2016年10月17日月曜日

マーク・ファーバーのコメント(2016年10月)

マーク・ファーバー博士から、またレポートが届きました。
せっかくですので内容を簡単にご紹介します。

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ミレニアル世代とは、
おおまかに80年代前半から00年代前半に生まれた
10から30代の米国人を指します。

「おおまかに」というのは、
厳密な定義があるわけではなく、
人によって結構な差があるからです。

日本では、おおまかに80年代前半から00年代までの
学習指導要領の影響を受けた10から30代を
「ゆとり世代」と呼ぶことがあります。

これも「おおまかに」であり、
その範囲は人によって大きな差があるようです。

ただ「ゆとり」というと文脈に
否定的な意味あいを含んでいることが多く、
要は日米ともに「いまどきの若い奴らは……」
という使われ方をしている感じがします。

さて、博士はこのミレニアル世代が
現状・将来に対して誤った認識をしているのに驚いた
(そしてよく考えれば驚くほどではない)
と指摘しています。

その元凶として挙げているのは、
いつもの方々です。

また、その“誤った認識”のひとつとして
年金の積立不足危機(特に公務員年金)
を挙げています。

ただでさえ不足しているのに
今後は逆ザヤで、さらに二進も三進もいかなくなり
倒産する自治体が続出する可能性があるようです。

それなのに米国では
「現金(の呪縛)を撤廃して
金利を“自由”にしよう
=金利操作・マイナス金利を推し進めよう」
という議論があります。

博士はキャッシュレス社会がむしろ呪縛となり、
さらなるドルへの自傷行為となる
可能性を指摘しています。
ここが今回のレポート最大のテーマです。

レポートの最後は
有望市場としてブラジルを挙げています。

大きな偏見と混乱で、かなりみえにくいものの
そこには「真実」「転機」「進化」があり、
むしろ人知れず、何もせず、
“いつもの方々”に踊らされて
退化していく国よりはマシとの指摘です。

マーク・ファーバー博士の月刊マーケットレポート

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