と市場予想を上回り、2014年11月以来の高い伸びに加速。2月のフィリピン外貨準備高は811億ドルと前月とほぼ同じだった。

 MYRは対ドルで変わらず。
2月末のマレーシア外貨準備高は950億ドルと2月中旬から変わらずだった。

 CNYは対ドルで小幅下落。
2月の中国外貨準備高は3兆51億ドルと市場予想に反し前月から増加した。

 IDRはBloombergによると対ドルで変わらず。
2月のインドネシア外貨準備高は1198.6億ドルと2011年8月以来の高水準に増加した。

 BRLは対ドルで0.6%の上昇。
2月のブラジルIGP-DIは前年比+5.26%とほぼ市場予想通りで2015年5月以来の低い伸び。1月のブラジル製造業PPIは前年比-0.03%と前月から鈍化。第4四半期のブラジルGDPは前年比2.5%減と減少率が市場予想より小幅大きかったが、前期からは縮小した。1月のブラジルCNI設備稼働率は77.2%と7カ月ぶりの高水準に上昇した。

 CLPは対ドルで0.3%の上昇。
2月のチリ貿易収支は2.36億ドルと黒字額が市場予想を下振れ。1月のチリ名目賃金は前年比4.4%増と市場予想通りだったが、3カ月連続で鈍化し、2010年9月以来の低い伸びとなった。

 HUFは対ドルで0.2%の下落。
1月のハンガリー鉱工業生産は前年比+1.6%と市場予想に反し前月から鈍化した。

 ZARは対ドルで0.5%の上昇。
第4四半期の南アフリカGDPは前年比0.7%増と前期と同じ伸びにとどまった。

 RUBは対ドルで小幅上昇。
2月のロシアCPIは前年比+4.6%と市場予想通りで2012年6月以来の低い伸び。2月のロシア外貨準備高は3973億ドルと5カ月ぶりの高水準に増加した。

埼玉県の久喜市が、市の歌「笑顔のまち永遠なれ」のダンスアレンジで踊る「クッキーダンス」の動画を公開しています。私は久喜市と全く縁がございませんが、皆様にご披露できるように練習したいと思います。

本日もよろしくお願いいたします。

2017年3月7日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年3月6日)



 3月6日のロンドン市場はドルが取引前半に下落したものの、後半に盛り返した。

 ドル円は取引前半に113円台後半から113円台半ば近辺に下落する一方、ユーロドルは1.06ドルちょうどから1.06ドル台前半に上昇。ロンドン市場に入り米債利回りは低下。下げて始まったドイツ株は上値が重いままとなり、ドルは下落した。

 取引中盤に入り、ドル円は113円台半ば近辺で下げ止まり、ユーロドルは1.06ドル台前半で推移。後半に入り、フランス大統領選のジュペ元首相が不出馬を表明したことが伝わると、ユーロドルは1.05ドル台後半に急落。米債利回りが上昇し、ドイツ株が下げ幅を縮めたことで、ドル円は113円台後半に反発した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年3月6日)

 新興国通貨は対ドルで小動き。方向感に欠ける展開となった。

 BRLは対ドルで0.3%の下落。
ブラジル中銀の週次エコノミストサーベイでの今年末までの見通しは前週とほぼ変わらず。3月5日までのブラジル貿易収支は7.0億ドルの黒字と前月並みの黒字を維持した。

 MXNは対ドルで0.3%の下落。
2月のメキシコ消費者信頼感は75.7と市場予想やを大きく上振れ。2月のメキシコ自動車生産は前年比11.1%増に加速した。

 CLPは対ドルで0.5%の下落。
1月のチリ経済活動指数は前年比+1.7%と市場予想を小幅上回った。

アジア歴訪を開始したサウジアラビアのサルマン国王が、滞在先のインドネシアやマレーシアで気軽にセルフィー(自撮り)に応じる様子が公開され、話題となっているそうです。私と写真を撮りたい方も気軽にお声掛けください。

本日もよろしくお願いいたします。

2017年3月6日月曜日

金融政策の現状維持が見込まれる来月のシンガポールMAS会合

 シンガポール金融管理局(MAS)は来月(4月)7~14日に金融政策を発表する見込みである。シンガポールでは景気が回復傾向にあり、商品市況の上昇もあってインフレ圧力が強まっている。ただMASは、昨年10月の前回会合声明で、中長期の物価安定のためにも現行の金融政策を当面維持することが求められるとの認識を示した。このため来月の会合では、将来の金融引き締めの可能性を示唆しながらも、金融政策は現状維持が予想される。

 シンガポールの金融政策は、為替相場管理と流動性管理の二つで構成されており、ほとんどの国が採用する金利政策が含まれていない。このためMASは、金融政策を変更する際に金利ではなく為替相場管理を操作する。具体的には、シンガポールドル名目実効レート(S$NEER)を対象に、金融緩和する際には低めに、金融引き締めをする際には高めに、今後のS$NEERを調整する。これは、シンガポールが、いわゆる小国開放経済のため、輸入物価(≒為替相場)がインフレに与える影響が大きいからだろう。ちなみに、シンガポールには、SIBOR(Singapore Interbank Offered Rate)と、米ドルとシンガポールドル(SGD)との為替レートをベースにスワップ金利を織り込んだSOR(Swap Offer Rate)という2つの指標金利がある。

 S$NEERの誘導においては、Center(中心値)、Band(幅)、Slope(傾き・誘導ペース)の3つのパラメータが用いられる。ただMASは、3つのパラメータについて具体的な数値等を公表しておらず、変更があった場合は各パラメータの変化を定性的に(文章で)説明するのみである。

 過去の実績をみると、MASは金融政策の変更手段としてS$NEERの傾きを変えることが多い。中心値はS$NEERの根幹であり、変更すると為替相場への影響も大きくなるためだろう。またS$NEERの幅は、2009年の金融危機や2010年のギリシャ危機のときに変更されたことがあるが、世界経済が平常時には維持される傾向にある。

 MASは2016年10月の前回会合でS$NEERの誘導方針を現状維持とし、傾きをゼロのままにすると発表した。声明では、資源安による輸出の落ち込みが経済成長を押し下げるとの見通しを示し、2017年の成長率も大きな回復は見込めないと指摘。消費者心理の冷え込みから2017年の物価上昇率の伸びも緩やかにとどまるとし、現行の金融政策を当面維持する必要があるとした。

 しかし第4四半期のシンガポールGDPは速報段階で前年比1.8%増と前期から加速し、その後2.9%増と2014年第3四半期以来の高い伸びに上方修正。鉱工業生産は、昨年11月、12月に前年比で二桁の伸び(11月が+11.7%、12月が+22.1%)をそれぞれ記録したが、1月も前年比+2.2%と過去2カ月の反動のなか前年越えを維持した。IMFはシンガポールの成長率見通しを今年が2.2%、来年が3.2%と加速すると見込んでいるなど、シンガポール景気は回復基調に入ったとの見方が強まっている。

 一方でシンガポールのインフレ圧力は徐々に強まっている。1月のシンガポールCPIは前年比+0.6%と2014年9月以来の高い伸びに加速。コアCPIも同+1.5%と2014年12月以来の高い伸びに加速した。原油価格は高止まりしているほか、1月のシンガポールM1は前年比8.9%増と2014年1月以来の増加ペースに加速。シンガポールのインフレは当面は加速基調で推移すると予想される。

 景気が回復基調にあり、インフレ圧力も強まっているのであれば、タカ派姿勢が強いMASが、来月の会合で金融引き締めに転じても不思議ではない。しかし今回の会合でMASは、金融政策を現状維持とし、様子見姿勢を続けると思われる。

 金融政策を現状維持とする最大の要因は世界経済の先行き不透明感の高まりだ。米FRBは3月FOMCで利上げに踏み切るとみられるが、米国の利上げが新興国を中心とした各国景気を下押しする可能性は否定できない。トランプ米大統領は、減税やインフラ投資などによる財政刺激策を提唱しているものの、共和党議会との交渉が難航し、立法化が予想以上に遅れることも想定される。加速が見込まれていた米国景気が、期待に反する形で失速することになれば、世界経済の混乱を通じ、シンガポール景気の回復が阻害される恐れも出てくる。

 徐々にではあるが、シンガポールの個人消費の減速感が強まっていることも、MASに慎重な見方を促すように思われる。昨年12月のシンガポール小売売上高は前年比0.4%増と2カ月連続の鈍化。2016年は自動車購入権の有効期限切れ増を背景とした特需が新嘉坡の個人消費を下支えしたが、今年は反動減が見込まれる。こうしたなか、昨年第4四半期のシンガポール失業率は2.2%と6年ぶりの高水準。昨年末のマスターカード・シンガポール消費者信頼感は29.99と1998年6月末以来の低水準に悪化するなど、シンガポールの消費者マインドは悪化が続いている。シンガポールの個人消費の先行き懸念は強い。

 シンガポールドル(SGD)は、今年に入り対ドルで上昇基調で推移し、年初の1.45ちょうど近辺から2月末には1.40割れを記録した。MASが金融政策の現状維持を決めたとすれば、今後のSGDはドル相場次第と予想され、ドル高の動きが強まれば、年初の1.45ちょうどを上抜けし、2009年7月の高値近辺である1.47ちょうどが上値の節目と考えられる。

 

2017年3月5日日曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年3月3日)



 3月3日のロンドン市場は円売り優勢の展開となった。

 ドル円は114円ちょうど近辺から114円台半ば近辺に上昇。ドイツ株は下げて始まり、その後も買いの動きが強まらず、方向感に欠ける動き。一方、東京市場で低下した米債利回りは、ロンドン市場に入ると下げ止まり、小幅ながら反発。取引後半に入り、ドイツ株が下げ幅を縮めると、米債利回りも上昇基調が強まり、ドル円は円売り・ドル買いの動きが強まった。

 ユーロドルは取引後半まで1.05ドル台前半で小動き。取引序盤に発表された1月のドイツ小売売上高は前年比2.3%増と市場予想を上回る伸び。一方、1月のユーロ圏小売売上高は前年比1.2%増と市場予想を小幅下回ったが、両指標に対するユーロの反応は限定的だった。フランス大統領選の世論調査では、中道・無党派のマクロン前経済相が、極右政党国民戦線のルペン党首を支持率で初めて上回り、ユーロをサポートした。取引終盤にドイツ株が下げ幅を縮めると、ユーロドルは1.05ドル台半ば手前に小幅上昇した。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年3月3日)

 新興国通貨はアジア通貨や一部中南米通貨が対ドルで下げた一方、東欧通貨やMXN、BRLは上昇した。

 KRWは対ドルで1.3%の下落。
1月の韓国経常収支は52.8億ドルの黒字と黒字額が前年同月比26.5%減。2月の韓国CPIは前年比+1.9%と市場予想を上回ったが、前月からは小幅鈍化。コアCPIは同+1.5%と市場予想に反し前月と変わらずだった。

 MYRは対ドルで小幅下落。
1月のマレーシア貿易収支は47.1億ドルの黒字と黒字額が市場予想を大きく下振れ。輸出が前年比13.6%増と市場予想を下回る一方で、輸入は同16.1%増と市場予想を上回った。

 BRLは対ドルで1.2%の上昇。
2月のブラジルFIPE・CPIは前月比-0.08%と5カ月ぶりにマイナスを記録した。

 CLPは対ドルで0.5%の下落。
1月のチリ小売売上高は前年比3.8%増と市場予想通りとなったが前月分は下方修正。2月のチリIMCE企業景況感は45.98と3カ月連続で上昇し、1年ぶりの高水準を記録した。

 COPは対ドルで0.3%の下落。
2月のコロンビアPPIは前年比+1.65%と2015年5月以来の低い伸びに鈍化し。同月同国CPIは同え+5.18%と市場予想を下回り、2015年8月以来の低い伸びに鈍化した。

 TRYは対ドルで0.6%の上昇。
2月のトルコCPIは前年比+10.13%と市場予想を上回り、3カ月連続で加速。コアCPIも同+8.56%と市場予想を上回り、7カ月ぶりの高い伸びに加速した。

 ZARは対ドルで1.0%の上昇。
2月の南アフリカ・スタンダード銀行PMIは50.5と2カ月連続で低下した。

 HUFは対ドルで1.3%の上昇。
1月のハンガリー小売売上高は前年比3.7%増と市場予想を小幅下回った。

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